インドネシア進出支援ブログ/東京コンサルティンググループ

毎週火曜日更新
TCFのインドネシア駐在員より、現地から生の情報を発信し、インドネシア進出をサポートいたします。

PLB利用事業者がPE認定されるリスクはあるか?

2017年08月29日 15時24分05秒 | インドネシアの税務

PLB法1条11号の定義によると、

「人とは、個人あるいは法人である。」として規定されています。

 

他方、インドネシア所得税法2条1項によると、

課税対象者とは、

a. 1)個人

    2)分割されていない遺産の相続権利を持つ代表者

b. 法人

c. 恒久的施設

 

二つの条文を見比べた際、PLB法では定義上、恒久的施設が除外されていると読み取ることが出来ます。

すなわち、PEに該当する場合には、PLB法にて活動を保護されないというリスクがあるかと存じます。

 

さて、日尼租税条約5条を見るに、

「一方の締約国内において地方の締約国の企業に代わって行動する者(8の規定が適用される独立の地位を有する代理人を除く。)が次のいずれかの活動を行う場合には、当該企業は、その者が当該企業のために行うすべての活動について、当該一方の締約国内に「恒久的施設」を有するものとされる。

(b)当該一方の締約国内において、当該企業に属する物品又は商品の在庫を保有し、かつ、当該在庫により当該企業に代わって反復して注文に応ずること。」

 

すなわち、PLB法では非居住者による利用を認めていながら、租税条約上はそれに抵触するような規定を設けております。

この部分で現在争われているようです。


 

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インドネシアの最低賃金part1

2017年08月29日 14時53分11秒 | インドネシアの労務

こんにちは、東京コンサルティング、インドネシア駐在員の須田です。

今回は、インドネシアの最低賃金について触れていこうと思います。

 

 

インドネシア政府は2017年5月12日、ジャカルタ特別州知事規則を新たに発表しました。

<第3期首都産業別最低賃金>

① 建設 Rp 3,136,710~3,172,255/日

② 化学・エネルギー・鉱業 Rp 3,360,000/日

③ 繊維・衣料・皮革 Rp 3,355,750あるいはRp 3,390,000/日

④ 通信 Rp 3,417,750/日

⑤ 小売 Rp 3,659,742/日

 

インドネシアの最低賃金は州や県・市ごとに設定され、毎年1月1日に改定されます。ジャカルタ州においては、そこからさらに業種別分類で、県知事、市長がそれぞれの水準を決定しています。

つまり、一般的に言われるインドネシアにおける最低賃金は各地域政府が定めた目安額であり、その後各州で毎年11月1日までに、県・市で11月21日までに決定・発表することが義務付けられています。このように、インドネシアではその業種によって最低賃金額が大きく異なるため、州や県・市ごとの物でなく、自分の業界の最低額をしっかり認識しておく必要がございます。

 

以上です。


 

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②鉱業事業活動に係る輸入禁止政令の緩和とその影響

2017年08月22日 14時51分56秒 | インドネシアの投資環境・経済

こんにちは、東京コンサルティング、インドネシア駐在員の須田です。

前回の「①鉱業事業活動に係る輸入禁止政令の緩和とその影響」に引き続き、こちらの内容をご紹介いたします。

 

突然の規制緩和はあったものの、全体的な方針は2009年制定の「鉱物・石炭鉱業法(国産鉱物資源の国内での高付加価値化義務をするもの)」に基づくもので、国際貿易は大きな打撃を受けることになるでしょう。しかし、それを引き換えに一定の内需拡大の見込みもあります。現政権は、東カリマンタンなどの沿岸地域へのセメント産業に力をいれ、インフラ整備などを通した更なる雇用創出を期待しています。

しかし、今回の改正に伴い他国や国際企業に与える影響もかなり大きいです。現に、金や銅、モリブデン生産における世界最大級の企業である米国のFreeport-McMoRanは現在、銅精鉱の輸出を継続するための窓口を持っていますがローカル会社を30%から51%まで売却する必要があるとされています。

 インドネシア政府は、これまで内需拡大のために様々な政策を取り入れてきており、現にその数値が高いのも事実です。2000年以降、経済成長率が一度もマイナスになっていない新興国はインドネシアだけです。しかし、それと引き換えに環境問題や外国企業の進出の滞りを招いているのもまた事実です。景気がよくなることは好ましいことではありますが、インドネシアが抱える他の問題にも目を向け、抜本的な改革を図ってほしいものです。

 

 

以上です。


 

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インドネシアの買収について

2017年08月22日 09時51分38秒 | インドネシアの法務

3.「買収」(会社法125条3項)について

 さて、「買収」をするという場合、インドネシア会社法125条3項において、「当該会社に対する管理が移転する結果をもたらす株式の買収」を指し、特別な手続が必要とされます。つまり、支配権が移るような買収であれば、会社法上の「買収」にあたり、手続要件を満たさなければなりません。

 

4.「買収」を行う際の共通の手続要件について

 第三者割当てであれ、株式譲渡であれ、それぞれ別個の手続が必要となりますが、買収会社がマジョリティを獲得する場合には、共通の手続要件が定められています。以下、一般的な買収の流れを追ってみましょう。

①     守秘義務契約の締結・デューディリジェンス

②     売主との契約交渉

③     株式譲渡契約締結or株式引受契約締結

④     従業員への通知

⑤     新聞公告

⑥     BKPMへの譲渡承認申請→許可

⑦     債権者異議手続

⑧     株主総会決議

・株式譲渡or新株発行

・定款変更

・役員の辞任・選任)

⑨     クロージング

・譲渡証書の締結

・譲渡代金の支払い

・株券の交付

⑩     法務人権省登録

⑪     買収完了の新聞公告

⑫     独占禁止法の事後届出

 

5.結語

 以上のように、マジョリティの移動を伴うような買収の場合には、様々な手続が必要になっており、それだけに時間も手間もかかる傾向にあります。インドネシアは依然として魅力的なマーケットではありますが、法制度の不透明さ、手続の煩雑さなどの問題は、まだ我々の頭を悩ませるものではあります。

 


 

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税務コンサルタントの重要性

2017年08月22日 09時49分15秒 | インドネシアの税務

 お世話になっております。東京コンサルティングの早川でございます。今回は、税務コンサルタントの重要性についてお伝えしたいと存じます。

 

 「会計については月次で会計会社にレビューをしてもらっています」という会社様は多くいらっしゃいます。しかしたびたび、「税務に関して、税務コンサルタントや税理士に確認してもらっていますか?」と質問すると、「あれ、うちはどうなのかな…」と口ごもる方がいらっしゃいます。

「年次で監査を依頼しているので、特に問題はないと思います」と回答される方もいらっしゃいますが、「会計監査でいらっしゃいますよね。税務監査の対策はされていらっしゃいますか?」と聞きますと、「会計監査は税務監査対策にはならないのですか?」と驚かれる方がいらっしゃいます。

 

 社内で雇用した会計担当者に、毎月の納税・税務申告を任せている方は、気をつけたほうがよいかと存じます。税理士資格を持った方、せめて税務コンサルタントの経験のある方でない場合、ある日突然多額の滞納について税務局から指摘される、という事が往々にして起こりえます。

 

 「月次の会計レビュー」や「会計監査」とは、インドネシアの会計基準にそって記帳や財務諸表作成が行われているかを確認するサービスでございます。納税・申告については、お客様企業内で行われた計算が正であるということを前提に行われております。悪魔で「会計基準」に基づいていますので、「税制」には基づいていないケースがほとんどなのです。

 一方で税務局が行う税務調査は、税制に基づいて課税対象のものがきちんと課税されているかという点を確認してきます。

 

 特に、税制や会計に詳しい駐在員の方であれば、インドネシア人社員による計算を細かくチェックされて、違和感に気づくというケースもあるかもしれませんが、そうでない場合や気づききれていない場合がほとんどでございます。

 

 弊社、PT. Tokyo Consultingでは、月次での会計レビューや記帳代行、会計監査に加え、毎月のタックス・コンプライアンスサービスをご提供しております。正しい納税・申告が出来ているか確認させていただきます。

 弊社では、最初の御面会が無料なのはもちろん、工数のかかるご質問でなければ無料でお答えいたします。少しでも不安になった場合には、お気兼ねなくご連絡ください。


 

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①鉱業事業活動に係る輸入禁止政令の緩和とその影響

2017年08月15日 14時50分25秒 | インドネシアの投資環境・経済

こんにちは、東京コンサルティング、インドネシア駐在員の須田です。

今回と次回の二回にわたって、鉱業に関わる輸入規制についてご紹介したいと思います。

 

2017年1月、インドネシア政府は「鉱業事業活動に係る2017年第1号政令」を11日付で公表しました。これは、2014年に導入した未加工鉱石の禁輸措置について修正が加えられたものです。
 当該政令は、2014年1月12日に定められたインドネシア国内で発掘された鉱石や金属製品を未加工で輸出することを禁止しようとするものです。つまり国内で加工させることを義務付けそれらを輸出することで、鉱物資源からの収益を長期的に確保する狙いがあるとみられています。当初の予定では、2017年1月から全ての企業が鉱石等の未加工輸入が禁止となる予定でしたが、「ニッケルや濃縮銅、水洗ボーキサイトなどの未加工鉱石について一定の条件を満たした場合に5年間の輸出を認める」などと、一部の鉱物に関しては当初定めた規制を緩和し導入することを突如変更しました。

 

その輸出可能の条件は下記のとおりです。

・ 外資企業の場合、従来は Contract of Work (COW) により輸出が認められていたが、操業ライセンス(IUP)、または特別の操業ライセンス(IUPK) を5年以内に取得することが必要。

・外国のIUPK保持者は生産開始の10年以内に現地資本に株式51%を譲渡。

・5年内に精錬所建設の確約(6か月ごとに状況をチェック)

・5年内に最大10%の輸出税を支払う。

・輸出ライセンスを1年ごとに更新。

 

 

以上です。

来週の記事に続きます。


 

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インドネシアにおけるM&A

2017年08月15日 09時48分36秒 | インドネシアの経営

1.昨今のインドネシアにおけるM&Aの傾向

昨今、最低資本金規制が強化されたことにより、外資企業のインドネシア参入は、ますます厳しくなりました。特に、最低投資額が100億ルピアを満たさない限り、IUT(恒久ライセンス)が取得出来なくなったことを考えれば、特に日本の中小企業にとって、100億ルピアを投資するということは、かなり険しいハードルとなっていることと存じます。

 しかし、そのような厳しい規制にも抜け道はあります。まず一つは、ノミニー(名義貸し)を利用することです。インドネシア国籍を持つ個人に対し貸付けを行い、間接的に法人設立をするというスキームです。しかし、外為法において、明文上で禁止されておりますので、リスクは高いと言えます。

 もう一つの方法は、すでにライセンスを取得している休眠会社を買収するという方法です。いわゆるグランドファーザールールによって、資本金規制が改正される前に、すでにライセンスを取得した企業を買収することにより進出を行うという方法です。特に、経営不振などの理由により休眠している会社であれば、買収費用も低廉に抑えられます。したがって、売り手からすれば休眠会社は二束三文ですが、買い手からすれば喉から手が出るほど欲しいと言えます。いわゆる「ライセンスを買う」という形態による進出は、今後ますます活発化することは間違いありません。

 

2.買収のスキーム

 ある会社が別の会社を買収する時に、一般的には以下の二通りの方法が考えられます。まず一つは、買収会社に対し被買収会社から新株を発行するという方法です(第三者割当増資)。例えば、A社の発行済株式を100株として、ここから新たにB社に対し200株を発行するような場合です。この場合、B社はA社の株を300株中、200株取得出来るわけですから、2/3のマジョリティを獲得できるわけです。

 もう一つの方法は、買収会社に対し、株式を譲渡する方法です。A社の発行済株式を100株として、そのうち75株をB社に売却した場合、A社の株式をB社が75%持ち、マジョリティを獲得することになります。


 

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設立依頼するなら…ローカルコンサル?日系コンサル?

2017年08月15日 09時46分29秒 | インドネシアの法務

いつもお世話になっております。東京コンサルティングの早川でございます。本日は、インドネシアにて現地法人設立をご検討されている企業様にお伝えしたい、日系コンサルを利用するメリットをご紹介いたします。

 

 設立1~3年目の企業様からよくお問い合わせを頂きます。

「うちの会社はコンプライアンスを満たしているのでしょうか…」

「うちの会社は今まで正しく納税していたのでしょうか…」

「資本金を全額送金しないと取締役変更できないといわれてしまいました…」

 

これらの声はいずれも、今までローカル会社に設立を依頼していた企業様からのお困りごとです。ローカルのパートナー企業や、知り合いのインドネシア人が見つけてきたローカルのコンサルティング会社、ローカルパートナー個人が自力で設立したケースなど多々ございますが、いずれも「コンプライアンスに沿ってスムーズに設立できました」というお話は聞きません。

 

 ・ライセンス義務を満たしていなかったようで、営業ライセンスを更新しようと思ったら出来なくなった。

 ・ライセンスは取れたのでいざ事業を始めようと思ったらTax Invoiceが発行できず、

  仮受VATと仮払VATが相殺できないまま、多額の納税を行うことになってしまった

 ・日本本社を株主にするはずが、なぜか個人が株主になっていて、

  個人から資本金を支払わない限りは、輸入ライセンスが取れなくなってしまった

 ・勝手にアンダーテーブルフィーを払っていたようで、その請求が来ましたが、レシートはありません

 

このような声を頂くたび、心苦しい気持ちになります。ローカルの設立支援会社は、日系にくらべ安いかもしれません。各担当局に顔がきくかもしれません。

 

 しかしインドネシアの外資規制や、運営までに行わなければいけないことは想像以上に複雑です。一方がクリアになったと思っても、他方ではコンプライアンス違反をしていた、ということが往々にある国です。日々代わり行く規制についての情報を入手しきれていない場合もございます。

 

ぜひローカル会社に頼む前に、日系のコンサルティング会社の話を聞いておくことをお勧めいたします。弊社、PT. Tokyo Consultingでは、初めの御面会はもちろん無料で、工数のかからないご質問であれば無料でご対応しております。後々大きな問題にならないためにも、お気兼ねなくご連絡ください。

 

 

 

 


 

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従業員の自主退職に伴う退職金について

2017年08月08日 14時49分09秒 | インドネシアの労務

こんにちは。東京コンサルティング、インドネシア駐在員の須田です。

コーヒーが大好きな私ですが、この前インドネシアでとれる希少価値の高いコピ・ルアクに挑戦しました。が、味は普通のコーヒーと変わらずという感じでした。。

私の下が肥えてないからなのか、偽物を買ってしまったからなのか、、定かではありませんがちょっと残念でしたね。

 

 

さて本題に入りますが、今回もお客様からいただいた以下の質問とその回答を共有させて頂きます。

 

【質問】

従業員の退職について、退職金が発生しないと伺っておりますが、それは正しいでしょうか。

 

【回答】

自主退職の場合は退職金は発生いたしませんが、

損失補償金(①)や送別金(②)、Uang Pisah(③)に関しては与えられることになっております。

 

①損失補償金は、退職日の30日前までに書面で退職願を提出した場合に従業員が退職時に未使用で有している年次有給休暇の残存日数分や帰省費用、雇用契約書等に記載されるその他の事項が損失補償金として支給されます。

 

②送別金については、計算方法が明記されていないため、就業規則等の記載に従って計算いただくことになるかと存じます。

 

③また、貴社雇用契約、会社規則等にUang Pisahという解雇手当の記載がある場合にはそちらもお支払いすることになります。

 

しかし、いずれにしても自己退職は会社からの解雇と比べ当人に支払う額はかなり少量になるかと存じます。

 

 

以上です。


 

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ROA分析

2017年08月08日 10時39分06秒 | インドネシアの会計

本ブログでは、他拠点で公開しているブログを紹介しております。

今回は、東京税理士法人の高橋俊明の「ROAを見てみよう!」を紹介します。

 

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ファーストリテイリングの決算短信を見ていますが、今回はROAを見てみましょう。

 

ROAは営業利益/総資産=営業利益/売上高×売上高/総資産となり、営業利益率と総資産回転率で表されます。

 

売上高は1兆7,864億円、営業利益は1,620億円、総資産額は1兆2,381億円だったので、営業利益率は9.1%、総資産回転率は1.44回転となります。

これを掛け合わせると13.1となり、非常に高いROAとなります。

 

さすが柳井さんのファーストリテイリングですね!!

 

 

 

高橋俊明の「ビジョナリーCFOの経営戦略参謀ノート」はこちら↓

http://visionarycfo.jugem.jp/?eid=161


 

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