シンガポール進出支援ブログ/東京コンサルティンググループ

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TCG・シンガポール駐在員より最新情報を提供し、シンガポール進出支援をサポートします。

シンガポールの支店設立

2012年05月28日 | シンガポールの投資環境・経済
こんにちは、シンガポール駐在員の和久井です。

シンガポールで会社を設立する場合、現地法人、支店、駐在員事務所と大まかに3通りの設立が可能です。先週支店設立に関して問い合わせが多かったので、支店の設立する場合の検討事項をご説明します。

外国企業が支店を設立するにはACRA(会計企業規制庁)に登録しなければなりません。設立にあたり必要事項として、シンガポール居住者(シンガポール国籍の方、PR保持者、もしくはEP保持者)2名を代理人(ローカル・エージェント)として指名します。会社の場合ですと取締役1名の居住者が必要となります。設立手続きには、支店の場合下記項目の提出が必要となります。

1.日本の本社登記簿謄本(英訳および公証人の前で署名されたもの)
2.本社の定款(証明の日から3ヶ月以内にACRAへ提出しなければいけない。こちらも英訳および公証人の前で署名されたものが必要となります。)
3.本社取締役全員の詳細(就任日、住所、パスポートコピー)
4.現地代理人2名の任命書および詳細として身分証明書NRICのコピー
5.現地代理人2名の権限についての記載がある覚書
6.支店の事務所の所在地および営業時間に関する通知

支店として特徴な点は
a.シンガポール居住者である代理人を最低2名指名しなければならない
b.ACRAに支払う登記料は、本社が有限責任株式会社である場合は300Sドルで、本社が授権資本を持たない場合は1,200Sドル
c.設立後に支店はと本社の監査済み決算書をACRA提出しなければならない
d.その他監査・税務申告などは会社と同様報告義務が生じます。
e.支店設立ご登記事務所の看板・全公式書類には支店名を省略せず表記する。
f.支店利益は日本本社での所得とみなされ日本で課税される。
g.一部の業種は支店では営業許可が必要である

業種や設立目的により支店設立が適している場合或いは会社を設立するほうがメリットが多い場合もありますので、一概にどちらが有利かとは言えません。先ずは会計事務所、法律事務所、もしくはカンパニーセクレタリー会社へ問い合わせどちらで設立するべきか相談頂くことをお勧めします。

以上

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シンガポールの費用負担

2012年05月21日 | シンガポールの労務
こんにちは、シンガポール駐在員の和久井です。

アジアへ進出する企業にとって、シンガポールは会社が設立しやすい、というのが大きなメリットであり、日本の商品も生活用品も揃い、安全な国のため何不自由しないので、日本人にとって住むには問題のない国です。ただし、一方ではシンガポールは物価がとても高い国であるのがデメリットです。住宅家賃は条件にもよりますが、公共住宅ではなくコンドミニアムに住むとなると7万円~もしくは10万円以上するのはごく普通です。日本の東京と住むのと変わらないというよりも、むしろ日本より高い印象がある人も少なくはないそうです。食材は日本より安く済むものの、シンガポールでは外食業は盛んに行われ、基本家庭料理するよりも外食で済ませることが主流なため、外食への出費は多いです。

また生活だけでなく、人材を雇用するにも人件費はアジア諸国と比べると、最低12万~18万と比較的高くなります。また即戦力を求める企業にとってコミュニケーションの語学力があり、かつ経験のあるスタッフを雇用するには、更に給与水準が上げることとなります。要求する業務経験にもよりますが、中には現地スタッフの方が日本人スタッフを雇用するよりも高く付く場合もあるそうです。ただし、就業環境に馴染めず、給与が低い、より経験を積みたいということで、雇ったあと短期間で辞めてしまい、違う会社に就職するということはよくある話だそうです。いわゆるインドでも起こるJob Hoppingはシンガポールでも一般的であり、新たな就労先では給与を上げて要求することが多々あるため、ただ単に給与を上げるという対処法よりも、雇用する際の交渉、また雇用後の社員との信頼関係を築きあげること、職場でどのような責任や役割を与える等といった工夫をすることが大事になるでしょう。唯でさえ生活費の負担が大きい国ですので、現地の雇用状況や現地スタッフの人材に関してお悩みの方は、こうしたアドバイスをしてくれる人材会社へ問い合わせをすることをお薦めします。

以上

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シンガポールの魅力

2012年05月14日 | お知らせ
こんにちは、シンガポール駐在員の和久井です。

海外展開に先ずはシンガポールで拠点を設けるという企業は大小問わず多いのではないでしょうか。710km2と東京都23区とほぼ変わらない面積のこの国で現在日系企業数はおおよそ1,500以上となっており、今後も数は上昇すると見込まれています。

シンガポールに会社設立するには多くのメリットがあり、一概には言えませんが、その中でも他国と比較しても税率が安いというのが一つの理由になります。
法人税率でいえば、日本、タイ、フィリピンの税率30%、中国、インドネシア、マレーシア25%とアジア諸国の中でもシンガポール17%は比較的低税率国といわれます。税務に関しても明確に定められており、課税所得に対する免税や優遇税も多くあります。例えば、課税所得の最初のS$10,000は75%が免除、次のS$290,000は50%が免除となります。初年度から売上げが出ない企業にとっても、税率の負担は軽減されています。

またシンガポールは自国の資源に限りがある一方、外資からの投資に対して優遇措置をとっています。外資に対する業種規制はほとんど無く、初期資本金額1シンガポールドルから設立できます。またシンガポールはネット利用の手続きが発達しており、設立手続きも全てネット申請で行えるという利便さと効率の良さは、正しくやり易さが魅力的なポイントとなります。この様な特徴の背景として、シンガポールは優秀な人材や外資企業を迎え入れ、海外からの参入を受け入れ態勢を充実することにより、アジア各国の中でも国際企業が拠点を構えるベストカントリーとして選ばれる努力を積み重ねてきたことにあります。

シンガポールの経済成長は通産省が4月に発表した1-3月期のGDPは前年気費で9.9%増し昨年の実績より大幅に改善している状況です。但し、現実問題として、人件費や生活費がアジア各国と比べて高いのが難点ではあります。しかしアジア近隣諸国が近いため、シンガポールの拠点を海外拠点の第一歩として踏み出すとして考えるのであれば、選択は間違っていないはずです。

以上

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シンガポールビザ情報

2012年05月07日 | シンガポールの労務
こんにちは、シンガポール駐在員の和久井です。

シンガポールで就業を行う場合は、就労許可証の取得が必要となります。日本での手続きはなく、現地到着後、もしくは赴任前にエージェントに依頼するか、オンラインでの申請も可能です。

就労ビザ(EP: Employment Pas)の種類はPパス、Q1パス、Sパスに別れており、それぞれ給与水準や学歴および職務経験をもとに審査されます。Pパスは主に、専門職、高学歴の管理職、投資家、企業家、世界レベルの芸術家などを対象としています。Pパスでも更にP1とP2にわかれており、P1は月収S$8,000以上、P2は月収S$4,000以上(2012年1月1日よりS$4,500に増額となりました)が最低条件となります。Q1パスは技能労働者、つまり技術職の方を対象としたビザです。こちらも最低月収S$2,000以上(2012年1月1日よりS$3,000に増額)で大卒を終了していることを条件としています。Sパスは月収S$2,000以上で、給料、学歴、□、技能、職歴および経験が考慮されます。このパスの場合は会社が毎月S$50を徴収され、現地従業員と就業許可証保持者を有する企業が25%に相当する従業員のみ取得できるビザです。

これまではシンガポール政府が外資企業参入を優遇していることから、就労ビザ取得に関しては、最低基準を満たすことができれば、就労ビザの取得は比較的難しくなく、外国人の人材受け入れは奨励するのが現状でした。しかし、これまで外国人雇用の増加で、現地人の雇用減少の原因となっているとの政府に対する国民の反感が浮上したため、より厳格なビザ取得の条件の設定を行うとして、給与所得基準を上昇、発行数の制限、審査が通りにくくなるなど、年内から就労ビザ取得に関してより一層困難な状況が起きています。聞く話によると、中には条件を満たした場合でも就労許可が下りないケースも増えてきているようです。今年に入り、一概に条件をクリアすれば取れると言い切れなくなってきているのが現状です。また、取得のみならず、ビザの延長・更新が厳しくなるとの懸念も浮上しています。

これからシンガポールで就職もしくは赴任をされる方々にとっては、とても重要な部分であります。引き続きビザ取得に関して情報更新をしていきます。とにかく、これから取得を考えられている方には、入国前にオンラインもしくはエージェントを通して、前もって申請することをお勧めします。また、取得できるまでの再申請は可能です。

以上

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シンガポール投資環境

2012年05月01日 | シンガポールの会計
こんにちは、シンガポール駐在員の和久井です。

シンガポールはIT技術が発達しており、ネット普及やIT技術に力を入れている様子が生活上垣間見ることができます。日本と同様、今では学生から大人まで、誰もがiPhoneやスマートフォンを片手に、ビデオ鑑賞や音楽を楽しむといったのが、町のどこでも見受けられます。ネットし放題もあり、更に驚きなのが、地下鉄に乗っていても電波は通じるのです。
日本では考えられませんが、マナーさえ守れれば、電車で携帯通話していても、特に注意されることも無く、電波も飛びません。更には街中でカフェに入れば、個人登録をしパスワードを入手すれば、ネットが自由に使えます。

また、シンガポールでは全てインターネット利用して会社設立の申請および決算書をACRA【Accounting and Corporate Regulatory Authroity】に提出する仕組みとなっています。ACRAは会社法、事業登記法、会計基準、および公認会計士法の監督官庁であり、登記情報の受付、公開をして、会社の登記が適切に行われているかを監督することを主な業務としている行政機関です。通常足を運んで申請をすることろ、シンガポールではネット申請できてしまうのが、この国の大きな特徴だと思います。

更に、シンガポールで設立された企業の会社の登記事項に関する情報ネットで閲覧することが可能となります。これはネット上に載せることにより、比較的公平に閲覧できる仕組みをつくり、事実、登録と手数料を払えば誰にでもアクセスできます。確認できる内容として、会社の払込資本金、登記上の住所、直近の株主総会日、取締役の氏名、設立年月日、株主構成、会計監査人の名称などを知ることができます。

また、シンガポールの特徴として、会社および支店は決算終了後、定められた期間内に財務諸表をACRAへ提出することを義務としています。日本の場合は上場会社であれば、EDINETのサイトより、企業の財務状況を把握することが可能です。しかし、シンガポールの場合は、非公開会社、支店であっても決算書の提出を義務づけることにより、誰にでもその企業の決算状況を把握できる仕組みとなっています。

ネットを利用することは、時間短縮や手間を省くなど多くのメリットを生み出します。ただし、申請までの準備手続きを行うのはあくまでも人間です。設立は簡単にできても、その後の手続き、懸念事項、その他掛かる費用に関して、知識や専門化のアドバイスも必要とします。ネットを駆使して、あとはどのような戦略を持って行動に移すかがより重要な課題となります。

以上

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