シンガポール進出支援ブログ/東京コンサルティンググループ

毎週金曜日更新
TCG・シンガポール駐在員より最新情報を提供し、シンガポール進出支援をサポートします。

新設法人のEP申請の遅れについて

2017年05月29日 | シンガポールの労務

 

 皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。シンガポールにおけるEP申請についてご案内いたします。

 

これまでもシンガポールのEP(就労ビザ)の取得は難易度が高いと言われていましたが、2017年の改正後はさらに難しいものとなっています。

 

先日、弊社で対応したEP申請においては、申請から1カ月以上たって、MOMより申請結果が出てきました。その結果として、EPの申請が認められず、追加資料の提出を求められております。

 

これまで、新設法人で最初の赴任者のEPは基本的に申請から1週間見れば取れていましたが、今回は1カ月以上の時間がかかり、さらに申請が認められないという結果に少なからず驚きを隠せません。

 

これまでEP申請が認められない理由の多くは、EP申請者の給与水準が低いということがほとんどでしたが、今回は会社の事業説明と「Employment Contract」と「Job Description」を提出するようにというものでした。所謂雇用契約書になります。

 

ビザ申請時にこれらの書類の提出を求められることはなく、会社で作成しておくものとなります。申請後に求めてくるのであれば、最初の申請時に提出するようにしてほしいと思わずにいられませんが、現状仕方のないことです。

 

 当該EP申請の背景について、特に他の事例と大きく変わることはありません。今後EPの申請や更新を検討している企業においては、予め雇用契約書の内容を整理しておくことが必要だと考えてください。

 

 

 

 

【問い合わせ先】

Tokyo Consulting Firm Co. Pte. Ltd.,

岩城 徳朗(iwaki noriaki)

iwaki.noriaki@tokyoconsultinggroup.com

+65-8363-9858


 


ローカルスタッフの人数計算について

2017年05月22日 | シンガポールの労務

 皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。今回はシンガポールにおけるローカルスタッフの人数計算について紹介します。Work Permitの枠と近年懸念されているMOM watchlistについても関係するものとなります。

 

MOMより出ているLocal employeesの人数計算は、以下の通りとなっております。

 

シンガポール人もしくは永住権者で①最低月給$1,000②雇用関係がある、者がlocal full time employeeとなります。

月給の大小に関わらず、$1,000以上の月給のシンガポール人もしくは永住権者の従業員を1名とカウントするものとしております。

 

仮に、$500以上$1,000未満の月給のシンガポール人もしくは永住権者については、

local part-time employeeとして、0.5名としてカウントするものとしております。

 

ただし、シンガポール人及び永住権者に関わらず、Local Employeeとしてカウントされないものは、以下となります。

1. 個人事業主とパートナーシップの事業オーナー

2. 3以上の雇用主からCPFを受け取る従業員

 

http://www.mom.gov.sg/faq/work-pass-general/how-to-calculate-the-number-of-local-full-time-employees-when-calculating-foreign-worker-quota

MOMサイト

 

MOMにおけるローカル従業員数の更新タイミングについて、以下の発表があります。

(要旨)

会社のローカル労働人数は毎月第二営業日と第二土曜日に更新される。

ただし、3カ月以上のCPF納付者の平均で計算される。

 

http://www.mom.gov.sg/faq/work-pass-general/i-have-hired-new-employees-when-will-my-company-local-workforce-be-updated

MOMサイト

 

 

以上がMOMが発表している内容となります。

ローカル従業員数の更新はCPF納付者で計算されていることから、CPFの納付免除を受けることも可能であり、

CPFの納付をしない永住権者については、ローカル従業員数に入らないものと考えられます。 

 

 

 

 

【問い合わせ先】

Tokyo Consulting Firm Co. Pte. Ltd.,

岩城 徳朗(iwaki noriaki)

iwaki.noriaki@tokyoconsultinggroup.com

+65-8363-9858

 


 


EP申請前の簡易確認ツール

2017年05月15日 | マレーシアの労務

 皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。今回はシンガポールの就労ビザであるEmployment Pass(EP)の申請前に利用できる簡易確認ツールを紹介いたします。

 

EPにMOM(人材開発省)が管理しており、申請内容をオフィサーが確認したうえでEP発行の認可を行うことになります。どこまで正確な情報かはわかりませんが、オフィサー次第で結果が変わるとも言われております。

 

そういう不確定要素の多いEPの申請ですが、申請前にEPの認可が下りるかどうかを測定するツールがあります。簡易的なツールとなるため、その結果が必ず本申請時の結果となるわけではありませんが、このツールにおいて申請が通らないという結果が出ている場合には、本申請の際もほぼ間違いなく同じ結果になります。

 

このツールはSAT(SELF ASSESSMENT TOOL)と呼ばれるものです。MOMが公開しているものですので、信頼性は高いと思います。

 

https://services.mom.gov.sg/sat/satservlet

 

ビザ申請のサポートを行う際、弊社でもこのツールを使用しています。給与設計する際にも、若手社員の場合には、手当を検討するのに利便性が高いものとなっております。

 

SATは基本的に職歴・学歴・給与によって判定されるものとなります。職歴と学歴は当然変更することはできませんが、給与についてはEP取得が可能となる水準まで変更してみてください。この給与については50ドル単位で判定結果がことなります。

 

 

 

 

【問い合わせ先】

Tokyo Consulting Firm Co. Pte. Ltd.,

岩城 徳朗(iwaki noriaki)

iwaki.noriaki@tokyoconsultinggroup.com

+65-8363-9858

 


 


再雇用契約の締結

2017年05月08日 | シンガポールの労務

 皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。今回は再雇用契約の締結について、実務上の留意点を確認していきます。

 

多くの企業において、再雇用を締結する際には、これまでの給与を見直したいと考えているかと思います。給与の調整はRetirement Re-Employment Act(RRA)においても認められていますが、再雇用契約における職務や責任によるものでなければなりません。

 

これまでの職務の一部を他のスタッフに移管することや、役職を外すことでその分の手当を調整することが可能と考えられます。ただし、当然会社と従業員との間で十分に話し合いを行い、再雇用となる従業員にとっても会社にとっても納得いくことが望ましいものとなります。

 

<再雇用契約の実務(交渉の流れ)>

 

再雇用契約を締結する際の指針は以下の通りとなります。

 

1. 再雇用を締結するのに該当する従業員が適格かどうかを決定する

※適格でないと判断した場合には、早急にその旨を従業員に伝える。

2. 定年を迎える従業員が62歳になる6カ月前程度から話し合いを始める

3. 再雇用の条件が公正で妥当なものであるか確かめる

4. 62歳になる遅くとも3カ月前に再雇用契約書を従業員に提示する

 

 

 

会社はなるべく早めに再雇用契約の準備をする必要があると同時に、従業員にも定年後も働く意思がある場合には、会社に早めに通達するように周知させておくことが望ましいと考えられます。これは、就業規則などにおいて規定する方法などが考えられます。

 

<雇用支援金(Employment Assistance Payment(EAP))>

 

従業員が再雇用を希望し、会社が十分な検討の結果再雇用することができないと判断した場合には、雇用支援金を従業員に支払うことが推奨されています。

※十分な検討とは、就労期間中に行った業務、所属した部署に関わらず会社内において再雇用する可能性はないかまで検討することとなります。

 

雇用支援金については、月額基本給の3カ月分程度とされ、S$4,500-S$10,000程度が目安とされています。

また、一度再雇用され、再雇用の更新がされない等の場合においては、月額基本給の2か月分程度の雇用支援金を支払うことが目安とされています。この再雇用の期間は最低18カ月とされています。

 

 

上述の通り、雇用支援金の支払いは義務ではなく推奨されるものとなっています。ただし、従業員においては、再雇用されず、雇用支援金の金額が公正なものでないと判断した場合、COL(Commissioner of Labour)に不服申し立てをすることができます。つまり、雇用支援金は会社の義務ではなくとも、労使の間で納得できる額を支払う必要があると考えるべきものとなります。

 

 

 

【問い合わせ先】

Tokyo Consulting Firm Co. Pte. Ltd.,

岩城 徳朗(iwaki noriaki)

iwaki.noriaki@tokyoconsultinggroup.com

+65-8363-9858


 


再雇用契約の適用と、契約期間

2017年05月01日 | シンガポールの労務

 皆さん、こんにちは。シンガポール駐在員の岩城です。今回は、定年と再雇用についてみていきましょう。

 

シンガポールの定年と再雇用については、Retirement and Re-employment Act(RRA)において規定されています。

定年は62歳と定められており、再雇用は65歳までとなっています。ただし、2017年7月1日より、再雇用の年齢は67歳となります。

 

会社は定年を迎える従業員に対して再雇用を提示することが求められております。ただし、これは全従業員に対してというわけではありません。

 

<再雇用の提示を受ける従業員>

 

再雇用の提示を行わなければならない従業員は以下の要件を全て満たす場合となります。

・従業員はシンガポール国籍者またはシンガポール永住権保持者

・62歳になるまで、現在の会社で最低3年就労した従業員

・十分な勤務遂行能力(satisfactory work performance)を持つと、会社により認められる従業員

・就労を続けるのに健康上の問題がない従業員

 

3つめの条件が非常にあいまいです。企業としては、本人が再雇用を希望しているにも関わらず、この要件を満たさないと判断する場合には、勤続期間における評価成績などを十分に説明材料として準備していくことが望ましいものと考えられます。

 

本人が不服と捉えた場合には、MOMに申し立てを行うことができますので、慎重に取り扱う必要があります。

 

<再雇用契約の期間と締結>

 

再雇用契約を締結する場合には、最低1年以上の雇用契約を締結する必要があります。一般的には、1年毎に内容を見直し、都度更新することが一般的です。

 

また、再雇用契約の開始日は従業員が62歳になった日からとなります。

 

 

次回、再雇用契約を締結する際の実務上の留意点について確認します。

 

 

 

 

【問い合わせ先】

Tokyo Consulting Firm Co. Pte. Ltd.,

岩城 徳朗(iwaki noriaki)

iwaki.noriaki@tokyoconsultinggroup.com

+65-8363-9858