インドネシア進出支援ブログ/東京コンサルティンググループ

毎週火曜日更新
TCFのインドネシア駐在員より、現地から生の情報を発信し、インドネシア進出をサポートいたします。

買収時の税務1

2017年12月26日 13時32分21秒 | インドネシアの税務

いつもお世話になっております。東京コンサルティングの早川でございます。

 

買収、M&A案件が近頃増えているインドネシア。そんな中頂いたご質問を紹介いたします。

 

<ご質問1>

 

インドネシアの現地法人(現在の株主は日本企業)の株式を譲渡し、買収をしようと考えています。株式譲渡の際の税金についてですが、インドネシア側で税金がかかるのでしょうか。かかる場合、どのように納税すればよいのでしょうか。

 

<回答1>

 

日本企業(株式会社A)が持っているインドネシア現地法人(PT. A)の株式を日本企業(株式会社B)が買い取る、というケースの場合、株式の売価に対して5%の譲渡税がかかります。

 

株式譲渡の際、株式会社Aの株式の売価を100としますと、株式会社Aは株式会社Bに対し、95を請求します。残りの5は源泉し、PT.Aへ送金します。その後、PT. Aからインドネシアの税務局に納めることになります。

 

株式会社Aはインドネシアの税務局へ納税するための税務番号を取得することができないため、PT.Aを通して納付することになります。

 

 

次回も、本件に関していただいたご質問をご紹介いたします。


 

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駐在員の給与の負担割合

2017年12月19日 10時06分32秒 | インドネシアの税務

いつもお世話になっております。東京コンサルティングの早川でございます。今回は、駐在員の給与についていただいたご質問をご紹介いたします。

 

<ご質問>

 新しく赴任する駐在員の給与なのですが、他社様の事例も踏まえて、何割を日本本社側負担、何割をインドネシア現地法人側負担とするのが推奨されるのでしょうか。

 

<回答>

 

まず税務面のお話をさせて頂きますと、インドネシアでの納税義務のある方は、

全世界所得を申告しなければならないため、日本で多くもらっていようと

インドネシアで多くもらっていようと、払う税金の額は変わりません。

(日本側で払っている税額分はインドネシアで控除を受けます)

 

そんな中、他社様の事例で多いのが、インドネシア法人からインドネシアの口座へ約10万円前後を受け取っているケースでございます。これには主に二つの理由があります。

 

一つ目は、日本側で給与を全額負担してしまうと、

日本の税務局から「寄付金」として判断され、損金算入できなくなるため、

インドネシア側でも現地で外国人を採用する際と同等額またはそれ以上の額を支払ったほうがよいという一面。

 

二つ目は、とはいえ現地法人の利益が出ていない中で

日本人給与を全額インドネシア法人で負担するのは現地法人の経営の面で厳しかったり、

一部の人事担当者に、インドネシア人の給与とあまりにもかけ離れた額を日本人が受け取っていることを知られたくない、という一面です。

 

この10万円前後という額は、同等の役職の方をインドネシアで現地採用した時の額をベースに判断されていらっしゃるかと存じます。

 

※但し、2年目以降にインドネシア側での負担割合を増やす、という変更はお勧めいたしません。

 詳しくは以下のブログ記事をご参照ください。

http://blog.goo.ne.jp/tcg-indonesia/e/36e819a6a19b258ab6dd8e796eb062a3


 

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「引当金」の扱い

2017年12月12日 11時34分37秒 | インドネシアの会計

こんにちは。インドネシア駐在員の本林です。

今回のテーマは「引当金」です。

 

「引当金」とは、将来的に費用が発生する可能性があることに対して、会計上費用として計上し、財務処方の安全性を確保するものです。会計処理としては損益計算書に費用として、貸借対照表に負債(債務)として計上する形になります。

 

以下に主な引当金の例を挙げてみます。

1.退職給付引当金

従業員に支給する退職金をあらかじめ見積もり、当期の負担に帰属する部分を費用計上した時に設定される引当金。

2.賞与引当金

従業員に支給する賞与をあらかじめ見積もり計上した際に設定される引当金。

3.返品調整引当金

当期に販売した商品に買い戻しの特約があり、次期以降に返品される可能性が高い場合にその利益部分に設定される引当金。

4.修繕引当金

企業が使用している固定資産に定期的な修繕が予定されている場合、次期以降の修繕のための費用をあらかじめ見積計上した時に設定される引当金。

5.貸倒引当金

債権のうち回収不能と見込まれる金額を当期の損失として計上した際に生じる引当金。

 

しかしながら、インドネシアの税法上では、銀行・リース業・保険業などの一部業種を除き一般企業において引当金に相当する費用の計上は認められていません。

税務上の費用として認められるのは、いずれも実際に支払いが生じた時点になるので、注意が必要です。

(退職金が支払われたとき、債権回収が不可能となったことが確定したとき、など)

 

なお、日本の法人税法上でも原則は同様でますが、例外的に「返品調整引当金」と「貸倒引当金」については費用として認められています。

 


 

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DGT-1フォームの更新について

2017年12月12日 10時05分13秒 | インドネシアの税務

いつもお世話になっております。東京コンサルティングの早川でございます。利子・配当・ロイヤリティをインドネシア国外へ支払う際に、租税条約による軽減税率を適用するための申請フォーム(DGT-1)が、2017年8月1日より更新されました。こちらについて今一度、まとめさせていただきます。

 

<今回の変更内容>

フォーマットが改定(2017年8月1日から適用)

・新たな居住者用件に関する設問の追加

・一連の受益者要件に関する設問の追加

             

<変更にあたりいただいたご質問>

Q. 旧フォームの1ページ目を過去に提出している場合、

 今後関連する送金の際には2ページ目の提出は旧フォームでよいのでしょうか

A. 新フォームで1ページ目を提出しなおす必要があります

※ 担当官によっては、適用直後は旧フォームでも受付てくれた例もございます

 

弊社では、DGT-1フォームの日本語訳を持ち合わせております。ご質問やご要望等あれば、お気兼ねなくお問い合わせください。


 

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過小資本税制とDES

2017年12月05日 11時33分22秒 | インドネシアの税務

こんにちは。インドネシア駐在員の本林です。

今回は過小資本税制に関するQ&Aをご紹介します。

 

Q. インドネシアにはローンなどの負債額に関して制限があると聞きました。どのような基準なのでしょうか。また、その制限を超えてしまった場合はどうなるのでしょうか。

 

A. 2015年9月に定められた過小資本税制(169/PMK.010/2015)により、負債から生じる借入コストについて、税務上損金として参入できる負債資本比率(DER)の限度が4:1までと定められました。

したがって、その限度を超える分の借入に関するコストは税務上費用化できず、納めるべき法人税が増えることになります。

 

それではもう少し詳しく見て行きましょう。

 

1.負債および資本の定義

  1. 該当する会計年度の各月の負債・資本残高平均、または
  2. 該当する会計年度の一定期間の各月の負債・資本残高平均

 

上記の通り、期末の残高でないことに注意が必要です。

ちなみに、資本がゼロ、マイナスになっている場合は全ての借り入れコストが否認されてしまいます。

 

2.借入コストの定義

  1. 利息
  2. 負債から発生するディスカウント・プレミアム
  3. 借入のアレンジメントから発生するコスト
  4. リースファイナンスによる手数料
  5. 保証料
  6. 外貨建て借入から生じる為替差異

 

このように、利息以外にも借入に関するコストの見なされてしまった場合には損金として認められない可能性があります。

 

このような税務リスクを回避する手段の一つとして、借入金を資本金に転換するDESという方法があります。

DESは資本取引であり収益取引ではないため、付加価値税等の税務の心配はありません。

 

具体的な手続きについては、下記の弊社ブログ記事をご参照ください。

http://blog.goo.ne.jp/tcg-indonesia/e/799b2d008f74d470fcb83c898272af0c

 


 

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昇給率の決め方

2017年12月05日 10時00分01秒 | インドネシアの労務

いつもお世話になっております。東京コンサルティングの早川でございます。本日は、昇給率の決め方についていただいたご質問をご紹介いたします。

 

<ご質問>

 年が変わるにあたり、従業員の昇給を考えています。昇給率・昇給額はどのように決めるのがインドネシアの一般的な考え方なのでしょうか。

 

<回答>

 企業様によってそれぞれですが、以下のいずれかを参考にされている企業様が多いようです。

1. 最低賃金(8.71%)の上昇率に合わせる(=経済成長率+インフレ率)

2. 前年の昇給率にあわせる

  …前年に比べ業績・勤務態度の改善があればさらに上げる、逆も然り

3. 社内人事制度上で定めた昇給率に則る

  …評価制度と連動させる

 

 特に給与が最低賃金に近い方などは1を考慮する必要がございます。また、評価制度と連動させた上で、平等な評価に対して平等に昇給をさせる、というのが、一番理屈にかなったやり方かと存じます。

 弊社でも人事制度(等級・評価制度・賃金制度)構築等承っておりますので、お力になれることがございましたらご連絡ください。

 

 


 

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