シンガポール進出支援ブログ/東京コンサルティンググループ

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変わってますよ!シンガポールの税制!

2018年10月08日 | シンガポールの税務

AISという言葉、ご存知でしょうか?

 

シンガポールで企業を運営していて、この言葉を知らなかったら、税務上のコンプライアンス違反になっている恐れがあります。至急当社までご連絡ください→kondo.takamasa@tokyoconsultinggroup.com

 

・・・と言うのは少し極端かもしれませんが、周辺ASEAN諸国や日本の例にもれず、シンガポールの税制も年々変化して行っています。

 

今日は、そんな変化する税制の中で、対応が必要なものを見ていきましょう。

 

税率は変更なし

 

一口に税制が変わるといっても、日本の消費税や法人税のように、適用税率が年々変わるということはシンガポールではありません。

 

法人所得税は17%、個人所得税は累進課税、GSTは7%で当面変更はありません。

※個人所得税の詳細は年々変化しております。

※※GSTは2021年~2025年のどこかで9%まで引き上げられる予定です。

 

YA2019で変わるのは申告方法

 

ご存知の方も多いかと思いますが、シンガポールでYA(Year of Assessment、査定年度)というのは、前年の1月から12月のことを指します。

このYA2019、つまり今年の分から、申告方法が変更になっています。

 

最近、9月1日から、各政府機関とのやり取りに関して、すべての企業にCorpPassによるログインが義務付けられましたが、税務の部分で変更になっているのは、AISというシステムで電子申告をする必要が出てきたところです。

 

AISとは

 

税務署に相当するシンガポールの役所、IRASが推奨する企業別申告制度AISは、Auto-Inclusion Schemeと呼ばれるシステムの略語で、今年2018年の所得税法(Income Tax Act)に反映されている電子申告制度です。

 

簡単に言えば、シンガポールで所得が発生する個人=個人所得税を納付する義務が発生するすべての人の給与情報が、企業の側から申告されることですべて自動で入力されるという電子申告制度がAISです。

 

対象企業は…ごく小規模の企業以外例外なく対象!

 

AISによる電子申告が求められるのは、以下の条件のどちらかに当てはまる全企業です。

1.2018年中、8名以上の従業員を擁している企業

2.「Notice to File Employment Income Of Employees Electronically(従業員所得の電子申告(要求)通知)」を受け取った企業

 

これを履行しない企業には、所得税法第94条違反により、最大で罰金S$1,000が課せられます。

 

どうでしょうか、ほとんどの企業が該当するのではないでしょうか。

実際にはこの条件も徐々に範囲が広げられており、たとえ該当しなくても、AISへの登録が強く推奨されています。

 

どうしよう、と思った方は、至急当社までご連絡ください→kondo.takamasa@tokyoconsultinggroup.com

 

どこでどうやってAISに登録するの?

 

自社のことは自分でやりたい、という方は、2018年12月31日までにシンガポール税務各種申告サイト、myTax Portalから登録を行いましょう。

 

流れは以下の通りです。

1.CorpPass上で担当者に権限を付与(Authorisation)する
        ※項目としては「SUBMISSION OF EMPLOYMENT INCOME RECORDS」を選択します。
        ※※ApproverとPreparerの権限がありますが、ApproverはPreparerを兼ねます。

2.myTax Portal上で担当者にAIS登録をする

3.AIS用ソフトを選択する
        ※IRASのページにリストアップされている登録会社の給与計算ソフトを使用します。

4.myTax Portalで電子申告を行う

 

以上、今回はシンガポールのAISについてお伝えしました。

 

税務に関するお問い合わせはもちろん、労務や会計に関するお問い合わせも、お待ちしております。

以下のリンクから、お気軽にご相談ください。

 

【問い合わせ先】

東京コンサルティングファーム

シンガポール法人

近藤貴政

kondo.takamasa@tokyoconsultinggroup.com

+65-6632-3589

http://www.kuno-cpa.co.jp/form/

 

 

 

 

 

 

 


※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても、情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Pte. Ltd.)は一切の責任を負いません。ご了承ください。


意外と知らないシンガポールの消費税、GSTって?

2018年09月10日 | シンガポールの税務

日本では消費税として知られる万人に課せられる税金、法人税や所得税が「直接税」と呼ばれるのに対して、「間接税」に分類されるこの種の税金には、日本国外では様々な名前がついています。

 

代表的なのはVAT(付加価値税)、GST(物品サービス税)、Sales Tax(売上税)、Commercial Tax(商業税)などですが、シンガポールではインドと同じく、GSTと呼ばれます。

 

名前だけなら覚えるだけで済みますが、その制度も国により異なってくるのが困りもの。

今回は、シンガポールのGSTについて、ポイントを押さえながら理解していきましょう。

 

納税義務

 

まず、シンガポールのGSTは、すべての企業が納付するものではありません。

 

シンガポール国内でやり取りされるインボイスを見ても、時々「単価×数量」の金額がそのまま請求価格になっていることがありますが、これは請求元の企業がGST登録をしていない会社であるためです。

 

シンガポールでGST登録義務があるのは連続12か月間の課税所得(Taxable Turnover)がS$1,000,000を超えた場合です。

仮に2018年後半が不振で、この年の1月から12月の課税所得が80万SGDだけだったとしても、2017年後半から2018年前半の所得が100万SGDを超えていれば、GST登録義務が発生します。

 

例(四半期をQ1, Q2と表記、単位は万SGD):


また、課税所得が100万SGD以下であってもGST登録をしてはいけないというルールではありませんので、正確にはわからないが、100万SGDを超える可能性がある、という場合には、登録をしておいた方がいいでしょう。

 

ここで気を付けたいのは、下記に見るように、課税所得ではあるものの、その性質上税率がゼロになる、いわゆるZero-Ratedの取引です。

 

いくらZero-Ratedの取引であっても、それが課税所得である限り、上記GST登録義務の有無を判定する根拠として算入する必要があるため、注意が必要です。

 

GST登録の方法

 

IRAS(シンガポール内国歳入省)のホームページにGST関連の情報は網羅されており、リンクからGST登録に進むことができます。

ページリンク:https://www.iras.gov.sg/IRASHome/GST/Non-GST-registered-businesses/Registering-for-GST/Applying-for-GST-Registration/

 

CorpPass IDが求められることと、オンラインで提出するべき書類がリストアップされていますが、ある程度の専門性があり、時間もかかるため、不安がある場合は専門の業者に任せたほうがいいでしょう。

 

税率

 

シンガポールGSTの税率は2018年現在7%です。

 

2018年度予算案では、2021年から2025年の間に9%まで引き上げられるとされていますが、具体的な時期は確定していません。

 

また、以下に例示される一部の取引は税率がゼロ、いわゆるZero-RatedのGST課税がなされます。

 

・国際的サービス提供(Providing International Service)

・輸出取引(Exporting of Goods、日本の「輸出免税」に相当)

 

課税対象

 

GSTは翻訳すれば「物品・サービス税」、つまり物でもサービスでもなければそもそも課税対象とはみなされず、支払い義務は生じません。

 

ここでは消去法で、シンガポールのGSTがかからない場合を見ていきましょう。

 

免税対象として、課税対象にならないのは以下の場合です。

・大部分の金融サービス(例:証券の発行など)

・不動産の売買及びリース(例:持ち家の売却など)

・投機的貴金属の輸入及び国内供給(例:国内流通目的での金の輸入など)

 

これらを除いた売り上げから、上記「課税所得」を算出することになります。

 

GST登録免除

 

シンガポールで一旦GST登録業者になってしまえば、その後いくら課税所得が100万SGDを下回っていても、原則的に非登録業者に転換することはできません(法律上は2年間転換できないとされています)。

 

しかし、GST登録業者として四半期に一度申告をするのは手間もお金もかかることであり、またGSTを乗せた価格で物品・サービスの提供をすることで競争力をそがれることを踏まえて、できれば登録避けたいという企業も当然あります。

 

ここでは最後に、GST登録を免除される方法を見ておきましょう。

 

下記の2つの条件に当てはまる企業は、IRASに申請をすることで、その状態に変化が起こらない限りGST登録の免除を受けることができます。

・税率ゼロの取引(Zero-Rated Transactions)が全課税所得の90%を超えていること

・支払GST(Input Tax)が受取GST(Output Tax)を上回ること

 

GST登録義務が発生した場合には、登録業者となるか免除申請するかを迫られることになりますが、この免除申請は必ずしも認可されるとは限らず、IRASの判断によるところがありますので注意が必要です。

 

また、シンガポールでは一般にGST登録同様、免除申請も手間や費用が発生します。長期的に収益構造など勘案しながら、賢明な選択をしたいところです。

 

 

税務に関するお問い合わせはもちろん、会計や労務に関するお問い合わせも、お待ちしております。

以下のリンクから、お気軽にご相談ください。

 

【問い合わせ先】

東京コンサルティングファーム

シンガポール法人

近藤貴政

kondo.takamasa@tokyoconsultinggroup.com

+65-6632-3589

http://www.kuno-cpa.co.jp/form/

 

 

 


※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても、情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Pte. Ltd.)は一切の責任を負いません。ご了承ください。


シンガポール SingPassとCorpPassの取り扱いについて

2018年06月18日 | シンガポールの税務

2018年第三クオーター(Q3)が間もなく7月1日より始まります。

Q3から導入される大きな税制度の変更はありませんが、実務上少し取り扱いが変わるのが、政府機関との電子取引の際に求められるログインID、SingPassとCorpPassです。

 

それぞれの基本的な内容を確認しておきましょう。

 

1.取得方法

 

SingPassの取得は、シンガポール人、PR(永住権保持者)、各種パス保持者、ワークパーミット保持者のそれぞれに与えられた権限です。

これは、NRIC(身分証)まはたFIN(外国人登録証)が付与されていることを意味しますが、このほかにSMSが受け取れる電話番号、及び書類が受け取れる住所を持っていることが必要になります。

必要情報を入力して登録を終えると、5営業日ほどで登録住所にパスワードが記載された書簡が郵送されます。そのパスワードでログインし、新しいパスワードを再設定すれば、登録完了となります。ログインパスワードを忘れると、都度郵送を受けるために5営業日ほど時間がかかるため、注意が必要です。

 

CorpPassの取得権限はシンガポールIRASにて登記を行った各企業に与えられます。

それぞれの企業から2名まで管理者(CorpPass Administrator)を立て、その個人情報(NRIC/FIN、氏名、メールアドレス、SingPassIDなど)と登記上の代表者(Registered Officer、管理者が代表者であってもいい)の情報(NRIC/FIN、氏名、メールアドレスなど)を入力すれば取得が可能です。

SingPassと違い、CorpPassのIDは自ら指定することができますが、一度設定したものは二度と変更できないため、注意が必要です。

代表者のメールアドレスに承認用メールを送らせて承認するか、承認フォームをダウンロードして署名したものをアップロードしてCorpPassの承認が得られれば、管理者登録が完了します。

管理者の下にはさらに下位管理者(Sub-administrator)を設けることができ、それぞれどのサービスにアクセスする権限を与えるか、選択することができます。

 

2.用途

 

SingPassは主に個人に属する以下のようなサービスを利用する際に必要となります。

・  個人所得税の申告

・  CPF残高の確認

・  物件(Flat)購入などの申請

 

CorpPassは企業に属する以下のようなサービスの利用に必要となります。

・  ビジネスライセンスの取得申請

・  企業補助金(Business Grant)の申請

・  法人所得税の申告

 

いずれも、登録携帯電話番号に送られるSMS(または専用トークン)に表示のワンタイムパスワードによる認証が必要になります。

 

3.変更点

 

これまで、企業に属する以下のサービスには、SingPassとCorpPassのどちらからでもアクセスすることができました。

・  MOM(労働省)のEPOL(ビザの申請、管理)

・  CPFの申告、閲覧

・  MINDEF(防衛省)のNS Portal(徴兵時給付金申請)

 

2018年Q3から、少なくとも以下のサービスに関してはCorpPassでのログインが必要となります。

・  MOM(労働省)のEPOL(ビザの申請、管理)

・  IRAS(内国歳入省)のe-Service(電子申告)

 

法人所得税などの電子申告、従業員のEP等申請などはCorpPassでログインが必要になる点には注意が必要です。

 

面倒に思えてなかなか手がつけられない登録事項、ビザや税務申告に関するお問い合わせも、常時承ります。

以下のリンクから、お気軽にご相談ください。

 

【問い合わせ先】

東京コンサルティングファーム

シンガポールブランチ

近藤貴政

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GST規則の変更について

2018年06月04日 | シンガポールの税務

日本の消費税に当たるシンガポールのGST(Goods and Services Tax: 商品・サービス税)は、一般には7%の税率で徴収されます。

 

日本の税率より1%安いという点以外にも、以下のような違いがある点、まず押さえておきましょう。

 

1.GST登録

シンガポールのGSTは登録制であり、登録企業のみ徴収権限と納税義務が生じます。

GST登録が必要なのは年間の課税売上高が1,000,000 SGDを超える企業で、それ以外の企業の登録は任意とされています。

裏を返せば、全く同じ付加価値を付けて物を販売する場合、上記のよう売上高1,000,000 SGD以下の企業については、GSTを課税しないだけ、安い値段で物が売れるということになります。

ただし、GST登録をしない企業も自分が商品・サービスを購入する場合にはGSTが課税された金額を支払うことになる場合があり、その場合GST登録企業なら納税証明を付して還付を受けることができますが、未登録企業は還付が受けられないことになります。

 

2.GST申告

シンガポールのGST申告は、3か月に1回、年4回行います。一部例外を除き、7月、10月、1月、4月にそれぞれ月末までに申告が必要です。

また、申告時に必要な書類として、タックス・インボイス(適用税率、税額等を記載した請求書)を用いて請求していることが必要とする、インボイス方式が用いられています。

日本の場合、仕入れ取引が記帳されていれば、その金額から割り出した消費税額を割り出して控除・還付を受けることができますが、シンガポールではインボイスがなければ控除・還付が受けられないということになります。

 

さて、このGST、日本の消費税が来年10%に引き上げられるのと同様に、シンガポールでも9%へ引き上げられることが今年2018年の予算案で決まりました。

ただし、期間は2021年から2025年の間とされており、少なくともまだ数年猶予があることがわかっています。

 

そしてもう一点、2018年予算案で決定したのが、主に国外からのメディア電子配信を対象とした、リバースチャージ方式のGST課税です。

日本の消費税にも2015年10月に導入されたリバースチャージ方式ですが、シンガポールでも同種の交易に対する問題意識から、導入されるに至りました。

すなわち、国外からの配信メディアが、配信側で課税されないことで国内配信メディアよりも割安となり、国内企業の競争力をそいでしまう問題への対策が取られたのです。

 

原則としてBtoB、企業間取引において、国外から提供されるコンサルティング、マーケティングなどのサービスを含め、サービスの受け手側がGSTを申告・納付する義務を負います。

一方BtoC、国外企業からシンガポール国内消費者へのサービス提供に関しては、年間総売上高が1,000,000 SGDを超え、かつそのうちシンガポールにおける売上高が100,000 SGDを超える企業に限って、シンガポールにおけるGST登録、申告・納付が義務付けられます。

 

なお、このリバースチャージ方式GSTの導入は2020年1月からとされています。

 

弊社では、皆様の作業負担の一助に、GST登録、申告代行も承っております。

以下のリンクから、お気軽にご相談ください。

 

【問い合わせ先】

東京コンサルティングファーム

シンガポールブランチ

近藤貴政

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※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Pte. Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。

 


車両にかかる費用の取り扱いについて

2018年05月28日 | シンガポールの税務

東京コンサルティングファーム、シンガポール駐在員の岩城です。

 

最近のシンガポールでは社用車を使うことがだいぶ限られてきており、これはシンガポールにおける車両保有のためのコストがかなり高いということが挙げられます。

どういった企業が保有しているかというと、大企業のエグゼクティブのためであったり、マレーシアへ営業に行く営業スタッフ用のためであるケースがほとんどです。

 

そんな現状ではありますが、シンガポールにおいて車両取得や車両に紐づく費用は損金計上できるのか、という質問をいただくことがあります。

 

例えば、車両の修繕費、維持費、駐車場代、ガソリン代などは損金算入が認められている一方、社用車に紐づくコストは一切損金の計上が認められておりません。

 

 

【問い合わせ先】

Tokyo Consulting Firm Co. Pte. Ltd.,

岩城 徳朗(iwaki noriaki)

iwaki.noriaki@tokyoconsultinggroup.com

+65-6632-3589