(以下、朝日新聞から転載)
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外国人の介護士候補向け 専門用語充実ウェブ辞書
2010 年5月17日
写真ウェブ辞書を作った川村よし子教授
経済連携協定(EPA)に基づき、インドネシアとフィリピンから来日中の介護福祉士の候補者らの学習に役立つ、ウェブ上の辞書が完成した。漢字の読み方や、文を区切る位置がわからなくても、母国語の単語に訳され、理解を促す。ウェブ(http://chuta.jp)上で、無料で公開している。
開発したのは、東京国際大学(埼玉県川越市)言語コミュニケーション学の川村よし子教授らのグループ。介護福祉士候補は来日から4年以内に国家試験に合格しないと、帰国しなければならない。だが試験は難しい漢字が多く、外国人が読み解くには時間がかかるため、合格率の低さが心配されている。
川村さんらが開発、99年から公開する日本語学習支援システム「リーディング・チュウ太」に今回、新たにインドネシア語版と、タガログ語版の辞書を加えた。日本語能力試験の出題基準にある約8千語の他、「梗塞(こうそく)」や「昏睡(こんすい)」「在宅」など介護記録の記入に用いたり、介護士の国家試験によく出てきたりする約2千語の辞書機能も加えた。
ウェブ上の指定場所に日本語の文章を入れ、訳したい言語を選ぶと、文に含まれるほぼすべての単語の読み方や意味、例文が画面に現れる。
介護施設で働くフィリピン人に、このウェブ辞書を用いて過去の国家試験を解いてもらうと、「漢字の読み方がわかり、解きやすい」「既に知っている言葉の意味も再確認できる」などの意見が出た。看護師国家試験を目指す候補者にも有効という。川村さんは「やる気がある候補者の潜在的な能力や知識を引き出すことができる。まずは知って使ってほしい」と話す。(辻外記子)
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外国人の介護士候補向け 専門用語充実ウェブ辞書
2010 年5月17日
写真ウェブ辞書を作った川村よし子教授
経済連携協定(EPA)に基づき、インドネシアとフィリピンから来日中の介護福祉士の候補者らの学習に役立つ、ウェブ上の辞書が完成した。漢字の読み方や、文を区切る位置がわからなくても、母国語の単語に訳され、理解を促す。ウェブ(http://chuta.jp)上で、無料で公開している。
開発したのは、東京国際大学(埼玉県川越市)言語コミュニケーション学の川村よし子教授らのグループ。介護福祉士候補は来日から4年以内に国家試験に合格しないと、帰国しなければならない。だが試験は難しい漢字が多く、外国人が読み解くには時間がかかるため、合格率の低さが心配されている。
川村さんらが開発、99年から公開する日本語学習支援システム「リーディング・チュウ太」に今回、新たにインドネシア語版と、タガログ語版の辞書を加えた。日本語能力試験の出題基準にある約8千語の他、「梗塞(こうそく)」や「昏睡(こんすい)」「在宅」など介護記録の記入に用いたり、介護士の国家試験によく出てきたりする約2千語の辞書機能も加えた。
ウェブ上の指定場所に日本語の文章を入れ、訳したい言語を選ぶと、文に含まれるほぼすべての単語の読み方や意味、例文が画面に現れる。
介護施設で働くフィリピン人に、このウェブ辞書を用いて過去の国家試験を解いてもらうと、「漢字の読み方がわかり、解きやすい」「既に知っている言葉の意味も再確認できる」などの意見が出た。看護師国家試験を目指す候補者にも有効という。川村さんは「やる気がある候補者の潜在的な能力や知識を引き出すことができる。まずは知って使ってほしい」と話す。(辻外記子)