東京コンサルティンググループ・フィリピンブログ

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東京コンサルティンググループ・フィリピン駐在員より、現地から生の情報、声をお届けします。

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パーセンテージ税

2012年08月28日 10時00分00秒 | フィリピンの税務
こんにちは、フィリピン駐在員の田辺です。

私の趣味はマニラに星の数ほど存在する地元食堂の食べ歩きなのですが、先日とある食堂で日本のゴーヤチャンプルに似た野菜料理を発見しました。地元食堂の人気メニューはやはり若い人の多いフィリピンらしく、また、値段も手頃な豚・鶏といった肉料理なのですが、そんななか珍しい野菜料理だったので、私は迷わず注文しました。

どう見てもニガウリのような緑色の野菜、ほのかに絡んでいる卵、その他の具。期待と不安の入り混じる一口目を食べてみると、味はそのまんまゴーヤチャンプルでした。おいしかったので、ほっとしつつもゴーヤチャンプルの起源はフィリピンにあるのかもしれないなどと、少し食の歴史に思いを馳せておりました。

インターネットによると、チャンプルという言葉の語源がインドネシア語やマレー語にあるところから、インドネシアやマレーシアから食文化が沖縄に伝わる過程でフィリピンにもニガウリの調理法として伝わったのかもしれません。

地元食堂について、衛生面ではあまり人にお勧めできない面もありますが、地元食堂には地元食堂にしかない活気や素朴な時間、温かい雰囲気があります。マニラにいらっしゃった際には、一度試してみるのもいかがでしょうか。


さて、今回はパーセンテージ税についてお話しさせて頂きます。前回のブログの終わりに少し触れましたが、VAT(付加価値税)の対象にならない旅客業者や娯楽業については、VATの代わりに総収入額に対して業種ごとに定められた税率を乗じて計算したパーセンテージ税が課されます。

■納税義務者
パーセンテージ税の納税義務者は、VAT対象とならない法人、個人で、旅客業者、運輸業者、保険会社、金融機関などが対象となります。

■税率
業種ごとに規定された税率により税額が計算されます。
(パーセンテージ税の一例)


■申告・納付
業種によって月次申告納付が求められる場合と四半期申告が要求される場合とがあります。月次申告の場合は、税額が発生した翌月20日までに申告納付をしなければなりません。ただし、電子申告を採用している会社は、税務署が行うグルーピングによって、業種によって1~5日ほど期限が延長されます。また、四半期申告の場合には、各四半期末の翌月20日までに申告書を提出しなければなりません。

今後とも宜しくお願い致します。

以上
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フィリピンの方に対する私の個人的な印象

2012年08月27日 10時34分00秒 | フィリピンの労務
こんにちは、フィリピン駐在員の井本です。

フィリピン政府のインフラへの改善対応の悪さを批判するときに、「フィリピン政府は、私たちは英語ができます。ぜひ投資してください。というだけである」というような話を使います。外資を呼び込みたいのであれば、インフラを良くする、規制を無くす、など様々な対応があるのですが、フィリピンは他国のそれと比べるならば、あまり前向きだとはいえません。

さて、ここで英語について彼らの自己評価を聞いてみると、フィリピン人は「私たちはアメリカ人なみに英語ができる」といいます。ただ、現実的な問題として、若干過大評価しているのではないかなというのが、個人的な意見です。文法のミスは日常的です。発音も、インドや他国に比べるならば確かに聞き取りやすいものの、訛がないといえばうそになります。

概してフィリピンの方はプライドが高い、といわれます。また、見た目に気を配ることが多いなと感じます。例えば、エレベーターに人が10人乗ったら5人は携帯電話をさわり、2人はぼーっとしており、3人くらいは鏡や反射する素材の部分で髪のセッティングや、化粧の確認をしているというイメージでしょうか。上記の英語についての自己評価もこれらを反映したものだと思われます。

ただ、この自己評価が正しいこともあり、実際にOFWとして海外に出た経験のある方、弁護士や会計士などのいわゆるプロフェッショナル職の方、銀行の方などの使われる英語は、スタッフレベルの方、町であう方のそれと比べると、洗練されているなと思います。

最後に、フィリピンでは同性愛について寛容です。これが、いいか悪いかの議論は個人の自由なので、何人たりとも他者に対して意見を述べることは言うまでもありません。ただ、「同性愛者の方は、非常に仕事ができる」という見解もよく聞く自己評価の一つです。私から見てそれが正しいかどうかは判断ができません。その一方、管理者、経営者にこの話を持ち出すと、「そのとおりだが、故に困っている」といいます。理由は、「仕事人としては、マイナスといわざるを得ない」とのことです。これも彼らが周囲の目を気にしている、配慮している、ことの表れでしょう。

数ヶ月ではありますが、私が感じたこととその一例をご紹介しました。管理、経営のプラスになれば光栄です。ちょっとした質問などもお気軽にお問合せくださいませ。

以上
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VAT(付加価値税)について②

2012年08月21日 09時00分00秒 | フィリピンの税務
こんにちは。フィリピン駐在員の田辺です。

マニラでは長く続いた豪雨もようやく落ち着き、晴れ間の見える日が多くなってきています。陽が射せばさすがに熱帯気候ともあって容赦なく暑く、一時期の涼しさが嘘のようです。
先週末、提携先・会計事務所の若い子たちとバスケットボールをしました。マプア大学の屋外コートを借りて、私としてはほぼ10年ぶりにバスケットボールをしたわけですが、みんな若く、非常にはつらつとした動きをしており、非常に気持ちよくプレーすることができました。フィリピンのホスピタリティあふれる国民性の表れなのか、ファールはほぼ自己申告制でした。「ファールしました!」と自ら申告し、プレーを止めて相手にボールを渡す。「ごめんね」と一言かわしてプレー再開。なんとも、楽しいひと時でした。

さて、それでは前回に引き続き、VATについて話させて頂きます。

●VATの免除
前回のブログで述べた非課税取引とは別に、以下のような物品及びサービスについてはVATが免税(0%対象取引)となります。

【VAT免除取引】
・輸出取引
・年間生産高の70%以上が輸出売上である輸出業者に対する売上
・中央銀行への金の販売
・国際運輸サービス

●課税標準額
VATは、関連する課税標準額にVATの税率を乗じて計算されることになります。
一般的に、課税標準額は当事者間で合意された取引価額となります。つまり、製品の販売やサービスの提供について、受領する価格を意味します。

●納付税額の計算
納付すべきVATについては、アウトプットVAT・インプットVATの差額で算出されます。売り手は、課税商品や課税サービスを販売した際、買い手にVATを請求します。このVATは、売り手の立場からはアウトプットVAT(仮受VAT、売上VAT)となります。毎月受け取ったアウトプットVATから、支払ったインプットVATのうち、控除可能なVATを控除した差額を納付することになります。これを「控除方式」と呼びます。

【VAT計算の流れ】
買い手は、課税商品や課税サービスを購入した際、売り手にVATを支払わなければなりません。これは買い手の立場からは、インプットVAT(仮払VAT、仕入VAT)となります。
購入した課税商品や課税サービスが、買い手の事業に関連している範囲の場合、このインプットVATは買い手のアウトプットVATと相殺できます。同様に、売り手もアウトプットVATと課税商品や課税サービを購入した時に支払った、インプットVATとを相殺することができます。
以前はインプットVATはアウトプットVATの70%を超えて控除することは認められていませんでしたが、現在は、インプットVATの全額を控除することができます。

●申告・納税
1カ月間のアウトプットVATの累計額が、同じ期間のインプットVATの累計額を上回った場合、納税者は各月末から20日以内にその差額、すなわち超過分を申告・納付する義務があります。
さらに、四半期ごとに、VATの四半期申告書を提出しなければなりません。各四半期末の翌月25日が申告の期限となります。また、四半期売上高(VAT除く)が2,500,000万ペソを超える事業者は売上サマリーリストを、四半期の仕入高が、1,000,000ペソを超える場合には、仕入サマリーリストを、申告書とは別に作成して、各四半期末の翌月25日までに提出しなければなりません。これらの義務を怠る場合には、ペナルティが課されることになるため、注意が必要です。
※歳入細則第1-2012号により、全ての納税義務者が対象となりました。

補足になりますが、VATの対象にならない旅客業者や娯楽業については、VATの代わりに総収入額に対して業種ごとに定められた税率を乗じて計算したパーセンテージ税が課されます。

今後とも、宜しくお願い致します。

以上
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会計士の選定

2012年08月20日 13時35分39秒 | フィリピンの投資環境・経済
こんにちは、フィリピン駐在員の井本です。

最近よく伺う問題に、「会計帳簿がきちんとつけられていない」というものがあります。一番ひどいもので、2007年からずっとつけられていなかった、というものを知り合いの会計士から伺いました。彼ら会計士や弁護士の中でも、「そういう人も確かにいる」ということは常識であるようで、初めて会計士、弁護士を選ぶ際は注意が必要です。

とはいえ、進出のときからお付き合いをするであろう弁護士さんと違い、会計事務所の選定は、実際に業務が始まり選定するというケース、もしくは、自社でやろうと考えていたものの、計画を変更したケースに大きく分かれると思います。いずれの場合も、短時間での意思決定が求められます。そのような中で信頼のおける会計士を探すことは至難の業です。単純にCPAであるなら、多くいますし、また、フィリピン人の多くはホスピタリティ、笑顔、外向性、という部分において日本の方以上だと思います。

実務上で、フィリピンの方に任せておいて、「大丈夫大丈夫」と聞いていたが、結果「全然できていなかった」という話を伺うこともあります。これは、彼らを責めているわけではなく、彼らの国民性であり、日本のように事細かなことを報告することは、「仕事のできない人」とみなされる周囲の目があるという影響とも考えられます。日本型のマネジメントがグローバルスタンダードではないことを物語る一つのエピソードです。(誤解なきよう)実際、自分の経験で話すのであれば、「難しい案件だけれども、何か手伝おうか」と事前に聞けば、周囲がいないときに、「実はこの情報がほしい、これをしてほしい」という要望を聞くことが多くあります。そして、たいてい納期水準の厳しい日系企業を理解しており、彼らもそれを遵守してきています。話をもとに戻しましょう。

実際CPAも、「できる」というものの、ふたを開けてみれば、「できていなかった」ということもあります。もちろん、「させていない」側の責任もあるのですが、我々依頼する側からすれば、「きっちりしてくれよ」というところが本音だと思います。ただ、フィリピンで、我々はビジネスをさせていただいているのであり、このような背景、状況も考えなければなりません。

不安、不明な点はお気軽にご相談いただければ幸いです。貴社の一助になることは、フィリピンの恩返しともなります。私としても嬉しく思います。

以上
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VAT(付加価値税)について

2012年08月16日 08時45分49秒 | フィリピンの税務
こんにちは。フィリピン駐在員の田辺です。

フィリピンでは7月に大統領令が発布され、VAT(付加価値税:Value Added Tax)に関するTCC(税額控除証明書:Tax Credit Certification)の現金化に関する新たな動きがありました。このように最近話題のVAT還付問題に関連して、今回のブログでは基本的な知識の確認ということで、VATについて書かせて頂きます。

VATとは、フィリピン国内における付加価値を課税対象とする税金であり、以下のような特徴を有しています。

・ 物品、サービスの消費に対して課される間接税である
・ 税金の負担者は最終消費者である
・ 中間業者は税負担しないが、納税義務を負う
・ 毎月申告、納付する義務がある

日本における消費税のように、フィリピンにおいても物品の販売、役務の提供にあたって、原則として12%のVATが課税されます。


●納税義務者について。

VATの負担者は最終消費者ですが、納付義務を負うのは、年間売上高が1,500,000ペソを超えるVAT課税対象物品の販売あるいはサービスの提供を行う事業者(VAT登録事業者)、ならびに物品の輸入者であり、個人・法人を問わず納税義務が発生します。
VAT納税者はVAT登録業者としてBIR(内国歳入庁: Bureau of Internal Revenue)に登録が義務付けられています。


●VATの非課税取引について

法律上、別段の定めが無い限り、全ての物品とサービスが課税物品と課税サービスとなりますが、1997年租税改正法第109条において、以下に分類される物品とサービスについて、非課税として明記されています。

[非課税物品の例]
・未加工の状態で輸入される食用の農産物、海産物
・飼育用の家畜、食用飼鳥類
・肥料、種、苗木、小魚
・食品製造のための、魚、エビ、家畜
・食用飼鳥類用飼料

[非課税サービス]
・年間売上総額が1,500,000ペソ未満の者が提供するサービス
・旅客の国内輸送サービス
・国際海運、航空サービス
・テレビ、ラジオ放送サービス
・電気、ガス、水道の公共サービス
・フィリピンを発信国とする国際通信サービス
・金融サービス
・保険サービス
・契約農業栽培者の提供するサービス
・米、とうもろこし、砂糖の精製等のサービス
・医療サービス
・認定校と指定された私立の教育機関及び政府系教育機関の教育サービス
・雇用関係により個人が提供する役務


次回以降で、

●VATの免除
●課税標準額
●納付税額の計算
●申告、納税

について書かせて頂きます。


以上
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