シンガポール進出支援ブログ/東京コンサルティンググループ

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シンガポールで海外事業を立ち上げるというのは正しいのか?1

2018年01月29日 | シンガポールの労務

シンガポールに来てからというもの、多くのクライアントと仕事を一緒にしてきました。本当に多くの勉強をさせてもらい、日々多くの気づきを与えてくれているのは他でもないクライアントの皆さんです。その中で海外ビジネスの必勝法をシンガポールからという視点で見ていきたいと思います。

 

相談事項として最も多かった話としては、これまで国際ビジネスに投資していなかった企業が、まずはシンガポールで海外ビジネスを行ってみたいという例です。そこにはビジネスインフラが優れている点や、税率の低さが理由にあるケースが非常に多くあります。そんなミーティングの一コマです。

 

顧客:私共A社はこれまで海外に拠点を構えたことがありません。会社の方針や日本市場の縮小から、シンガポールに子会社を設立し、東南アジアのマーケットを視野に入れてビジネスを広げていきたいと考えています。

 

岩城:おっしゃる通り、市場を海外と捉え、もっとスピード感を持ってビジネスを行っていくには、海外に拠点がある方が望ましいというのは私も同じ意見です。一つ聞きたいのですが、今回なぜシンガポールに拠点を設立してみようと考えたのでしょうか。

 

顧客:正直、海外ビジネスの知見がない弊社において、ビジネスインフラ及び環境が整っているシンガポールでまずは海外ビジネスをスタートさせたいと思いました。また、シンガポールは税制面において、法人税率等、他国より有利な点が多くあると聞き、節税できればという思いがあります。

 

岩城:なるほど、シンガポールは確かに税制面で周辺諸国より有利であり、税務戦略を検討される企業も多いかと思います。ただ考えなければならないのは、ビジネスインフラ及び環境が整っているというのは、既に洗練された市場だということです。市場が洗練されているということは、①競合が既に進出を果たしており、市場のシェアがすでに埋まっている②人件費の高騰が既存のものである、といったリスクがあるのですが、その点は考えていますでしょうか。

 

私は職業柄、クライアントに最適なソリューションを提供することが仕事ですが、そのためにはお客さんの現状を詳しく知る必要があります。いつも説明より質問が多くなってしまうのですが、これはクライアントに考えてもらい、思考を整理してもらいたいからでもあります。

 

本件、多くの企業が進出検討段階ではまる罠があります。皆様には、自身が初めてシンガポールに法人設立を検討する会社の責任者であると設定して考えてみてもらえればと思います。

 

【問い合わせ先】

Tokyo Consulting Firm Co. Pte. Ltd.,

岩城 徳朗(iwaki noriaki)

iwaki.noriaki@tokyoconsultinggroup.com

+65-8363-9858

 


 


MOMのQ&A集15

2018年01月22日 | マレーシアの労務

皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。MOMが発表しているよくある質問の例を見ていきましょう

 

Q. 雇用契約の条項が法律(Employment Act, CPF Act)などで定めている従業員の権利を違反する場合、雇用契約は有効ですか?あるいは法的効力を無くしますか?

 

 

A. 雇用契約に述べている条項がEmployment ActやCPF Actにて定めている類似法律に満たない場合には雇用契約自体が違法であり、価値を無くし、無効と見なされます。上記の法案2つで定める法条はすべての雇用契約の条項より先行条件であります。

 

Q. 雇用主が従業員に対しAWSを支払う (i.e 13th Month)のは義務付けられていますか?

 

A. AWS(13月の給与といわれる)の支給義務はEmployment Actにて定められておりません。しかし、雇用主は従業員との雇用契約あるいは就業規則にて、その支給を定めている場合、支払い義務が発生します。社内の定めが無い場合にはAWSはあくまでも雇用主と従業員間の交渉により、または暗黙の同意の上で支給額を決める事になります。雇用契約にて定めていない場合はすべて雇用主と従業員の両者間の交渉内容によって変更する事が出来ます。

 

Q. 全社員に対する、年次の基本給/時間給 /補償の賃上げは義務となりますか?

 

A. 基本給/時間給/その他補償の賃上げはEmployment Actにて定められておりません。この全ては雇用主と従業員の両者間の交渉や暗黙的な同意で変動する事があります。

 

 

 

 

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MOMのQ&A集14

2018年01月15日 | シンガポールの労務

皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。MOMが発表しているよくある質問の例を見ていきましょう

 

Q. 契約締結以降に雇用主が契約条件を変える事は可能ですか?それとも、すべての変更に対して両者間の同意が必要ですか?

 

 

A. 雇用主、従業員共に契約締結時の雇用条件に縛られます。両者間の同意が無い雇用条件の変更は出来ません。もし雇用主が雇用条件の見直しを希望する場合には該当する従業員あるいは労働組合と事前に高尚をする必要があります。見直しに同意しない従業員は直接その旨を雇用主へ披瀝する必要があります。

 

Q. 雇用契約を結ばず、業務を始める事は違法ですか?

 

A. 2016年度4月1日より雇用主は従業員へ重要な雇用契約条件を述べたKETsを書面にてすべての従業員へ案内する事を義務付けられています。

  • KETsが受けられる従業員は誰ですか?
    • 14日以上の雇用のある従業員全員がその対象です。
    • 2016年度4月1日以降に雇用契約を結んでいる全員がその対象です。
  • KETsはいつ頃もらえるものですか?
    • 雇用開始から14日以内に配布が必要です
  • KETsの書式は定められていますか?
    • Soft or hard copyいずれも大丈夫です。
    • 共通する契約条件においては雇用契約書、就業規則あるいは社内イントラネット内での開示も認められます。

KETsは該当する下記のものをすべて記載する必要があります:

カテゴリー

詳細

雇用詳細

  1. 雇用主名
  2. 従業員名
  3. 役職および業務範囲や業務責任
  4. 雇用開始日
  5. 雇用期間 (従業員が一定の期間制雇用の場合)

業務時間およびRest Days

  1. 業務環境 (業務時間、業務日数、Rest Day)

給与

  1. 給与期間 (給与支給日)
  2. 基本給
  3. 固定手当て (給与期間ごとに)
  4. 10.  固定天引き額 (給与期間ごとに)
  5. 11.  残業手当期間 (給与期間と異なる場合)
  6. 12.  残業手当の時間給
  7. 13.  その他、給与に関係するもの (賞与、Incentives)

休暇および医療待遇

14. 有給休暇日数

  1. 15.  その他、医療待遇 (保険、医療/歯科治療待遇)

その他

  1. 16.  試用期間
  2. 17.  退職・解雇通知期間

 

 

 

 

 

 

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MOMのQ&A集13

2018年01月08日 | シンガポールの労務

皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。MOMが発表しているよくある質問の例を見ていきましょう

 

Q. 従業員が退職通知期間を認識しておらず、通知期間を満たすことが出来なかった場合、雇用主が給与天引きや通知期間の補償を求める事は可能でしょうか?

 

 

A. Employment Actでは雇用主、従業員どちらも一定の退職/解雇通知期間を満たすかそれに見合う相当の給与額を補償するかで雇用契約を解除する事が出来ます。

通知期間は両者が雇用契約時に同意した期間に基づきます。もし従業員が退職通知期間を満たせない場合には、雇用主が給与から天引きをするか相応する補償を求める事が出来ます。しかし、期間満期前の退職/解雇に従う補償額の算出方法はEmplyoment Actでは定めておりません。論争の判決はCivil Court管轄となります。必要に応じては、弁護士と相談ください。

もし、以前から雇用主と従業員が通知期間に定めていない場合には下記がその通知期間となります。

雇用期間

通知期間

26週間未満

1日

26週間以上、2年未満

1週間

2年以上、5年未満

2週間

5年以上

4週間

 

 

Q. もし従業員が雇用契約に署名をしていない場合、雇用主は通知期間未達を理由に給与天引きあるいは支給を保留することは出来るのか?

 

A. 雇用契約は書面でも口頭でも有効です。もし従業員が事前に書面にて定めている通知期間や暗黙で両者が同意した通知期間を行こう出来ない場合には雇用主が通知期間未達分相応の金額を給与から天引きするか従業員より補償を求める事が出来る。

 

 

 

 

 

 

 

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岩城 徳朗(iwaki noriaki)

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MOMのQ&A集12

2018年01月01日 | シンガポールの労務

皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。MOMが発表しているよくある質問の例を見ていきましょう

 

Q. パートタイマーの場合、CPF計算はどのようになりますか?月S$500未満の給与をもらっている場合はどうなりますか?

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A. CPF Actでは、月S$500以上の収入のあるシンガポール国民およびシンガポール永住権者にCPF貢献を義務付けています。これはパートタイム/Ad-hoc/契約などの雇用形態を問わず適用になるものです。しかし、月S$500未満の収入を得ている場合、従業員分のCPF貢献が免除となり、雇用主のみが義務付けられる事になります。

 

Q. CPFは基本給のみを基準としますか?それともコミッションや手当ても対象となりますか?

 

A. 基本給の他にもコミッション、手当て、現金で与えているインセンティブや金一封、残業手当、賞与などもCPF貢献対象となります。

 

 

 

 

 

 

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