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「済生会富山病院来年1月から 通訳ボランティア募集」

2007-12-21 09:07:36 | TOYAMAな多文化共生
 医療通訳システムは、兵庫や神奈川、京都で実施されているが、課題の根が深く、他県への波及が進んでいない。そんな中、病院が単体で実施しようとしているのは注目に値する。
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(2007年12月12日 読売新聞)
救急患者に対応

 県内に急速で増えるロシア人やブラジル人などの外国人の救急患者に対応するため、富山市の「済生会富山病院」(利波紀久院長)は来年1月から、独自に通訳の「医療ボランティアバンク」を設立し、外国人救急患者へ対応することを決めた。日本語の分からない外国人への救急治療を、通訳を通して行う制度で、県内で独自に登録制の通訳医療ボランティア制度を作るのは初めてという。

 通訳の医療ボランティア制度は、救急で運ばれてくる外国人に、同病院に登録した県内の通訳者が来院して通訳する。同病院は、富山医療圏の2次救急の輪番病院で、月に約7回当番医になっており、週末になると、数人の外国人が救急で運ばれてきており、年々増加傾向になっている。

 同病院では、今月から財団法人「とやま国際センター」などを通じ、募集を開始。英語、中国語、ロシア語、ポルトガル語などの通訳を今月末まで募集し、来年1月から制度を立ち上げる。既に15人程度の募集があるという。

 直接のきっかけになったのが今年8月、ロシア人が救急車で搬送されてきた際だった。ロシア人には手術が必要だったが、言葉が通じず、付き添いの人にも説明できなかった。

 この時は射水市から急きょ、通訳に来てもらい、手術が行われたが、恒常的に外国人の救急患者のため、通訳者の登録制度を導入することになったという。

 昨年末の県内の外国人は1万4891人で、1995年末に比較して2・14倍増えている。内訳は、中国人5333人、ブラジル人4605人、フィリピン人が1612人など。