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TaxID番号(納税者番号)変更の件

2012年02月20日 11時58分49秒 | タイの税務
2月1日に公表された歳入局長の通達によると、個人及び法人は今まで使用していた歳入局より交付されていた納税者番号(TaxIDカード番号10桁)の使用を止め、2012年2月1日からは、個人納税者の場合は、タイ国民カード番号(世帯登録法によって付与されたもの)を使用し、法人納税者の場合は、事業開発局(DBD:Department of Business Dvelopment)より交付される会社登記番号を使用するようにとしています。上記番号を持たない納税者は、歳入局から交付された納税者番号を使用します。

納税者番号の変更は、所得税、源泉税、VATの納税に反映させる必要がありますのでご注意ください。ただし、今回の変更は事前の説明が十分になかったため、多くの苦情が寄せられたため、歳入局は当通達による納税者番号の変更を2013年1月31日まで猶予を持たせるとしています。

実際に歳入局に問合せたところ、従前の納税者番号(10桁)にて既に書類(請求書など)等を印刷ストックがある場合は、2013年1月31日までは使用しても良いが、そういったものがないのであれば、13桁の納税者番号を使用してくださいとのことでした。

これは、社会保険局、歳入局、事業開発局で今まで別々に管理していた情報を一括管理しようという動きの中の一つのようです。日本でも、共通番号制度について議論されていますが、タイの方が一歩先を進んだということでしょうか。情報の流出に対する対策をしっかり取っていることを祈ります。

Thailand駐在 小林 平悟
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個人所得税(3)

2012年02月15日 13時09分39秒 | タイの税務
今回も引き続きタイにおける個人所得税についてです。前回までで、課税所得額を算出したので、あとは、税率を乗じて所得税を算出するのみです。タイの個人所得税は日本同様累進課税制となってます。

以下、所得税率表になります。



速算用は、所得に所得範囲の税率を乗じ、そこから速算用数値を差引いて算出します。

今回の例でいくと、前回までに算出した課税所得が1,500,000バーツなので、以下のようになります。



よって、納税額285,000バーツを申告、納税する必要があります。

以前触れましたが、タイにおける所得課税は暦年課税となっており、課税年度(暦年)の所得について、翌年の3月末までに所轄の税務署に申告・納税を行うことになります。 なお、タイに駐在している赴任者が日本に帰国する際には、帰国前に申告・納税を行い、納税証明書を発行してもらいます。

タイは、納税申告書と同時に納税を行わなければなりませんが、税額が3,000バーツ以上の場合には、3回に均等分納を行う事もできます。納めるべき税金を延滞した場合には、月1.5%の延滞税が課されることになりますのでご注意を。

Thailand駐在 小林 平悟
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個人所得税(2)

2012年02月13日 13時08分31秒 | タイの税務
今回は、前回に引き続き個人所得税についてです。

まず、タイにおいて個人所得税の計算をするにあたり、その年におけるすべての収入から、課税される収入と非課税収入を区分する必要があります。

課税される収入については、以下のとおりです。(内国歳入法第40条)
a. 給与収入
b. 人的役務提供に係る報酬
c. ロイヤルティー収入
d. 利子、配当所得
e. 賃貸所得
f. 専門家報酬
g. 請負報酬
h. 事業所得

また、非課税収入については、主に以下のような収入があります。(内国歳入法第42条)

a. 交通費実費または交通費手当(任務を遂行するために必要なもの)
b. 出張費実費及び出張手当(公務員の出張手当と同額のもの)
c. 赴任旅費及び任務終了時の帰任旅費
d. 普通預金利息(年間10,000バーツ以下。)
e. 相続によって取得した動産または事業や利益を目的とせず取得した動産の譲渡益
f. 保険金、損害賠償金、香典
g. 組合からの分配金
h. 所得税の還付に伴う受取利息
i. その他(従業員及び家族に対する医療補助、国公債の利子、タイ証券取引所上場株式の売買益、プロビデントファンドからの退職金など。)

総所得金額を計算する際には、収入から、それぞれその収入を得るために支出した金額として、以下の金額を控除することができます。



各所得金額につき、経費控除額を控除した金額を合計し、総所得金額を算出します。この総所得から、各種所得控除額を控除し、課税所得金額を算出します。



例えば、夫婦子2人で、年間の給与所得が156万バーツだった場合、課税所得は以下のようになります。



Thailand駐在 小林 平悟
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個人所得税(1)

2012年02月06日 10時47分16秒 | タイの税務

1月もあっと言う間に終わってしまいましたね。この時期は、年度決算の締めや、個人所得税の確定申告等で、非常に忙しい時期です。今回から、数回にわたり、個人所得税の確定申告にフォーカスして書いてみようと思います。

 

まず、個人所得税は、内国歳入法(Revenue Code)を基本法としています。また、歳入法を補足するものとして、勅令(Royal Decrees)、財務省省令(Ministrial Regulation) 歳入長官告示(Derector General Notfication)、歳入局告示(Departmental Notification) ルーリング(Tax Ruling)等、多数あるので注意が必要です。また、個人所得税は、法人税と同様歳入局の管轄となります。(この1月にも、歳入局主催で初の英語による個人所得税の確定申告に関わるガイドラインのセミナーがありましたよね)

 

課税対象年度は、暦年。納税義務者は、個人(居住者/非居住者)、法人格を有さない普通組合・団体、死亡者の相続人となります。

 

申告は、給与収入のみの方はP.N.D.91、給与収入以外の収入がある方はP.N.D90での申告になります。

 

以下、確定申告の準備も含めた簡単なスケジュールになります。

 

     年末の最後に支給される給与で、年末調整。 (会社)

(駐在員が日本で給与を受け取っている場合は、日本支払い分の給与データ要入手。)

    翌年の215日までに各従業員に対して源泉徴収証明書の発行。 (会社)

     2月末までに、歳入局に個人所得(給与)の年次源泉徴収申告。P.N.D.1K (会社)

     3月末までに、確定申告及び追加納税。 (個人)*

*日系企業の多くは、会社が申告・納付している。(特に会社が所得税を負担する場合など)

 

タイにおける所得税を計算する場合、まずその対象となる人が「居住者」であるか、「非居住者」であるかにより、所得税が課税される収入の範囲が大きく異なってくるので、「居住者」「非居住者」であるかを判断する必要があります。

 

居住者とは、暦年中タイ国内に180日以上滞在する者。

非居住者とは、居住者以外の者。

 

以下、課税の範囲になります。

 

<課税所得の範囲>

 

居住者

非居住者

タイの国内源泉所得 ※

課税

タイ国外源泉所得のうち、タイ国内に持ち込まれた所得

課税

非課税

※ 国内源泉所得の定義

  ・タイ国内の職位、職務による所得

  ・タイ国内の事業所または事業から生じる所得

  ・タイ国内に所在する資産から生じる所得

   所得の受領地や居住者・非居住者であるかどうかは問いません。

 

また、タイ国内源泉所得について、日本からタイへの出張者については、日タイ租税条約14条の短期滞在者免税規定に基づき、以下の条件全てクリヤした場合には、タイでの納税義務は発生しません。

 

     暦年の総滞在日数が180日以下であること。

     外国法人が給与等を支払っていること。

     タイ法人が負担しないこと。

 

この短期滞在者免税規定は、出向者においては適用されないのでご注意ください。

 

以上、今回は個人所得税の大まかな定義と、簡単なスケジュールを書いてみました。

 

次回は、個人所得税の申告内容について書こうと思いますので、引き続きよろしくお願いします

 

Thailand駐在 小林 平悟

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