インドネシア進出支援ブログ/東京コンサルティンググループ

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TCFのインドネシア駐在員より、現地から生の情報を発信し、インドネシア進出をサポートいたします。

ビザの期間と役職について

2017年07月25日 11時26分58秒 | インドネシアの法務

いつもお世話になっております。東京コンサルティングの早川でございます。本日は、ビザの期間と役職について、よくあるご質問にお答えいたします。

 

<ご質問>

 新しく研修生を1年間インドネシア現地法人に派遣したいと思っています。Advisor職の場合、1年間の就労ビザは取得できますでしょうか。もし不可の場合、どの役職であれば1年間で取れますか。

 

<回答>

 Advisor職の場合、1年間のビザは取れず、最大6ヶ月のビザとなります。1年間滞在させたい場合は、6ヶ月のビザを初めに取得し、6ヵ月後その抹消手続を行い、新規で6ヶ月のビザを取得する、ということになります。

 

 その他、どのような役職であれば1年間のビザが取れるのかは以下の表にまとめました。

 

IUT(恒久営業ライセンス)を所持されている企業の場合

期間

役職

延長

短期(6ヶ月以内)

Advisor職

不可

長期(6ヶ月以上12ヶ月未満)

Manager職※

Director職

3回まで可能(最大4年)

President Director

4回まで可能(最大5年)

※Manager職は、28歳以上の方、もしくは社会人経験が5年以上ある方が取れます(CVによって前後します)。※Directorであれば、28歳以上である必要は社会人経験はございません。

※長期のビザを取るため、Director役職で申請する場合、ビザ申請の前に取締役変更手続が必要となって参ります。

 

IUT(恒久営業ライセンス)を所持されていない企業の場合

期間

役職

延長

短期(6ヶ月以内)

Advisor職

Manager職

不可

長期(6ヶ月以上12ヶ月未満)

Director職

3回まで可能(最大4年)

President Director

4回まで可能(最大5年)

※長期のビザを取るため、Director役職で申請する場合、ビザ申請の前に取締役変更手続が必要となって参ります。

 

 

 


 

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インドネシアにおける取締役の責任について

2017年07月25日 10時51分56秒 | インドネシアの経営

こんにちは。インドネシア駐在員の徳田です。

今回は、インドネシアにおける取締役の責任について簡単にご説明致します。

 

多くの駐在員の方は、日本の本社での雇用契約となっているかと思いますが、同時に現地法人における取締役なので、委任契約上の義務もまた負っています。

 

・善管注意義務

まず、会社法上、取締役は会社に対して善管注意義務を負っており、この義務に反する行為をして会社に損害を与えた場合、損害賠償請求の対象となります。ただし例外として、以下の4つの要件に該当する場合、免責されます。

①     当該損害が当該取締役の善管注意義務違反によるものではないこと

②当該取締役が信義に基づき、かつ会社の設立趣旨および目的に従って会社の利益のために業務執行を行っていたこと

③当該損害の原因となった業務執行に関して直接または間接に会社と利益相反関係になかったこと

④当該損害の発生または継続を防ぐ措置を行ったこと

 

・第三者に対する責任

日本の会社法では、429条に取締役が第三者に損害を与えた場合の損害賠償請求について規定されていますが、インドネシアでは判例法理によって、民法上の不法行為の要件を満たした場合のみ、責任追及を受けます。

 

 


 

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②年次総会に際して

2017年07月25日 09時39分21秒 | インドネシアの法務

こんにちは。東京コンサルティング、インドネシア駐在員の須田です。

前回に引き続き、年次総会の留意点について説明いたします。

 

インドネシアの年次総会は、日本と同様に、いわゆる書面決議が許容されており、株主総会での決議事項について、議決権を有する全ての株主が書面に署名することにより承認した場合には、実際に株主総会を開催することなく、書面にて総会決議を行うこともできます。株主数が少ない会社には広くこのやり方が採用されております。

 

また、株主が実際に同一の場所に集まることなく、インターネットのビデオ通話会議等によって開催することも可能とされています。この場合、定足数や決議要件に関しては通常の株主総会と変わりませんが、その議事録には、全参加者の署名が必須となります(76条2,3,4項)。

なお、外資企業は会計監査が必須ですが、そうでなくとも会社の総資産または総売上高が500億ルピア以上など、一定の条件を満たす会社は、公認会計士によって監査を受けた財務諸表の貸借対照表および損益計算書を、年次総会に提出する義務があります(会社法68条1項、2002年商業大臣決定)。また、公開会社であり銀行や信託会社など不特定多数から資金を集め運用する会社は、総会による承認後7日以内に現地の新聞に公告する必要があります。

 

 

以上


 

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インドネシアの租税裁判制度について

2017年07月18日 10時11分45秒 | インドネシアの法務

こんにちは、東京コンサルティングの徳田です。

 

今回は、インドネシアの租税裁判制度について概観したいと思います。

 

・インドネシアでは、課税当局に対して異議がある場合、納税者は税務査定書の発行日以後3ヶ月以内に異議申立てをすることが可能です。国税当局は12ヶ月以内に対し、この異議申立てに対する決定をしなければならない義務があります。もし、国税当局からの異議申立て却下がなされた場合、納税者は未払総額の50%を支払わなければなりません。もっとも、その後に納税者が租税裁判所へ訴訟提起するのであれば、かかる課徴金を納付する必要はありません。

 

・先行してなされた異議申立てに対する当局の決定に対し、さらに不服のある納税者は、異議申立決定書から3ヶ月以内に租税裁判所に対し訴訟を提起することが出来ます。租税裁判所は12ヶ月以内に判決を行う義務があります。納税者が敗訴した場合、未払額の100%を納税者は納付しなければなりません。

 

国税当局への異議申立て期間、租税裁判所に対する出訴期間はともに3ヶ月以内だということを念頭に、早めに手を打つ必要があります。

 

弊社でも租税訴訟・異議申立てに関するアドバイザリーを行っておりますので、ご相談はお早めに。

 

 


 

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個人事業主のビザについて

2017年07月18日 10時10分20秒 | インドネシアの法務

今回は、配偶者ビザでインドネシアにいらっしゃる方から頂いたご質問をご紹介します。

 

(ご質問①)

私は個人で、会社に所属せずにIT関連の仕事を行っている者です。インドネシアでの就業ビザは取れますでしょうか。

 →在インドネシア法人に属している(そこで働いている)という旨のレターを提出しなければならないため、

  個人で所得を受けている方は就労ビザを取れません。

  身元を保証できる(=社員として働いている)会社がインドネシアに無ければ就労ビザは取れません。

 

(ご質問②)

配偶者ビザのみで、NPWPを取得していない場合でも、個人の所得を受けることはできるのでしょうか

 →インドネシアの銀行口座に所得が入ってくる場合は、不法に労働しているとみなされます。

 

(ご質問③)

日本の銀行口座で所得が入ってくる場合は、NPWPを所持しなくても問題ないのでしょうか

 →本来、日本の銀行口座で受け取った所得についても、

  全世界所得として課税対象になりますので、申告し、納付しなければなりません。

  しかしながら、インドネシアの税務局は現状、日本の銀行口座の中身を確認する方法がございません。

  そのため、就労ビザをもって、NPWPをもってインドネシアで働いている方の場合でも、日本での収入を隠している方もいらっしゃいます。

 

(ご質問④)

日本側での収入を隠し、申告・納付しないことのリスクはあるか

 →2018年、AEOI(自動的情報交換)制度というものにインドネシア及び日本が加入すると発表しています。

  この制度は、加入国にある銀行口座の情報を、その個人が居住している国の税務局に公表するという制度でございます。

  こちらの制度が実行された際に、日本での収入をこれまで隠していた分が、

  未納としてペナルティを要求される恐れがございます。

  そのため、NPWPを取得せず、日本の銀行口座のみに収入をいれ、全世界所得を申告しない、ということは現在はお勧めできません。

 

そのため、残された方法としては、インドネシアにすでにあるIT企業等に所属すること、またはインドネシアに会社を設立することで、就労ビザを取得する必要がございます。

 

 


 

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年次総会に際して

2017年07月18日 10時07分22秒 | インドネシアの法務

決算期が12月の企業は、株主総会真っ只中の時期だと思います。

 

今回は、二回に分けて年次株主総会の際の主な留意事項をおさらいしていきます。

 

インドネシアの企業は、年次株主総会で、

・取締役およびコミサリスの選任、解任および報酬額の決定

・増資や減資

・定款の変更

・合併、買収、解散

 

など、会社法で決められた事項の決議を行います。

 

 

また、年次総会では、66条2項に定めのある資料について年次決算報告として以下の書類を提出する義務があります(78条3項)。

1. 企業活動に関する報告

2. 社会・環境に対する活動報告

3. コミサリスが実施した監視活動報告

4. 前年度の会計報告と比較したBS、PL、キャッシュフロー、株式の変更報告、会計報告

5. 当該年度に発生した企業経営に影響を与えるような問題の詳細

6. 取締役会、コミサリスの名前および給与

 

以上


 

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資本金の通貨について

2017年07月18日 10時06分01秒 | インドネシアの法務

皆さん、こんにちは。インドネシア駐在員の安藤です。

 

お客様から頂いたQ&Aについて、ご紹介いたします。

 

【質問】

設立時の払込資本金について、ルピアとUSDではどちらを設定するのがよいでしょうか。

 

【回答】

払込資本金をUSDで行った際は、USDでの入金が可能ですので、USDで設定することをお勧め致します。

もしもルピア建てで資本金を設定すると、増資の際もルピアで入金する必要があります。

将来的に親子ローンをされる際にも、外貨建てのローンは格付け取得が必要となるため、

資本金をルピア建てで行うと、まとまったUSDでの入金を行う機会がなくなり、将来的に輸入決済等をUSD建てで行う場合はUSD不足に陥ることにもなるかもしれません。

インドネシアの通貨規制により、国内の取引は基本的にはルピア取引で行うことが義務付けられていることや、外貨建ての取引は中央銀行への報告や規制にも該当するため、為替変動の影響はあってっもUSDでのまとまった入金の手段を確保するという目的でUSDでの設定がよいかと思います。

 

 

 

 

【問い合わせ先】

PT. Tokyo Consulting

安藤 麻衣(Ando Mai)

ando.mai@tokyoconsultinggroup.com


 

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【在庫は罪庫】

2017年07月11日 09時41分53秒 | インドネシアの経営

こんにちは、TCFインドネシアの徳田です。

今回は、弊社のメンバーファームである、東京税理士法人所属コンサルタント・高橋俊明氏のブログをご紹介致します。

 

【在庫は罪庫】

 

例えば、仕入れ値が500円、売り値が1,000円の商売をしていたとします。

 

1万個の商品を販売したとすると、売上は1,000万円、仕入は500万円となり、儲けは500万円となります。

 

 

これは理想形で、実はこんなことは受注型ビジネスでないとありえません。

 

例えば、2万個の商品が売れると見込んで、2万個の商品を仕入れたとします。 すると、仕入は1,000万円になります。 しかし、実際に売れたのは1万個だとすると、売上は1,000万円となり、儲けは0円になります。

 

 

儲けは0円ですが、会計上では利益は500万円となってしまいます。

 

欠品は絶対に避けなければいけないですが、過剰な在庫を持つことは、儲けを急激に減らしてしまします。 しかも利益が出ているので、税金は発生します。500万円の利益が出ていれば200万円程税金が発生します。儲けは0円だと思っていましたが、実は200万円のマイナスでした。

 

 

これがキャッシュフローです。お金がない中小企業はこのキャッシュフローを重視した経営を行いましょう!

 

 

 

 

 

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http://visionarycfo.jugem.jp/


 

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退職金の種類と額について

2017年07月11日 09時38分49秒 | インドネシアの労務

(ご質問)

 インドネシアの退職金は、解雇手当・功労金・損失補償金・離職手当の4つから成り立っていると聞きました。そのうち、解雇手当及び功労金は、勤続年数によって変わると労働法に定められていると聞きました。では、損失補償金及び離職手当は、ゼロとすることはできるのでしょうか。

 

(回答)

 どちらもゼロとすることは出来ません。

 損失補償手当も、以下を保障するよう労働法で定められております。

  1. 未消滅・未消化の年次休暇
  2. 労働者が雇用された地域へ労働者とその家族が帰る費用
  3. 功労金の条件を満たす場合には、功労金の15%

(うち、aやbの詳しい計算方法については、各会社の就業規則内で定めてよいとされております)

 

 また、離職手当についても、ゼロと定めることは出来ません。これについて最低金額が労働法上定められているわけではありませんが、各会社の就業規則や雇用契約書内で定めることとされています。10万ルピアでも良いので支払う必要がございます。

 


 

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HGB(建築利用権)について

2017年07月11日 09時36分47秒 | インドネシアの法務

皆さん、こんにちは。インドネシア駐在員の安藤です。

 

お客様から頂いたQ&Aについて、ご紹介いたします。

 

【質問】

外国企業が取得できるHGBについて概要を教えてください。

 

【回答】

HGB(建築利用権):外資企業が工場や、事務所、社宅等を

保有された場合に会社名義としている土地建物等は、この権利になるかと存じます。

 

①取得可能者:インドネシア国籍者、

       インドネシア法規によって設立されたインドネシア国内に所在する会社

②有効期限:最長30年、20年の延長可能

(権利書に期限記載、以前の所有者から引き継いだ場合は、更新手続きがされている場合を除き、その所有者の権利取得当初からの期限を引き継いでいる場合が多いです。期限切れとなると強制的に国家に収用されます)

③担保権の設定、売買・譲渡:可能

④参考法律:土地基本法1960年第5号、1996年第40号政令

 

 

 

 

 

【問い合わせ先】

PT. Tokyo Consulting

安藤 麻衣(Ando Mai)

ando.mai@tokyoconsultinggroup.com


 

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