東京コンサルティンググループ・フィリピンブログ

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東京コンサルティンググループ・フィリピン駐在員より、現地から生の情報、声をお届けします。

Wiki-Investment

フィリピン初級者向けQ&A② 付加価値税について

2015年07月31日 16時04分31秒 | フィリピンの税務

 

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

 

Q. 付加価値税(Value Added Tax: VAT)とはなんですか?

 

→日本の消費税にあたる税金です。税率は12%です。

 

少し詳しく述べると、付加価値税はフィリピン国内における付加価値を課税対象とする税金で、以下のような特徴があります。

 

・ 物品、サービスの消費に対して課される間接税

・ 税金の負担者は最終消費者

・ 中間業者は税負担しないが、納税義務を負う

・ 毎月申告、納付する義務がある

 

付加価値税の月次申告は翌月20日が締め切りとなっており、申告フォームはBIR form 2550M(Mは月次の意味)です。四半期申告の場合にはBIR Form 2550Q(Qは四半期の意味)が使われ、この場合の申告は翌月25日になります。

 

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。

以上


 

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フィリピン現地法人における役員要件

2015年07月21日 13時16分49秒 | フィリピンの法務

皆さんこんにちは。TCFフィリピン駐在員の日比野です。

前回は日比間で取引が発生した場合の税務についてお話させていただきましたが、本日はフィリピン現地法人の立ち上げにおいて必要となる役員の規定についてお話をさせて頂きます。

 

■取締役(最低5名)

フィリピンの会社法で定められている通り、取締役は最低5名必要であり、かつフィリピン居住者が過半数を占めている必要があります。またネガティブリストの規制業種に該当する場合には、外国人の取締役の人数の割合は、ネガティブリストの上限出資比率を超えることができません。例えば外資出資比率の上限が30%の業種において取締役が5名である場合、日本人は2名以下、フィリピン人が3名以上である必要があります。さらに取締役は最低1株以上の株式を保有する必要があります。

 

代表取締役(社長)

取締役の中から選任されます。フィリピン人である必要はありませんが、フィリピン居住者である必要があります。

また「規制業種(例えば日本出資比率30%)の会社において、社長もフィリピン人である必要があるか」という質問を度々頂戴します。

このような規制業種において、明文化された表記はございません。しかし、SEC(証券取引委員会)の見解によると、社長はフィリピン人にしか認められていないとのことです。

 

財務役

会社の会計責任者を指します。フィリピン人である必要はありませんが、フィリピン居住者である必要があります。なお、代表取締役との兼任は認められておりません。

 

秘書役

フィリピン居住者であるフィリピン人を選任しなければなりません。上記と同様に代表取締役との兼任は認められておりません。

 

 

最近では居住者の認定についても担当官により厳格なチェックが行われるケースがあり、上記のように日本と比べて役員基準が厳しいことが現状です。そのため、実務上ではフィリピンにおける人材採用、会計事務所等の名義貸しサービスの利用などが考えられます。また目的によっては支店や駐在員事務所での進出形態も検討すると良いでしょう。

 

以上、フィリピン現地法人における役員要件のご紹介でした。

それでは今週も宜しくお願いいたします。

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム

国際事業部 フィリピン支社 日比野和樹

 


 

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フィリピン初級者向けQ&A① 源泉税について

2015年07月21日 13時11分11秒 | フィリピンの税務

 

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

今週から複数週にわたって、フィリピン初級者向けの会計税務・法務・人事労務に関するトピックを取り上げてブログを綴らせて頂こうと思います。内容はフィリピンに進出したてや進出検討中の方々からよく頂くご質問を予定しています。極力複雑な部分には踏み込まず簡潔な内容を心がけていくつもりですので、初級者の方でもお時間のある時にご一読頂ければ幸いです。

 

Q. 源泉税(Withholding Tax)とはなんですか?

 

→源泉徴収税の略称で、サービス等の買主が売主に対して支払う対価から、あらかじめ税務署に納付する金額を差引いて(源泉して)納める税金のことです。源泉税の徴収義務はサービス等の買主側にあり、申告納付が漏れると罰金の対象になるので注意が必要です。

 

源泉税には拡大源泉税(Expanded Withholding Tax)と給与に関する源泉税(Withholding Tax on Compensation)がありますが、ここではフィリピンにおける居住法人に関する拡大源泉税について例を挙げて説明をさせて頂きます。

 

(例)コンサル会社である弊社が顧客であるA社(フィリピンの居住法人)にコンサルティングサービス(1,000PHP)を提供した場合。

 

  1. 弊社からA社に対して、1,000PHP請求(※説明の便宜上、ここでは付加価値税は省略させて頂きます)。
  2. A社からコンサル料(プロフェッショナルフィー)にかかる源泉税15%を控除した850PHPの支払。及び源泉徴収した150PHPに関するBIR form 2307の発行。

 

※BIR form 2307は源泉徴収票で、源泉徴収した金額について買主から売主に発行する証書です。売主はこの証書をもらうことによって、源泉徴収された150PHPを将来の法人税から控除する権利を得ます。

 

親切な会社であれば、1の請求時に適切な料率の源泉税額を控除した額を顧客に請求するのですが、一部フィリピンのローカル企業は源泉税を控除されるのを嫌うことがあり、不親切に源泉税の料率や金額を記載しないで請求書を発行することがあります。この場合にも、源泉税の徴収義務は買主にあるので、源泉漏れは買主のリスクになることがあります。

(※フィリピンに居住していない外国法人がサービス等の買主の場合には、源泉徴収の義務はありません。)

 

フィリピンにおいて源泉徴収の対象は幅広く設定されているため、詳細は専門家にご確認下さい。主要なところですと、①オフィスやコンドミニアム、社用車等の賃貸契約にかかる源泉税(5%)、②コンサルティング等のプロフェッショナルサービスにかかる源泉税(15%。※ただし、年間の所得が72万PHPを超えない場合には10%)、③下請けサービスにかかる源泉税(2%)が挙げられます。

 

日本では個人事業主の方がこのような源泉税の対象になりますが、通常の法人では対象にならないため、なじみの薄い制度になっているようです。

 

ちなみに、拡大源泉税の申告は翌月10日が締め切りとなっており、申告フォームはBIR form 1601E(通称1601E)というものになっております。これに対して、従業員の方の給与に関する源泉税の申告フォームはBIR form 1601C(通称1601C)となっており、申告期限は同じく翌月10日になっております。

 

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。


 

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最低賃金について

2015年07月13日 19時35分21秒 | フィリピンの労務

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

昨年8月より更新が滞ってしまっていたフィリピンブログですが、またできる限り毎週更新して参りますので、宜しければご閲覧下さい。

 

今週は2015年7月現在の最低賃金について、お話をさせて頂きます。

 

Q. フィリピンの最低賃金はいくらですか?

 

→マニラ首都圏ですと481PHP(非農業の業種の場合)です。2015年4月4日にこちらの数字に更新されており、通常1年に一度のペースで更新されています。

 

参照URL「DOLE:フィリピン労働局、マニラ首都圏最低賃金」

http://www.nwpc.dole.gov.ph/pages/ncr/cmwr.html

 

従前の最低賃金で従業員様の雇用されている場合には、増加分が賃金未払いとなってしまいますのでご注意下さい。

 

また、マニラ首都圏以外の地域の最低賃金の金額もDOLEのWebサイトに情報がありますので、それぞれ定期的にご確認されるのが良いと思います。

参照URL「地域別最低賃金」 http://www.nwpc.dole.gov.ph/rtwpb.html

 

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。


 

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フィリピン法人との取引における税務

2015年07月13日 19時20分11秒 | お知らせ

2015年6月末より新たにTCFフィリピン支社に駐在をしている日比野です。

つい先日より雨季に入りましたが、それを感じさせないフィリピン人のバイタリティに驚きつつ、活気に満ちたオフィスで楽しく仕事をしております。

 

本日は日本法人がフィリピン法人に対して役務提供をする際に発生する税金についてお話をさせて頂きます。

サービスと物の提供により関連する税金が違うため、日比間取引による税金を考慮する場合には、サービス提供をするのか、それとも物品を輸出するケースであるのかを区分する必要があります。

 

■サービス提供

1)サービスが比国で行われる場合

日本法人(日社)からフィリピン法人(比社)にサービスが提供された後、比社から日社へ送金する際には、比社は①源泉徴収税30%、②VAT税12%を控除した金額を支払う必要があります。比社はその控除金額のBIR(内国歳入庁)に申告する必要があります。なお、この申告義務を怠ると比社が罰金の対象となります。

ただし①源泉徴収税に関しては取引前に日比租税条約申請(TTRA)を取引前に行うことで軽減税率(0%)を受けることが可能です。

 

 

2)サービスが日本国内で行われる場合

日社から比社に対するサービスが日本国内で行われた場合、比社から日社への支払いは比国において課税対象となりません。ただし日本国内で課税対象になるため、日本の税務を確認する必要があります。

 

 

■物品の輸出

日社(輸出者)から比社(輸入者)に物品が輸出される際に、輸入者は税関手続きにおいて物品に対する①関税および②VAT税12%を支払う必要があります。その後、日社に対する代金支払時において一般的にはその他税金を控除する必要はありません。

 

 

 

以上、フィリピン法人との取引時における基礎税務のご紹介でした。

それでは今週も宜しくお願いいたします。

 

 

株式会社東京コンサルティングファーム

国際事業部 フィリピン支社 日比野和樹

 

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