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トップダウンアプローチ ③.エンティティの妥当性検討

2005年05月09日 | データモデリング
抽出したエンティティ候補については、エンティティであるものも存在すれば、エンティティではないものもあります。そこで、エンティティ候補に対して以下の基準によりエンティティとして適当かどうかの検討を行います。

◆エンティティの基準
・固有名詞ではなく実体を表現する総称名称であるか
・企業が活動を行う上で関心を払うべきデータか
・複数のレコード(オカレンス)を持つか
・ユニークな識別キーを持つか ・キーと名称以外の属性項目を持つか
・独立して存在することなく、他のエンティティとの関連を持つか

エンティティ候補に対して、エンティティの基準を満足するかどうかを判定するイメージを図1に示します。判定するイメージと記述しているのは、実際にこのような成果物を作成するということではなく、頭の中でこのような手順で判断を行うということを言っています。

(図1)エンティティ判定イメージ

ただし、「エンティティの判定理由(否定理由)を残しておきたい」とか「最初は分かりにくいので成果物として作成することにより、考えを整理する」というような理由であれば、作成することもあるかもしれません。

上記の妥当性判定の結果、エンティティであると判定されたものについては、エンティティとして定義していきます。
エンティティの定義を行うとともに、できればこの段階でエンティティの説明を定義しておきます。

複数の人間が同時に作業を行った場合、意識せずに同じエンティティを別名で登録してしまう可能性があります。当然、同じエンティティであれば統合すべきですが、エンティティの説明が記述されていない場合には、エンティティ名のみで判断するか、再度、打ち合わせを実施したり、両方の担当者にヒアリングを実施したりすることにより、同じエンティティかどうかを判断する必要があります。

エンティティを登録するタイミングで、エンティティの説明も記述するようにしておけば、各担当者はエンティティ説明を見ることにより、既に、必要なエンティティが登録されているかどうかを判断しやすくなります。

では、エンティティの説明には何を記述しておけばいいのでしょうか。エンティティの説明には、そのエンティティがどのような情報を管理するのかを明記し、エンティティの業務的なライフサイクル(発生~変更~消滅)も記述しておきます。 定義例をXupperのサンプルシステムから掲載しますので参考にしてもらえれば幸いです。

(図2)Xupper定義例
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