光と影のつづれ織り

写真で綴る雑記帳

川端龍子VS高橋龍太郎コレクション展を見て

2021年11月22日 | アート 絵画

コロナ禍で自粛していたアート巡りをやっと再開。

2021年10月5日(火)午前中に「川端龍子VS高橋龍太郎コレクション」、午後は「美男におわす」展(埼玉県立美術館)へ。

今回は「川端龍子VS高橋龍太郎コレクション」の紹介です。

チラシです。 

 

大田区立川端龍子記念館は初めて訪れました。 

コンパクトなミュージアムで、展示室がクニャっと曲がっていて、?と思ったのですが

後で、龍子にちなんで”タツノオトシゴ”の形だったことが分かりました。

なお、撮影可能エリアが限定されており、個別に撮れたのは、チラシのおもてに載って

いる2作品のみでした。(*_*;

展示会場と作品リスト

 

川端龍子(明治18年~ 昭和41年〈1885-1966〉)は、当初は洋画を学んでいたが、後に日本画に転向。

大画面で大胆な作品を制作し、日本画壇から異端視されると、昭和4年には自身で「青龍社」を創立し

”会場芸術”を唱え、大画面で豪放な作風の作品を多く残した。

 

コラボする高橋龍太郎コレクションは、日本有数の現代アートコレクションで、私も、2015年に東京オペラ

シティ アートギャラリー高橋コレクション展ミラー・ニューロンを観ました。


ともに大田区在住で、名前に龍を持つ・・・そんな繋がりで企画された展覧会のようです。

 

撮影可能エリアから撮った、会場風景です。

正面、奥の鴻池朋子の《ラ・プリマヴェーラ》がすごい吸引力。

 

 

最初に出迎えたのは、川端龍子の《香炉峰》  横幅7.3mほどある大作です。

描かれた九六式艦上戦闘機(ゼロ戦は後継機)は、ほぼ実物大の大きさになるらしい。

龍子は偵察機に便乗して取材しているが、この当時、飛行機に乗って取材するのは、画家にとっては

興味深々だったことでしょう。

本展からは外れますが、戦争画で飛行機が描かれた作品として向井潤吉の《影(中国・蘇州上空にて)1938年》

を数年前、東京都現代美術館で見ました。(画像はWebから拝借したもの)

向井潤吉は、古民家シリーズしか知らなかった頃だったので、驚いた記憶があります。

蘇州の街や人々が細かく描かれ、それを覆う機影が”不穏”を暗示しているようで迫力がありました。

 

 

コラボする現代アートは、会田誠の《紐育空爆之図(戦争画RETURNS)》

 

 

作品を横から見ると、破れた襖、ビールケースの土台・・・近くにいた係り員に聞くと

この襖は、会田誠の家で使用していたものとか。使用材料に日経新聞とあるのは、この

襖に貼って、その上に描いていった・・・・うーん会田誠らしい

既成の権威に抗う姿勢を表現するため・・・と思えるのですが、私にとっては、それが

鼻につき過ぎて好きになれない作家ではあります。・・・スミマセン

 

 

 

鴻池朋子の《ラ・プリマヴェーラ》  画像はWebから拝借

『プリマヴェーラ』の意味ですが、ルネサンス期のイタリア人画家ボッティチェッリが1482年頃に描いた

著名な絵画の名前で、日本では訳語である『春』などとも呼ばれる。 ↓の作品、画像はWebから拝借。

 

 

鴻池作品とコラボするのは                                   画像はWebから拝借

この《草の実》を見たとき、以前にも似た作品を見たことを思い出しました。 

キャプションを読むと、この作品の前年に描いた《草炎》を観た愛好家から

同じようなものを作ってほしいと頼まれ、制作したとのこと。

↓が、《草炎》を撮ったものです。(2014年5月10日 東京国立近代美術館の川端龍子特集で)

川端龍子《草炎》部分) 1930(昭和5)年 文化庁管理換(東京国立近代美術館)

 

こうして見比べると、うーん 龍子《草炎》とボッティチェッリの『プリマヴェーラ』が、より

コラボしている感じかな・・・

 

そのほかの作品では、山口晃の作品に見入りました。

《五武人圖》とか《當丗おばか合戦》など、紹介したいのですが、Webを探しても良い画像

ないので、山口晃は別の機会にしたいと思います。

 

なお、記念館の道向かいに、龍子のアトリエなどがある龍子公園があり、係員の方にお誘いを受

けたのですが、この後の埼玉県立美術館の予定があり、泣く泣く辞退したのでした。

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3 コメント

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te-reoさんへ (遅生)
2021-11-22 13:42:05
なかなか面白い企画ですね。
会田誠の屏風を支えているビール箱も作品展示の一部なのでしょうか。
感心すべきか、笑うべきか、悩みます(^.^)
遅生さんへ (te-reo)
2021-11-22 23:04:40
現代アートと近代以前のアート作品をコラボレーシ
ョンする企画は、最近、増えてきました。
”一粒で2度おいしい”(古いですね)感覚で、楽しめます。

<会田誠の屏風を支えているビール箱も作品展示の
一部なのでしょうか。>
係員の説明では、ビール箱も作者の指定で作品の一
部だそうです。

会田誠のインタビュー記事などを読んでの、私の
推測ですが、芸術的不真面目さの表現かなと思い
ます。
以下はインタビュー記事からの抄録です。
・会田誠は一見、無頼派ふうに見えるが、本質は
おっとりタイプ。
会田誠は両親も親戚も全員教員という環境で育った。このような家庭で育った人間はどうも色気が
なくて、本当の自堕落と破滅とか、ラディカルな
人生に憧れがあるのに、それを選べないという悩
みがあって、そのため、色気は自ら作らなければ
いけないと思って、とりあえずだらしなく酒を飲
んで、夜の盛り場でグダグダと過ごして、終電逃
して、朝まで路上で雑魚寝するとか、思いつくこ
とを頑張っていた。
そう言うプチ無頼派みたいなことをすれば、自分に人生の影と色気が出るんじゃないかと頑張っていた。でもやっぱり嵩が知れていて、そんなに色気のある人間にはなれなかった。

・アートという枠組みの中でもっとも効果をもたらすためには、社会的善へ向いてやるのではなく、芸術的な不真面目さをもってやる方がいいと考えています。

・僕のようなタイプのアーティストは、「ピエロ型」や「トリックスター」みたいなジャンルと言えると思います。確かに作品を通して、社会をいじっているんです。ピエロが王様を皮肉ったり、硬くなっている部分をかき回したり、というイメージに近いかもしれません。そうやって空気の通りぐらいは良くなるかな? と思って取り組むのが、僕や僕的なアーティストの仕事だと思っています。
無責任と言われれば無責任かもしれないですが、
責任のあるやり方をするなら議員になって法律を
作るとか、NPOに入るという選択肢を取ればいい
わけです。僕自身にそういう真面目さはなく、遊
んでいるような部分もあって、この世の善とかを
具体的に目指しているわけではないんですね。
以上
遅生さんへの返信コメントの補足 (te-reo)
2021-11-23 10:26:40
遅生さんへの返信コメントを22日15時半頃、投稿したのですが、ビール箱などのしつらえについて、調べもせずに、私見で作家を揶揄するような表現
で理由を推測していました。
その後、自分なりに調べてみて、納得できる理由が
見つかったので、前の投稿を削除し、新しく置き換
えました。
前の投稿を見られた方には、お詫び申し上げます。 御気分を悪くされた方もいるかと思いますが、私の拙さによるものです。誠に申し訳ありませんでした。

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