東京コンサルティンググループ・メキシコブログ

毎週金曜日更新
メキシコへの進出をコンサルティングしている駐在員が、メキシコの旬な情報をお届けします。

Wiki-Investment

Facturaのキャンセルについて

2018年09月24日 | メキシコの会計

皆さん、こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの藤田大です。

今週はFacturaのキャンセルについて記載します。


質問)
メキシコのFactura制度が、2018年9月から変更になると聞きました。
どのような変更が予定されているのか、詳細を教えて欲しいです。


回答)

内容から言えば、Facturaのキャンセル対応に、追加の手続きが加わるというものです。

従来よりもFacturaのキャンセルに対して、
キャンセル理由の報告を求められるようになり、場合によってはキャンセル時に発行先の承諾が必要となります。

以下に、追加内容の詳細を箇条書きで記載します。
・キャンセル理由の報告
・キャンセル時に、発行先の承諾が必要
-IVA込みで金額が5,000MXN以上の場合
-発行されて3日以上経過している場合


今後は対応不備によるペナルティの要求も予想されるため、
実務担当にも確認し、事前対策をすると良いでしょう。

藤田大 

 

 

 

 

 

 

 

 


※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。


メキシコの雇用補助金「Subsidio」について

2018年09月24日 | メキシコの税務

皆さん、こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの渡辺 寛です。
今週はメキシコの「Subsidio」をご紹介します。

質問)
メキシコ法人で試算表「Balanza」をチェックしていたところ、資産科目に「Subsidio」という科目がありました。
計上場所としては、支払超過IVAと同じなのですが、この科目は何なのでしょうか。


回答)
これは直訳すると「雇用補助金」であり、給与に関する源泉所得税のマイナス計上になります。試算表上では、「Impuesto a Favor」として計上されることとなります。

この「Subsidio」は、従業員に対して月間での給与が7,382.33MXN以下の場合に発生します。これは、例えば入社したのが月末であった場合でも例外なく、発生することとなります。

メキシコ法人所得税法(通称ISR:Impuesto de Sobre la Renta)の10条(SUBSIDIO PARA EL EMPLEO)には、下記の様に記されております。

Los contribuyentes que perciban ingresos de los previstos en el primer párrafo o la fracción I del artículo 94 de la Ley del Impuesto sobre la Renta, excepto los percibidos por concepto de primas de antigüedad, retiro e indemnizaciones u otros pagos por separación, gozarán del subsidio para el empleo que se aplicará contra el impuesto que resulte a su cargo en los términos del artículo 96 de la misma Ley. El subsidio para el empleo se calculará aplicando a los ingresos que sirvan de base para calcular el impuesto sobre la renta que correspondan al mes de calendario de que se trate, la siguiente:


2018年の雇用補助金の詳細となります。下限及び上限の金額内に該当する場合、雇用補助金の一番右列の金額となります。

 

 

 

下記に実際の給与所得税の計算例を記載いたします。
設定:月間給与 5,000
年間給与 60,000

まず給与所得税の計算を行います。
具体的な計算方法は、下記のURLにてご確認お願いいただければと思います。

https://blog.goo.ne.jp/tcg-mexico/e/3aa4aafb576414d3653ee310b479a852
年間給与    60,000.00
下限 △ 58,922.17
------------------------------
差引額 1,077.83
-----------------------------
税額(10.88%) 117.26
固定税額 3,460.01
------------------------------
合計税額 3,577.27

上記の給与の場合、月に5,000.00MXNのみになりますので、月に324.87MXNの雇用補助金が発生することとなります。

そのため総合的にみると下記のとおりです。
年間給与額 60,000.00
所得税額 △3,577.27
雇用補助金 3,898.44
-----------------------------
総額 60,321.17

この雇用補助金は、法人の給与における源泉所得税と相殺され、残高については翌年以降の月次予定納税に回すことが可能となります。

 

渡辺 寛

 

 

 

 

 

 

 



就業規則の提出プロセスについて

2018年09月24日 | メキシコの投資環境・経済

 

こんにちは。
東京コンサルティングファームメキシコの田村彩紀です。
今週は、就業規則の提出プロセスに関して記載をいたします。


質問)
以前、貴社(TCF)から、就業規則を作成したのち、提出を行わないといけないということをお聞きいたしました。この就業規則の提出プロセスに関して、どのような対応を行うのか、教えていただけますでしょうか。

回答)
ご認識の通り、就業規則を作成後、就業規則の提出が必要となります。

メキシコ連邦労働法(西語:Ley Federal del Trabajo)の第422条によると、就業規則は、雇用主と従業員が混在した就業規則を作成する委員会にて、双方が就業規則の内容に合意し署名をしてから、8日以内に、調停仲裁委員会(西:la Junta de Conciliación y Arbitraje)に提出の必要があると記載がございます。
(以下、原文参照)

En la formación del reglamento se observarán las normas siguientes: I. Se formulará por una comisión mixta de representantes de los trabajadores y del patrón; II. Si las partes se ponen de acuerdo, cualquiera de ellas, dentro de los ocho días siguientes a su firma, lo depositará ante la Junta de Conciliación y Arbitraje; III. No producirán ningún efecto legal las disposiciones contrarias a esta Ley, a sus reglamentos, y a los contratos colectivos y contratos-ley; y IV. Los trabajadores o el patrón, en cualquier tiempo, podrán solicitar de la Junta se subsanen las omisiones del reglamento o se revisen sus disposiciones contrarias a esta Ley y demás normas de trabajo.
就業規則の提出先に関しまして、こちらは、会社ある同市内の調停・仲裁委員会にてご提出をいたします。
以下は提出書類の一例となります。

- 就業規則完成版2部(オリジナル1部、コピー1部)
- (以前提出したことがある場合)、過去の就業規則2部(オリジナル1部、コピー1部)
- 定款(acta constitutiva)2部(オリジナルまたは認証されたコピー [copia certificada]とそのコピー1部)
- 就業規則作成した際に開催した委員会(la comisión mixta)に関する書類
こちらの書類は、調停仲裁委員会のウエブサイトより書式をダウンロードすることが可能となります。

以下、法定代理人が直接窓口にて手続きを行わない場合に追加で必要となる書類です。
- 法定代理人のID(パスポート)
- 法定代理人ではなく代理で別のものが手続きをする旨を記載した文書

なお、各調停・仲裁委員会にて、求められる書類が異なる場合がございますので、一度、提出先としている調停・仲裁委員会にお問い合わせすることを推奨いたします。


弊社では就業規則の提出を代理で行うことも可能となります。
もし、本サービスにご興味がある場合は、お問い合わせいただけますと幸いです。
どうぞよろしくお願いします。

 

 

 田村彩紀

 

 

 

 

 

 



社会保障制度の加入義務及び、企業負担額について

2018年09月24日 | メキシコの労務

こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの清水皐でございます。

今週は、社会保障制度の加入義務及び、企業負担額について記載致します。

質問)

メキシコでは、企業の従業員全員をIMSSという社会保障制度に加入させる義務があるとのことですが、これはメキシコ人だけでなく日本人駐在員も含まれるのでしょうか。
また、加入させた場合に企業側が負担すべき保険料の額を教えて下さい。

回答)

まず一つ目の質問にお答えしますと、社会保障の加入義務は、日本人駐在員も含まれます。
メキシコの連邦社会保障法(Ley del Seguro Social)では、公務員を除く全ての法人がその従業員をIMSS(Instituto Mexicano de Seguro Social)に加入させ、社会保険料を支払うことを義務付けられております。また、日本とメキシコ間には社会保障協定が無い為、日本で社会保障制度に加入していたとしても、メキシコでもまた加入する必要がございます。

ここで、従業員を加入させるに当たって、2点程留意して頂きたいポイントがございます。
1、社会保障への加入期限としましては、対象従業員の入社日から5営業日以内と設定されております。なので、万が一の場合を考えて頂き、入社日以前から可能な限り早めに、加入に必要な書類は揃えておくことをお勧め致します。
2、従業員の労働日数や給与といった雇用データに関する書類は、最低5年間保管しておくよう法律で定められております。
こちらの2点は、社会保障法第15条Ⅰ、Ⅱ項に、以下のように記載されております。

Artículo 15. Los patrones están obligados a:
I. Registrarse e inscribir a sus trabajadores en el Instituto, comunicar sus altas y bajas, las modificaciones de su salario y los demás datos, dentro de plazos no mayores de cinco días

II. Llevar registros, tales como nóminas y listas de raya en las que se asiente invariablemente el
número de días trabajados y los salarios percibidos por sus trabajadores, además de otros datos que exijan la presente Ley y sus reglamentos. Es obligatorio conservar estos registros durante los cinco años siguientes al de su fecha;


次に、企業側が負担する保険料の額となりますが、これは従業員の月額基本給与に対して何%というかたちで算出されます。
そもそもIMSSとは、一般的に社会保障制度全体のことを指して呼ばれることが多いのですが、実際は下記の複数の項目に分かれております。
【IMSS】
IMSS(労働災害や医療、生命保険等)
SAR(退職年金基金)
INFONAVIT(労働者住宅供給基金)

各保険によって企業負担額の割合は異なりますが、各従業員の基本給に対し少なくとも36.15%以上が負担する保険料の額となります。ただし、IMSSの1つである「死亡事故遺族補償」に関しましては、該当企業の業務内容によって5段階にクラス分けがされ、死亡リスクの高い業務であれば負担割合も高くなるように設定がされております。

メキシコでは基本給の減給が難しいとされておりますが、その理由の一つとして、社会保険料と基本給の額が連動することが挙げられます。基本給を下げてしまうと保険料の額も下がるので、労働局からだけでなくIMSSからも指摘を受ける可能性がある、というのが弊社の見解となります。


*引用元「LEY DEL SEGURO SOCIAL(連邦社会保障法)」
http://www.imss.gob.mx/sites/all/statics/pdf/leyes/LSS.pdf

 

 清水皐

 

 

 

 

 

 

 



給与税の申告納付方法(メキシコシティ)

2018年09月24日 | メキシコの労務

皆さん、こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの黒岩洋一です。

今週は2018年9月1日から変更となったメキシコシティでの給与税の申告納付方法について記載します。

 

 

質問)

 当社の給与を担当している現地スタッフから給与税のことに関して以下のようなことを言われ、対応に窮しています。ご教示頂けないでしょうか。

 

 内容としては「2018年9月1日から、メキシコシティでの給与税の申告・納付方法が変わったが、今まで通りのやり方で進めるのか、それとも自分たちで行うのかどっちの対応をとるのか」という質問を依頼している現地の会計事務所から聞かれたことです。

 今まで通りのやり方とは、会計事務所から納付書をもらって、その納付書に基づいて当社で支払を行うという方法です。

 当社としては今までのやり方に不便を感じておらず継続をしたいのですが、そもそもこのようなことを聞いてきた理由が分かりません。今までのやり方に問題があるのか、それとも自社で行うことでのメリットがあるのでしょうか。

 

 

回答)

 ご相談いただいたように、2018年9月1日より、メキシコシティでの給与税(ISN:Impuesto sobre Nóminas,【英】Payroll tax)の申告方法が変わりました。

 具体的には、SAC(Sistema de Administración de Contribuciones)というシステムを通して申告を行い、必要であればそのシステムを通じて支払いまでを実施することが可能となりました。このシステムにより、企業毎の状態(過去・現在の支払状況等)をリアルタイムで確認することが可能となりました。

 このシステムの利用には、法人のRFCやe-firma、各パスワードはもちろん、法定代理人の情報も必要になります。

 

 さて、今回会計事務所からの質問に関してですが、おそらく同システムを通じての給与税の申告・納付を“貴社自身でおこなうのか”それとも“今まで通りの方法”で行うのかということ確認してきているのだと考えられます。

 先述したように、今まで納付書を発行し、その納付書に基づいてネットバンキング等で支払っていた給与税を、このシステム上で支払うことが可能となりました。そのため、

「もし、システム上で支払いをするのであれば、自分たちで申告・納付ができますよ」

ということかと思われます。

 

 もちろん、このシステムを通じての給与税の支払いは一つのオプションであり、今まで通り、納付書を発行してネットバンキング等で支払うことは可能です。また、システムを通じての給与税の支払方法によって値引等がされるわけでもないため、現段階において、特段のメリット・デメリットは無いと考えられます。

 

 最後に、SACでの運用は現在メキシコシティだけであり、他州では運用がされていませんので、注意が必要です。

 

 SACのWEBサイト:http://innovacion.finanzas.cdmx.gob.mx/siscon

 

黒岩洋一