東京コンサルティンググループ・ミャンマーブログ

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新会社法(支店の取り扱い)

2017年10月25日 16時01分47秒 | ミャンマーの法務

こんにちは、

 

 今回は、新会社法へ国外企業(overseas corporation)について解説をしたいと思います。

 

 新会社法においては、会社法に基づき設立された会社の他に、事業組合(business association)、国外企業(overseas corporation)等の登録を認めている(3(a)(b))。また、国外企業等については、登録無しにミャンマー国内で事業を行ってはならないとされている(43(a))。ただし、訴訟手続き、取締役会や株主総会の開催、銀行口座の保有、独立した契約者を通じての財産の売却、金銭貸借、30日以内に完結する取引で繰り返し行われるものでないもの、投資や財産保有といった行為は、ミャンマー国内で事業を行ったとはみなされない旨が規定されており、上記登録手続きは不要となるようです(43(b))。

 

 国外企業の登録時の名称については、同じ名称、または誤解の恐れがある似た名称については、原則、登録が認められず、その代わり、誤解を防ぐために設立国や区別するための文言を名称に含めることができます(44(a))。

 

 また、国外企業の登録時には、代表者(authorised officer)を選任しなければならず(47(b)(iii))、個の代表者は居住者であることが求められています(1(c)(iii))。

 

 それから、ミャンマー国内で事業を行う全ての国外企業は、決算期末より28日以内に所定の様式で年次方向の提出を要求しております(53(a))。また、少なくとも毎暦年1回、かつ15カ月以上の間隔を開けずに、本国の法律に基づき作成された前会計年度の貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書を提出しなければなりません(53(b))。所定の様式の内容によっては、実務的にかなりタイトな対応が迫られる可能性があり、注意が必要です。

 

以上


 

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新会社法(機関)

2017年10月18日 16時00分04秒 | ミャンマーの法務

こんにちは、

 

 今回は、新会社法における会社の機関設計について解説をしたいと思います。

 

 新会社法においては、株主が1名でも可能となりました(4(a)(iv))。旧会社法下では、2名以上の株主が必要でしたので、変更点となります。仕方なくノミニー株主などを置いている企業などは、株式譲渡手続きを経て、100%子会社へ移行するケースが予想されます。

 

 また、取締役については、非公開会社の場合、居住者である取締役が1名必要となります(4(a)(v))。旧会社法下の2名以上の取締役という点からは、人数要件の部分では緩和されたことになりますが、居住性が明記されたため、対処が必要なケースが多く出てくることが予想されます。なお、居住者の要件として、永住者(Permanent Resident)の資格を持った者、または、12カ月の間に183日以上をミャンマー国内で居住する者が求められています(1(c)(xix))。(なお、公開会社については、最低3名の取締役が要求され、うち1名は居住者であるミャンマー人であることが求められます(4(a)(vi)。)

 

 それから、ミャンマー会計士または監査法人を監査人として任命しなければなりません(279(a)、279(b))。ただし、新会社法では、小会社に該当する場合には、監査人を任命しないことも認められます(257(c)、279(b))。つまり、監査を受けずに済むことになります。(参考:小会社とは、会社及びその子会社の従業員の人数が30名以下で、かつ、会社及びその子会社の前年度の収益が5千万チャット未満の会社をいう。)なお、原則、監査人は株主総会による指名となりますが、最初の監査人については、取締役が指名することが認められ、最初の株主総会までは、その監査人が業務を行うことになります(279(f))。

 

以上


 

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新会社法(株式と資本金)

2017年10月11日 15時59分26秒 | ミャンマーの法務

 こんにちは、

 

 今回は、新会社法における株式・資本金について解説をしたいと思います。

 

 新会社法においては、最低1名の株主が必要とされており、旧会社法下の2名以上の株主という状態から変更されました。

 

 これにより、100%子会社の現地法人が許容されることになります(4(a)(iv))。

 

 また、旧会社法下では、授権資本金制度があり、会社定款で定めた金額(授権資本金額)までは

 

取締役会決議により増資を行うことが可能でしたが、新会社法下では、授権資本金制度はなく

 

定款、関連法規の下、会社の決定機関(board of a company)の決定でいつでも

 

どのような株式でも(種類株式を想定)発行できるとしています。

 

なお、モデル定款(Draft)においては、取締役・取締役会の決定で発行を行うことができるとされていますが

 

定款自治が(実務上)広く認められるのであれば、新会社法下でも定款に任意に授権資本金額を設定して、上限額を株主総会でコントロールすることもできるかもしれません。

 

 それから、株式については、払込が未了の部分についても株式として認識される旨が規定されており

 

その場合に、会社の払込要求(call)によって、その株主は払込の債務を負担している旨を規定する必要があります(63(b))。

 

このような場合、会計処理上は、資本金と資本金受取の債権を認識するのではなく

 

払い込まれた部分のみを資本金に組み入れる形になる可能性が高いと思われます

 

(もしくは、未払込部分も含めて資本金として認識して、そこから未払込部分を控除)。

 

 最低資本金については、規定がないようですが、実務上は、新たなNoticeなどが出ない限りは

 

現状程度の規制(最低資本金50,000ドル:サービス業)は継続されるのではないでしょうか。

 

また、現物出資についても取締役会の決定において、一定の手続きの下、認められておりますが(64(a)(b))、外国人の持分については、従来の通り、一定の規制は残る可能性もあり、注意が必要です。

 

以上


 

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ミャンマー 「支店について」

2017年10月11日 14時01分27秒 | ミャンマーの投資環境・経済

Q.「支店」はそもそも商談等の活動に限られるので、

今回の弊社のケースでは現地法人しかない、という話が出ています。

現法・支店間で、申請手続きや法人税、資本金等であまり違いが無いとなると方向性を決定しなければなりませんが、活動範囲の点でこうした制約がある場合には「支店」という選択肢がなくなるのでしょうか。

 

A. 支店で、実際の業務を請け負っているところは数多くございます。

建設作業がサービス業に入るという点は、他国と比べて多少違和感はございますが、それは当局側の区分なので、従っている分には問題無かろうかと思います。日系の建設関連の企業でも、現地の会社との合弁でない限りは、多くは支店形態となっております。なお、ミャンマーには駐在員事務所という区分がないため、調査や商談等のみを行う場合であっても支店形態をとることから、駐在員事務所として支店を開設しているところも多くあります。

 

 

弊社では、進出前のFS調査から、会社設立、会計・事務、労務など進出に係るサポートを一貫してご提供しております。設立、設立後についてご質問やご不安などございましたら、お気軽に、下記までご連絡頂ければと思います。


 

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新会社法(会社名)

2017年10月04日 15時57分19秒 | ミャンマーの法務

 こんにちは、

 

 今回は、新会社法における会社名の規定について解説をしたいと思います。

 

 新会社法においては、株式会社の場合には、非公開会社であれば会社名の最後に

 

「Limited」もしくは「Ltd」を付ける必要があり、また、公開会社の場合には

 

「Public Limited Company」または「PLC」を付ける必要があります。

 

 それから、ほとんど採用されることはありませんが、有限保証会社(Company limited by guarantee)については

 

 会社名の最後に「Limited by Guarantee」または「Ltd Gty」を付すことが求められています

 

(日本の合同会社に近いが、株式を発行することも可能となっている)。

 

 また、無限責任会社の場合には、会社名の最後に「Unlimited」を付す必要があります。

 

 省略した表記について明記されている点を除いては、大きな変更はないようです

 

(省略表記については、旧会社法下でも実務上は認められている)。

 

 以上


 

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