DLCPとは、プロセスに対して独立した仕様として定義します。
そのことにより、別々のプロセスで共有することが可能となり、仕様(部品)の再利用が可能となります。
しかし、共通の部品のみをDLCPとして管理するという考え方ではありません。
特定プロセス固有の操作も資源として管理する必要があります。(下流に連携する際に、個別のプロセスでしか利用しないという理由で使用が定義されていないということは考えられません。)
従って、DLCPとは仕様を部品化(良く似ている操作を1つの部品として共通化)するということではなく、相違を識別し、別個の部品として管理していくということを目的としています。
再利用という意味では、アプリケーション内での再利用ということと、旧プロセスで使用していた仕様(部品)を再利用するという考え方ができます。
個別の仕様(部品)をプロセスとは独立した形で定義していますので、複数のプロセスで同じ仕様(部品)を利用することが可能となっています。
また、旧プロセスを廃止してもデータ部品はプロセスとに対して独立した形で管理されているため、新プロセスで再利用が可能となります。(プロセス側に使用を定義していた場合、旧プロセスを削除すると、同時に旧プロセス側で定義されている仕様も削除されます。)
DLCPには、DAP(Data Access Procedure)とBP(Business Procedure)が存在します。
DAPとはテーブルに対する処理部品のことで、① 基本データベース操作 (テーブル単位の単純操作) と② 結合型データベース操作 (複数テーブルの結合操作) が存在します。
DAPの特徴としては、
・データ(テーブル)を直接アクセスするデータベース部品
・Create,Retrieve,Update,Deleteのいずれかの属性を持つ
・DAPは必ずひとつのエンティティに従属する
・ひとつのエンティティは複数のDAPを有する
・DAPはアクセスするテーブルのカラムをパラメータとして持つ
・SQLのWhere句、Order By句、Group By句に相当する記述を持つ
・DAPは他のDAPやBPとは関連を持たない
という特徴が存在します。
BPとは、演算や制御を行うための部品で、① 関連データベース操作(関連データ更新) ② 検査および算定 (ビジネスルールに基づく導出処理) を行うことができます。
【図】UML風BP
BPの特徴としては
・DAPを通してデータにアクセスし、加工や判定などを行う複合部品
・ビジネスルールや関連データ更新などの実現部品で制御構造を持つ
・処理や判定結果を返すリターン値と入出力パラメータを属性として持つ
・BPはDAPまたは他のBPを制御構造内に組み込むことができる
・BPは1つのビジネスルールと関連付けすることができる
・BPは特定エンティティには従属しない
という特徴が存在します。
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