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税務上における固定資産の減価償却の方法について

2018年08月27日 | メキシコの税務

こんにちは。

東京コンサルティングファームメキシコの田村彩紀です。

今週は、税務上における固定資産の減価償却の方法に関して記載をいたします。

 

 

質問)

 減価償却の処理方法について、メキシコでは会計上と税務上で異なるということを聞きました。具体的にどのような違いがあるのか、教えていただけますでしょうか。

 

回答)

ご認識の通り、メキシコでは、減価償却の処理方法に関して、会計上と税務上でことなります。

<会計上>

取得原価 × 法定償却率

<税務上>

取得原価 × 法定償却率 × インフレ調整係数

という違いがございます。

 

今回は、税務上の減価償却の処理方法の詳細を見ていきたいと思います。詳細は、所得税法(LEY DEL IMPUESTO SOBRE LA RENTA)の第31-35条に記載されております。なお、所得税法上、減価償却の処理は、固定資産の使用を開始した年度あるいは翌年度から処理を施すことができるとされております。

まずはじめに、『取得原価』の部分について、ご説明をいたします。

取得原価には、資産そのもの価格のだけでなく、その資産を取得するため、または、輸入の際に払った税(付加価値税を除く)や手数料、郵送費、保険、通関業者への支払いなども含まれます。また、メキシコでは、残存価格による規定がないため、残存価格は0となります。ただし、所得税法第31条より、減価償却を経て、価値が0となってしまった場合、損金不算入の1ペソを帳簿上に残す必要があるとされています。

 

次に、『法定償却率』の部分についてとなりますが、所得税法の34、35条に記載があり、

固定資産の種類や利用用途によって法定償却率がことなります。

下記、主要な資産の法定償却率のみ記載をいたします。

 

資産

法定償却率

建物

5%

事務所備品

10%

通信機器

10%

自動車、トラック、トレーラー

25%

パソコン、プリンター

30%

 

 

最後に『インフレ調整係数』についてご説明をいたします。所得税法第 31 条により、税務上の減価償却において、インフレ調整を年度末に行う必要があるとされております。

インフレ調整係数は、以下のように計算をいたします。

なお、他の事項で取り扱うインフレ調整係数とは異なるため、税務上の減価償却の計算におけるインフレ調整係数と考えていただければと存じます。

 

インフレ係数 =

☆の記載基づいた月の全国消費者物価指数 / 固定資産取得月の全国消費者物価指数

☆固定資産を取得した月から損金処理を行う年度で固定資産が使用された期間の前半の最終月。当該年度において固定資産の使用期間の月数が奇数である場合、その期間の中間に当たる月の直前の月を同期間の前半の最終月といたします。☆

 

下記に具体例を記載いたします。

例1)7月に取得した場合(当該年度は1月-12月とする。)

7月、8月、9月、10月、11月、12月

前半(7月、8月、9月)の最終月は9月となるため、

インフレ係数 = 9月の全国消費者物価指数 / 7月の全国消費者物価指数

 

例 2)6月に取得した場合(当該年度は1月-12月とする。)

6月、7月、8月、9月、10月、11月、12月

固定資産の試用期間の月数が奇数であり中間にあたる9月の直前の月は8月となるため、

インフレ係数 = 8月の全国消費者物価指数 / 6月の全国消費者物価指数

以上、税務上の固定資産の減価償却方法となります。

 

 

田村彩紀

 

 

 

 


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