東京コンサルティンググループ・フィリピンブログ

毎週木曜日更新
東京コンサルティンググループ・フィリピン駐在員より、現地から生の情報、声をお届けします。

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日比租税条約について①

2013年12月24日 11時47分42秒 | フィリピンの税務

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

 

年の瀬も差し迫り、友人知人や家族が日本へ帰国していくなど、なんとなく物寂しい気持ちのする今日この頃でございます。フィリピンはクリスマスこそ前後を休んで大型連休にされている方々もいらっしゃいますが、特に年始については1月2日からカレンダー通りに業務開始する企業様が多く、クリスマスよりもお正月を大事にする私達日本人としては、文化の違いを強く感じるところの1つでございます。

 

さて、今週からは数週間かけて日比租税条約についてお話をさせて頂こうと思います。

 

まず、日比租税条約とは日本とフィリピンとの間で締結されている条約のことで、正式には「所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とフィリピン共和国との間の条約」と言います。また、英文では「CONVENTION BETWEEN JAPAN AND THE REPUBLIC OF THE PHILIPPINES FOR THE AVOIDANCE OF DOUBLE TAXATION AND THE PREVENTION OF FISCAL EVASION WITH RESPECT TO TAXES ON INCOME」と言います。正式名称の示す通り、租税条約の目的は所得に対する二重課税の回避と脱税の防止となっています。

 

日本とフィリピン間の租税条約は1980年に発効され、2008年12月に改正されています。この改正により、2009年1月1日以降に課される源泉地国課税の限度税率が大幅に軽減され、日本では改めてフィリピンへの進出が見直されるようになったという経緯があります。

参照URL「日比租税条約・改正点概要」:

https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/gensen/nichi_hi.pdf

参照ULR「日比租税条約(新旧比較)」:

http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/treaty/pdfs/treaty166_8sa.pdf

 

なお、2013年9月末の時点でフィリピンが日本以外で租税条約を結んでいる国々は以下の36カ国になります。

 

1. シンガポール

2. カナダ

3. 英国

4. パキスタン

5. オーストラリア

6. ベトナム

7. ニュージーランド

8. フィンランド

9. インドネシア

10. オーストラリア

11. アメリカ合衆国

12. タイ

13. ドイツ

14. マレーシア

15. 韓国

16. スウェーデン

17. イタリア

18. オランダ

19. ブラジル

20. スペイン

21. インド

22. イスラエル

23. ノルウェー

24. ルーマニア

25. ロシア

26. デンマーク

27. フランス

28. ハンガリー

29. ベルギー

30. 中国

31. スイス

32. バーレーン

33. バングラデシュ

34. チェコ

35. ベトナム

36. アラブ首長国連邦

参照URL「JETROホームページ」:

http://www.jetro.go.jp/jfile/country/ph/invest_04/pdfs/010012500304_011_BUP_1.pdf

 

次回のブログでは租税条約適用後の税率等について、お話をさせて頂きます。

 

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。

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ジプニー(もしくはジープ)の乗り方について

2013年12月16日 16時22分29秒 | フィリピンの投資環境・経済

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

今週はややマニアックな情報になりますが、ジプニー(もしくはジープ)の乗り方についてお話させて頂きます。

フィリピンに住んでいらっしゃれば誰しもご存知だと思いますが、街中には乗り合いのジプニーがたくさん走っております。あのジプニーに乗ったことはありますでしょうか。日中の暑い中、クーラーもついていない(密閉されてクーラーがついているのもあるようですが)ジプニーに乗るのはきついかもしれませんが、非常災害時やどうしてもタクシーがつかまらないときはためしに乗ってみるのもいいかもしれません。きっと1ペソのありがたみを感じることができると思います。

乗り方は至って簡単です。

1. まずは道端に立ってジプニーが来るのを待つ。

→基本的にジプニーは大通りをまっすぐ進んで行くので、自分が行きたい方向に走っていくジプニーをつかまえればOKです。どのジプニーがどこに行くのか分からない際には、とりあえずジプニーを止めて、運転手さんに行きたい場所の方に向かうかどうか聞いてみるといいと思います。

2. ジプニーが来たら人差し指を1本立てて、「止まってくれ。」というジェスチャーをする。

3. ジプニーが止まったら、乗り込んで空いている席に座る。

→満席の際には少し危ないですが、荷台の入り口付近に立っていてもOKのようです。また、人気の席は降りやすい出口付近の席のようです。

4. 行き先を告げてお金を払う。初乗りから4キロまでは8ペソなので、よほど長距離を乗らないのであれば、8ペソ払っておけばOKです。この際「バヤ、ポ(お金払います)」とタガログ語を使うと、周りのフィリピン人の方に「やるな。」という表情をされます。

また、この支払の際に使ってよいのは100ペソ札までのようで、500ペソ、1000ペソで払うのは、お釣りがないので不可能だと思います。

さらに、この支払で驚きなのが、皆が協力してバケツリレーのような形で支払いを行うことです。そのため、運転席付近に座っている人は、絶えず支払の手伝いをすることになります。

5. 目的地に付近に着いて、ジプニーを降りるときは「パラ、ポ(止まって下さい)」と運転手に声を掛ける。

6. ジプニーから降りて、任務完了。

ジプニーから無事に降りると、なんとなくひと仕事終えたような爽快な気分になるのは私だけでしょうか。

最後に注意点ですが、夜1人でジプニーに乗るのは、安全面から避けた方がよいと思われます。また、日中であっても窃盗団が大勢で乗り込んで来て、お金を持っていそうな人から物を取るということも、時々起るようです。

手ぶらで、金目のものや大金を持たず、複数人で乗るのが最初はいいかもしれません。かく言う私は、数カ月前から毎日通勤でMRT(高架鉄道)とジプニーを使用していますが、今のところスリや危ない目に遭ったことはありません。ただ、夜なのに無灯火でスピードを出されると、心から嫌だなあと思います。

このジプニーの運賃について、現在ジプニーの事業者団体が値上げを検討しているようで、初乗り8ペソから10ペソになる可能性があるということです。私達日本人にとっては小さな値上げで、依然非常に安いと思いますが、現地のローカルの方達にとっては死活問題のようです。

先日通勤でジプニーを使っている会計士のスタッフにこの2ペソの値上げの話題を振ってみたところ、興奮気味に「困るわー」ということを言っていました。お近くに通勤でジプニーを使っているスタッフの方がいたら、「ジプニー値上げについてどう思う?10ペソになるかもしれないんだよね?」と聞いてみると、コミュニケーションとしてはいいかもしれません。

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。

以上


             

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【東京セミナー】現地駐在員によるフィリピン進出セミナーのご案内

2013年12月13日 16時22分09秒 | お知らせ

こんにちは、TCGブログ担当です。

さて、来る2014年1月27日(月)、弊社主催の
「現地駐在員による海外進出セミナー」シリーズに、フィリピン進出セミナーを開催いたします。
※東京での開催となります。

セミナー概要
成長著しいフィリピンでは、有望な市場と優秀な労働力で魅力に溢れています。

当セミナーでは、これからフィリピンに進出を検討している企業様を対象に、
実務・事例に基づいた最新のフィリピンのビジネス環境について説明いたします。

講師プロフィール
 
田辺 健太 (たなべ けんた)

2011年に社会保険労務士資格を取得し、2012年東京コンサルティンググループ入社。
入社後は社会保険労務士法人に所属し、人事労務の業務に従事。
その後、内部監査室で、業務の適正化、効率化に取り組む。
2012年7月フィリピンに赴任し、現地の日系企業の進出、設立、会計、税務をサポートしている。

セミナー詳細
第一部 投資環境・会社設立・会社法 19:00~19:50 

(1)投資のメリット
(2)日系企業の進出状況
(3)投資規制とインセンティブ
(4)会社の設立方法と会社法のポイント

第二部 会計・税務・労務 20:00~21:00
1.会計・税務
(1)会計制度
(2)進出にかかわる国際税務
(3)国内税務の個別解説

2.労務
(1)労働環境
(2)労働法
(3)社会保障制度(社会保険法)
(4)海外赴任者の諸手続

※当日個別の相談も承ります。詳しくは、
https://mobile-made2.sakura.ne.jp/kuno-cpa.co.jp/
までお問い合わせください。

受講対象
・フィリピン進出を検討されている企業のご担当者様
・フィリピン進出準備段階の企業のご担当者様 など

期待効果
フィリピンビジネスを展開していく上で欠かせない部分である「投資環境・会社法・会計・税務・労務」
という
幅広い観点からの知識習得ができます。


日時

2014年1月27日(月) 19:00~21:00 
開場 18:30


会場

東京コンサルティンググループ 東京本社 オープンフロア
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-5-3 AMビルディング7階 地図

参加費
*無料

お申し込みは
https://mobile-made2.sakura.ne.jp/kuno-cpa.co.jp/
をご利用ください。

多くの皆さんのご参加、お待ちしております。

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SEC i-Viewについて

2013年12月09日 22時25分23秒 | フィリピンの法務

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

今週はSEC(証券取引委員会:Securities and Exchange Comission)のSEC i-Viewについて、お話させて頂きます。

ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、SEC i-Viewとは、SECに登録している企業の情報を、適法に閲覧することのできるSECの情報閲覧サービスです。

ご存知の方も多いと思いますが、フィリピンに法人を設立するには、まずSECに法人登記を行う必要があります。また、定款の変更時やGIS(General Information Sheet)の年次更新、監査済み財務報告書はそれぞれ法定の期限までに、SECに書類を提出しなければならないものです。

つまりSECにはフィリピンに法人登記している全ての企業の情報が集まっています。そのSECのホームページ http://www.sec.gov.ph/ のOnline Transactionsに、SEC i-Viewというサービスがあります。このサイトで有料にて、SECに登録している企業の情報を閲覧することができます。

【SEC i-View料金表】

LocationViewing ChargePrinting Charge

SEC Public Reference Unit

PhP 2.00 / minute

PhP 5.00 / page

PhP 20.00 / company access

Other Locations through internet

PhP 0.20 / unique page

PhP 5.00 / page

上記のように非常に安価で閲覧することができます。このSEC i-ViewのサービスはSECでチケットを購入して、パソコンにUser登録をすることで受けることができます。

上記サイトの使い方のコツですが、必要なページをSEC i-Viewを通じてプリントすると1ページあたり5PHPかかるのですが、該当ページを閲覧しつつ、パソコンのPrint Screenボタンを利用してWordなどでプリントすれば、上記5PHPはかかりません。

 

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。

以上

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割増賃金率について

2013年12月02日 15時22分12秒 | フィリピンの労務

こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

長く続いた雨季がようやく終わり、乾期に入って青空の見えることの多くなったマニラでございます。大きな台風被害のために例年より控えめな形にはなっているようですが、ホテルやショッピングモールは綺麗なクリスマスツリーや色とりどりのイルミネーションに彩られ、南国のクリスマスが盛り上がってきている今日この頃でございます。

 

今週は割増賃金率について、お話させて頂きます。

まず、フィリピンにおける割増賃金率は以下のようになっております。

【フィリピンにおける割増賃金率】

名称割増賃金率

時間外労働

通常の就労日125%
休息日や祝祭日130%

夜間労働(午後10時~午前6時)

110%

休息日の労働

130%

特別祝祭日労働

130%

特別祝祭日が休息日と重なる場合の労働

150%

一般祝祭日

200%

一般祝祭日が休息日と重なる場合の労働

260%

よく聞かれるところですが、時間外労働(1日のうち8時間を超えた部分の労働)と夜間労働の重なった場合の割増賃金率は、以下のような計算方法を用います。

(例)通常の就労日における時間外労働が午後10時以降に行われた場合の時間単価
→時間当たりの基本給単価×125%(時間外労働分)×110%(夜間労働分) 

つまり、ある割増賃金が他の割増賃金と重なった時は、両者を掛けて割増賃金率を算定するのが原則になっています。 

ただ、これには1つ例外があり、例外は特別祝祭日が休息日と重なる場合の割増賃金率150%です。この場合には前述のように、特別祝祭日の割増賃金率130%と休息日の割増賃金率130%を掛けるのではなく、150%という特別な割増賃金率を用います。根拠条文はフィリピン労働法93条になります。

参照条文:フィリピン労働法93条
Art. 93. Compensation for rest day, Sunday or holiday work.
休息日や日祭日の報酬
c. Work performed on any special holiday shall be paid an additional compensation of at least thirty percent (30%) of the regular wage of the employee.
 →特別祝祭日に働いた場合には、通常の賃金の30%以上の割増賃金を受けるものとする。
Where such holiday work falls on the employee’s scheduled rest day, he shall be entitled to an additional compensation of at least fifty per cent (50%) of his regular wage.
 →特別祝祭日が従業員の休息日と定められていた場合に勤務した際は、通常の賃金の50%以上の割増賃金を受けるものとする。 

最後に、2013年の残りの一般祝祭日、及び2014年の一般祝祭日は以下のようになっております。

【2013年】
12月25日 クリスマス
12月30日 リザールデー 

【2014年】
1月1日 元旦
4月9日 勇者の日
4月17日 聖木曜日
4月18日 聖金曜日
5月1日 Labor Day
6月12日 独立記念日
8月25日 National Heroes Day
11月30日 ボニファシオデー
12月25日 クリスマス
12月30日 リザールデー

参考資料:Proclamation No.655, Sep 25, 2013
http://www.gov.ph/downloads/2013/09sep/20130925-PROC-0655-BSA.pdf

上記の一般祝祭日の給与計算だけ気を付けておけば、他の祝日はひとまとめで130%の割増賃金が必要になると考えておけば混乱することはありません。

今週も、どうぞ宜しくお願い致します。

以上

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