AKB48 チームBのファンより

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AKB48『Teacher Teacher』から連想する、教師と生徒の恋愛ソング。(ときめき研究家)

2018-07-22 15:11:51 | ときめき研究家
『Teacher Teacher』は、おませな女子高生が男性教師を誘惑する歌だ。
生徒と教師の恋愛を歌った楽曲を思い出してみた。

榊原郁恵『私の先生』(1977年)。
橋本淳作詞。第1回ホリプロスカウトキャラバン優勝者である榊原郁恵のデビュー曲。中学時代の先生への、恋愛感情というより仄かな憧れを歌った内容。それにしては手編みのセーターを贈ったり、卒業式で縋って泣いたりしていて、意外に大胆だ。「先生今でも独身ですか?」と問いかけているが、独身だったらどうするつもりだろう。榊原郁恵の健全なアイドル性を前面に出した佳曲だが、ファニーフェイスと豊満なバディとのアンバランスさが、既にデビュー曲で暗示されているとも言える。

フィンガー5『個人授業』(1973年)。
阿久悠作詞。この曲は男女反対で、男子生徒から女教師への憧れを歌っている。これも中学生だろうか。授業中ぼうっとして勉強など頭に入らない、できるなら個人授業を受けてみたいと言うが、個人授業ならますます何も頭に入らないだろう。休日に部屋を訪ねたいと歌うが、たぶんそれは妄想だけだ。

森昌子『せんせい』(1972年)。
これも阿久悠作詞。森昌子のデビュー曲。この曲は、先生との別れの歌だ。密かに憧れているだけで、心を告げることもなく、彼の転勤か何かで「淡い初恋」は消える。言葉数が少なく、饒舌な歌詞とは一線を画する作品だが、余韻が残る。
いわゆる「花の中3トリオ」では、最初は森昌子が一番人気があったのだ。演歌アイドルという路線はその後も後継者が出てくるが、爆発的な人気にはなりにくい。やはりアイドルファンの本流であるティーンエイジャーは演歌よりポップスを好むのだろう。

70年代の師弟の恋愛は、あくまで憧れや妄想程度。インモラルな関係に突入するのは80年代だ。

おニャン子クラブ『およしになってねTEACHER』(1986年)。
秋元康作詞。おニャン子クラブの2曲目。『セーラー服を脱がさないで』がヒットして、何でもアリ、ますます過激にというコンセプトで作られたのであろう。
この曲の女子高生は中年の男性教師に対して恋愛感情は持っていない。試験の赤点回避のためにスカートをめくってチラリと見せていたら、彼が本気になって困った、およしになってという内容。そのくせ、見せるだけなら減らないので保健室にいらっしゃいなどとも歌う。ひどい内容だ。

セイントフォー『ハイッ!先生』(1985年)。
吉田喜昭作詞。この曲は、タイトルだけ覚えていて、今回改めて歌詞を再確認したが、教師への恋愛の歌ではなかった。しつこい説教を続ける教師に対し、「なんで私だけ叱るのかしら、私のことが好きなのかも」と妄想し、時間をやりすごそうとしている歌だった。でも、もしかしたら、彼女にとって彼は少し気になる存在なのかもしれない。

そしてAKBグループだ。作詞は全て秋元康。

『Dear my teacher』(2005年)。
最初の劇場公演『PARTYがはじまるよ』の中の人気曲。女生徒の方から男性教師を誘惑する歌で、ここには後ろめたさとかモラルとかは感じられない。自分の心に忠実ということで、ある意味一番ピュアな作品かもしれない。

『赤いピンヒールとプロフェッサー』(2015年、松井珠理奈ソロ曲)
これは女子大生と教授バージョン。しかも本気の恋愛というより、割り切った大人の関係を暗示するような歌詞だ。サウンドは『ダンシングヒーロー』を想起させるようなバブリーサウンドだ。2016年のリクエストアワーでは1位を獲得し物議を醸したが、松井珠理奈には良く似合った曲だと思う。

『Teacher Teacher』(2018年)。
今回のシングル曲。驚くほど『Dear my teacher』と同じ世界観だ。
面白いのは「パパより年下ならいいか」という部分。『およしになってねTEACHER』では「中年は好みじゃない」と言っていたので、随分ストライクゾーンが広がったものだ。

忘れてならないのが、渡辺麻友『純情ソーダ水』(2015年)。
学校の先生ではないが、家庭教師だった青年への淡い恋心を歌った作品で、まるで1970年代の香りがする。まさにクラシックなアイドル、渡辺麻友らしい世界だ。

こうしてみると、生徒と教師の恋愛の歌は案外少ない。しかも、ストレートな恋愛の歌ではなく、片思いか、ゲーム感覚の誘惑か、ひとひねりしたスタンスの歌ばかりだ。やはり生徒と教師の本気の恋愛はご法度、インモラルという社会通念があり、そこに正面から対峙する楽曲は作りづらいのだろう。
ドラマでは『おくさまは18歳』(1970~71年、石立鉄男・岡崎友紀主演)、『高校教師』(1993年、真田広之・桜井幸子主演)のような秀作が時々出現するようだが。
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