タイ進出コンサルティングの東京コンサルティングファーム | タイ駐在員ブログ

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【事業の一時休業の際の労働者の取り扱い方】

2017年06月28日 10時12分52秒 | タイの労務

こんにちは。

TCF(Thailand)の高橋です。

どのような企業も会社を運営している際に、何かしらの事故などにより、何日間か、もしくは何か月間か操業を停止しなければならないときがあるかもしれません。

そのようなとき、従業員に対しての給与はどうするのか?

働いていないとしても全額払わないといけないのか?

今回のブログでは、この観点から記載していきたいと思います。

 

会社が事業を正常に行っており、不可抗力以外の理由で、全部または一部事業を停止する場合、会社は社員に対して賃金の75%以上を支払うことを定めています。

ここでのポイントは、会社の事業に重大な影響を及ぼす問題が起きたときに限り、適用される法律であり、一般的で軽微な問題の場合は適用されません。

 

下記、例となります。

会社Aは6月10日~6月15日の間、原材料の注文、及び輸入等に問題があったという理由で、事業を停止し、労働者にはその期間75%の賃金の支払いを行いました。

しかし6月10日以前の5日間労働者に対し、時間外労働を行わせています。

会社Aは仕入先業者に問題があったと主張していますが、労働監督官は会社Aの運営上の問題であると判断しました。

もし会社Aが良好に事業を行っていれば、会社Aは業務を停止する前に時間外労働を行わせることはなく、また事業を停止させる必要もない、との判断によるものです。

 

よって労働監督官は会社Aに対して支払っていなかった残りの25%の賃金を支払うように

命じることができます。

 

法令上、事業停止期間は75%の賃金の支払いと定められていますが、

上述のようなケースも起こり得るので、常日頃良好な経営が求められます。

また、弊社では無料で就業規則のレビューも行っているので、

現状での法改正を把握しきれておらず、就業規則に不安のあるお客様がいらっしゃいましたら、ご連絡頂ければと思います。

 

以上、何かその他のことに関しましてもタイビジネスで御不明点等がございましたら、お問い合わせいただければ幸いでございます。


 

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休暇について(2)

2017年06月28日 09時49分30秒 | タイの労務

タイでは、年次有給休暇の他に、以下6つの休暇を労働者に与えることが義務付けられています。

 

①疾病休暇(シックリーブ)

疾病を理由とした休暇(業務外の事由による休暇)は、1年間のうち30日間は有給としなければなりません。ただし、3日以上連続して会社を休む場合には、医師の診断書を会社に提出する必要があります。雇用者は労働者に対し、医師の証明書の提出を求めることができます。

 

②出産休暇

出産を理由とした休暇は、休日を含め90日間与える必要があります。また、そのうち45日間は有給としなければなりません。

 

③不妊手術休暇

不妊手術を受けたことを理由とした休暇は、医師が定めた期間を有給としなければなりません。

 

④兵役休暇

兵役等を理由とした休暇は、常に認められています。このうち60日間は有給としなければなりません。

 

⑤研修休暇

就業研修を理由とした休暇が認められています。また、18歳未満の年少者の研修のための休暇は、30日まで有給としなければなりません。

 

⑥労働組合活動のための休暇

労働組合の業務を理由とした休暇は、事前に通知をすれば認められます。また、この休暇は有給としなければなりません。

 

 

以上

東京コンサルティングファーム

植村 寛子

 


 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co.,Ltd.)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承くださいませ。

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【IHQの概要に関して】

2017年06月21日 09時20分47秒 | タイの法務

TCF(Thailand)の高橋です。

今回のブログではIHQの概要に関して記載していきたいと思います。

 

以前のブログではBOIに関して、配信させて頂きましたが今回はBOIの中でも、最近ご質問を受けることが多いIHQに関して記載していきたいと思います。

 

知っている方も多いかとは思いますが、2015年1月1日以降申請分から従来の地域統括事業部(ROH)から国際統括本部(IHQ)に変更されました。

 

主な変更点としましては、恩典取得の際に必要とされる要件が「3か国以上の外国に所在する関連会社等から適格所得を稼得すること」から「1か国以上の外国に所在する関連会社から適格所得を稼得すること」に緩和されたことがあげられます。また、ROHでは認められていなかった財務センター・サービスも事業範囲として認められました。

 

そもそもIHQ(International Headquarters)とはタイ国内で設立された会社であり、

経営、技術及びサポートに係るサービス、また財務センターなどのサービスを海外または、タイ国内のいずれかに所在する関連会社または支店に対して、提供する会社のことを指します。

 

 

 

 

IHQ設立の要件としましては、主に下記の要件が挙げられます。

・払込資本金が1,000バーツ以上であること。

・外国法に基づき、設立された法人である会社関連会社に対して、サービスを提供すること。

・IHQ事業に関連して、1,500万バーツ以上の運営費用を費消し、タイ国内の受領者に対して支払うこと。

・歳入局長官が規定する規則、手続き及び条件に従い、歳入局長官に申請を行い、承認を得なければならない。

などの要件が主にあげられます。

 

また、BOIの恩典としてIHQに付与されるものとしましては、

・外国人技術者・専門家の入国許可に関し、優遇措置

・土地所有の許可

・機械の輸入関税、原材料の輸入関税の免除

などがあげられます。

 

歳入局の恩典として付与されるものは、

IHQとしての活動(歳入局により細かく定められている)から稼得した所得について、15会計期間にわたり、法人所得税免除、または法人所得税の税率10%への低減(本来20%)があります。また、IHQから所得を獲得する海外法人に対しても、IHQからの支払いに関しては、源泉所得税が免除となるケースがございます。

 

以上、IHQに関しての主な情報です。

より、詳細な情報を知りたい方がいらっしゃいましたら、気兼ねなく御連絡頂きたく思います。

 

次回のニュースレターでは、ITC(国際貿易センター)に関して、配信していきたいと思います。

 

 

以上、何かその他のことに関しましてもタイビジネスで御不明点等がございましたら、お問い合わせいただければ幸いでございます。


 

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休暇について(1)

2017年06月21日 09時17分22秒 | タイの労務

年次有給休暇について、日本では以下の通り、継続勤務年数により有給休暇の付与日数が定められています。

日本の年次有給休暇

継続年数

0.5年

1.5年

2.5年

3.5年

4.5年

5.5年

6.5年以上

休暇日数

10日

11日

12日

14日

16日

18日

20日

 

しかし、タイの労働法では「1年以上勤務した場合に6日以上付与」と記載されており、労働者に6日以上の年次有給休暇を与えるかどうかは、会社の裁量によるものとされています。勤務年数が1年に満たない労働者に対しては、勤務日数に応じて按分した有給休暇が必要です。

また、有給休暇残日数の取り扱いについて、タイの労働法に記載はなく、翌年に持ち越すか、賃金の支払いするかについて雇用者側が就業規則に明記することができます。しかし、退職者については、退職の理由を問わず、雇用者は退職者がもつ有給休暇残日数につき、残日数分の賃金を支払わなければなりません。

 

 

以上

東京コンサルティングファーム

植村 寛子

 


 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co.,Ltd.)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承くださいませ。

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【BOIの概要に関して】

2017年06月14日 11時29分19秒 | タイの投資環境・経済

TCF(Thailand)の高橋です。

今回のブログではBOIの概要に関して記載していきたいと思います。

 

「BOIの概要、また投資恩典に関して、教えてください」

という質問が最近、増えてきています。

 

タイに新たに進出をしてくる企業様は、昔に比べ減少傾向にありますが、既にタイに進出している企業様がBOIについて興味を持ち、質問を頂く機会が増加しております。

 

そこで今回は、BOIに関し、記載していきたいと思います。

 

そもそもBOIとは「Board of Investment」の略称であり、日本語では「タイ国投資委員会」と呼ばれております。BOIはタイ国における投資政策の策定、及び申請された投資案件に関する認可を行う役割を担っています。

 

BOIでは様々な投資奨励策を打ち出しており、タイ国で奨励対象事業を行う企業に対して、租税及び非租税のインセンティブを付与しています。

 

また、BOIによる投資恩典制度は、2015年1月1日以降申請分から新しい制度に改定されており、この新制度の下では、「業種別による恩典」に「メリットによる恩典」を加えることにより、最終的な恩典が決定されます。また、従来の制度では、主として製造業に恩典が与えられ、首都バンコクから離れれば離れるほど、恩典の厚い制度でしたが、新制度の下では主として、高付加価値産業または、タイ国をアセアンのハブとするような投資について恩典が与えられる制度へと変更されています。

 

「業種別による恩典」では主に大きく2つのグループにわけられて恩典が付与されています。電子設計や、高度技術を使用する乗り物部分の製造、薬品の有効成分の製造などに分類される業種は、機械関税、原材料関税などの免除の他、業種によって免除の期間は異なりますが、法人所得税の免除の恩典が付与されます。

また、スポーツ用品の製造、一般自動車の製造、コイルセンター、Eコマースなどの企業に関しては、機械関税、原材料関税の免除などの恩典付与があります。

 

また、国または産業に有益な活動にさらなる投資を促進するため、一定の条件を満たした場合に限り、追加的に「メリットによる恩典」が付与されます。

この恩典は下記の3つに区分されています。

・競争力向上へのメリット

・地方分散へのメリット

・産業地区開発へのメリット

追加恩典の主な内容は、法人所得税の減免、免除などが挙げられます。(メリットにより異なります)

 

また、税制以外の恩典も様々なものがありますので、主な恩典を一部紹介します。

・技術者、専門家及び家族の入国、外国人就労許可の緩和。

・フィージビリティースタディーのための、外国人の入国、就労許可。

・投資事業を行うための土地所有許可。(本来は外資企業には認められない)

などが挙げられます。

 

その他、BOIに関連した、IHQ設立、TISO設立、など詳細事項を確認したい方がいらっしゃいましたら、ご連絡頂ければと思います。

 

また、弊社では、ワンストップサービスを行っており、会社設立後の会計、税務、労務、法務に関しても、サービス提供をしておりますので、設立後のことに関しても、ご依頼お待ちしております。

 

 

以上、何かその他のことに関しましてもタイビジネスで御不明点等がございましたら、気兼ねなくお問い合わせいただければ幸いでございます。

 


 

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慣習と労務管理について

2017年06月14日 11時25分43秒 | タイの労務

タイの労働慣習と労務管理について、タイではワーカーとマネージャークラスの人材が不足しており、優秀な人材を集めることが難しい状況です。人材の流動性が高いために、就業期間の長短に関わらず、転職に対する抵抗感が少なく、処遇(給与、ポスト等)次第で簡単に職場を変える、いわゆるジョブホッピングの傾向が見られます。特に、マネージャー層、若年層でこの傾向が強くなっています。そのため、エンジニアやマネージャーなどの募集に際しての給与水準や企業の立地といった雇用条件の決定にあたっては、競合他社の条件などに留意する必要があります。

また、タイでの現地スタッフを管理する上で特に注意しなければならないのは、当人のプライドを傷つけないように指導をすることです。タイ人は体面を重視する傾向が強いため、ミスに対して他の従業員の前で叱咤を加える等、プライドを傷つけられたと感じる行為を受けた場合には、すぐに転職するか、または他の従業員も巻き込んで大きな問題に発展してしまうこともあるため、注意が必要です。

 

以上

東京コンサルティングファーム

植村 寛子


 

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土地の保有について

2017年06月07日 16時59分49秒 | タイの法務

タイの土地法では、特例措置を除き、外国人がタイ国内の土地を所有することを原則として禁止しています。また、外国企業の土地保有につき、土地法上では、「外国人が49%以上の資本株式を保有している場合、または外国人が株主の半数以上を占めている場合、タイ現地法人は、外国人に含まれる」とされ、規制の対象になります。
しかし、特別措置として、投資委員会(BOI)やタイ工業団地公団(IEAT)の認可・奨励のある企業は土地を所有することが認められています。

 

参考資料

Thai land laws Thailand Land Code Act

http://www.thailandlawonline.com/thai-real-estate-law/thai-land-law-land-code-act#1

 

 

 

以上

東京コンサルティングファーム

植村 寛子


 

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co.,Ltd.)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承くださいませ。

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会計業務をただの作業と捉えてはいけない!

2017年06月07日 16時51分14秒 | タイの会計

TCF(Thailand)の高橋です。

今回のブログでは会計業務をただの作業と捉えてはいけない!に関して記載していきたいと思います。

 

弊社のお客様では、月次ごとに決算書を作成しているお客様がほとんどです。経理を内製している日系企業も月次で決算書を作成していると思います。 しかし、実は月次決算はタイの法律では、提出しなくてはいけないという要求はされていません!では、なぜ月次決算が必要か考えたことはあるでしょうか?

よく言われる回答として、「親会社が要求しているから。」があると思います。

では、なぜ親会社が要求しているのか?

もちろん、連結を組むために必要という理由回答もあるかとは思いますが、もう一つの理由としては、「会社の経営者が、数値をチェックし、現状の実態や実績を把握し、今後(未来)へのアクションをどのように起こすかを考えるため。」ということがあります。

この結果、会計業務をただの作業と捉えてしまいがちのローカル企業等では、顧客の会社の経営自体に興味がなく、また、月次決算書の提出はタイの法律では規定されていないため、監査などに比べると非常に優先順位の低い作業と認識しているのが現状です。それではローカルの会計事務所が、重点を置いている業務とは何でしょうか?それは会計事務所側にもリスクの考えられる税務です。源泉税・VAT月次申告・社会保険申告など、遅延するとペナルティーの発生する税務が最重要業務として捉えられています。

 もちろん、ペナルティーの発生する税務関連の申告や、監査などを疎かにすることは危険です。しかし、上記で述べているローカルの会計事務所が重要視していない月次決算は、本当に重要でない業務でしょうか?しっかりと売上をあげ、利益を出していくためには、月次での決算を極力早く行い、現状を分析し、どのようなアクションを起こすべきか、これらの分析が必ず必要になってきます。月次決算書をただの親会社へ報告するための資料、と捉えているだけでは、会社の発展は考えられません。現地でもしっかりと分析し、その上での親会社とのすり合わせの会議が必要となってきます。

 弊社は、会計事務所ではありますが、コンサルティングファームです。ただの作業としての月次決算書の提出だけでなく、「月次経営戦略書」という形で親会社とも共有しやすく、分析しやすい戦略書という形での資料提供、または戦略書をベースとした弊社の担当者の分析を加えたコンサルティングを行っています。また、内部経理の正確性や効率性を高めるための会計ソフトの販売も行っております。

 

・利益をしっかりと出せるタイの会社になりたい。

・バックオフィス全般の改善をしてほしい。

・日本人専門家がいるところで、日本語で照会したい、説明を受けたい。

・月次決算や年次決算が遅いので、早くしたい。

・会計残高が、全く想定していたものと異なるので、正確に会社の経理内容を把握したい。

 

などのお困りごとをお持ちの方が、いらっしゃいましたら、ご相談頂けたらと思います。

 

今回のブログは以上となります。

ありがとうございました。


 

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