東京コンサルティンググループ インド事業ブログ

毎週月曜日更新
インド駐在員から最新情報をお届けします。~グルガオン・バンガロール・チェンナイ・プネ・ムンバイ~

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~会社秘書役について~

2016年04月25日 | インドの経営

Tokyo Consulting Firm Private Limited
Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited
南インドマネージャー(チェンナイ、バンガロール)
猪飼 太志(いかい ふとし)
TEL: +91 97892 37529 / E-MAIL: ikai.futoshi@tokyoconsultinggroup.com

皆さん、こんにちは。
南インドマネージャーの猪飼です。

今週も皆様から寄せられたご質問についてお答えしてきます。

Q:インドには会社秘書役という役職があると聞きました。当該役職についてお教えください。
 
A:会社秘書役は、日本の会社法上は存在しませんが、イギリス等の諸外国では、会社法上、定められている役職でございます。インドでは一般的に会社秘書役をCSと呼んでおります。会社秘書役の主な役割は、対外的な文書へのサインや認証を行うことであり、会社のコンプライアンス業務において非常に重要な役割を担う役職であるといえます。例えば、年度の財務諸表には会社秘書役のサインが必要となっております。またインドでは、払込資本金額が、5,000万ルピー以上の会社では、常勤の会社秘書役を設置することが、インド会社法上定められておりますので、注意する必要があります。インドでの会社秘書役の資格は、非常に難易度が高いため、人材が不足している現状がございます。そのため、会社秘書役の確保に苦労されている会社様もございます。

東京コンサルティングファーム
猪飼 太志


 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承ください。

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~インドの定款について~

2016年04月25日 | インドの経営

Tokyo Consulting Firm Private Limited
デリー統括マネージャー
中村 匠吾(なかむら しょうご)
TEL: +91 9599458263 / E-MAIL: nakamura.shogo@tokyoconsultinggroup.com


皆さん、こんにちは。
赴任後一カ月が経ち、インドの暮らしに徐々に慣れてきました中村でございます。
現地の環境にどっぷり浸かることが、海外生活の醍醐味であり、異文化理解の第一歩だと信じて疑わなかった私も、露店のカレーを食べて3回お腹を壊すことでようやく気づきました・・・何事にも限度があるのだと。


さて、今週も皆様から寄せられたご質問についてお答えしていきます。


Q:
インドの定款と日本の定款は何か異なる点がありますでしょうか


A:
インドの定款は二部構成になっています。
基本定款(Memorandum of Association)と附属定款(Articles of Association)です。
① 基本定款には商号、会社の活動目的、授権資本に係る事項、登録事務所が位置する州などを記載します。
② 附属定款(Articles of Association)には株主総会と取締役会の決議要件や会社運営に係る法定記載事項、株式の処分に関する取決を記載します。


他に日本の定款と異なる性格として、比較的に文言を柔軟に選択できます。日本の株式会社の定款は定型的な内容で作成するのが一般的ですが、インドの定款は相対的に文言選択の許容範囲が広いと言えるでしょう。


今週は以上になります。



東京コンサルティングファーム
中村 匠吾


※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limitedは、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承ください。



 


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~グルガオンの名称変更について~

2016年04月18日 | インドの経営

Tokyo Consulting Firm Private Limited
デリー統括マネージャー
中村 匠吾(なかむら しょうご)
TEL: +91 9599458263 / E-MAIL: nakamura.shogo@tokyoconsultinggroup.com


皆さん、こんにちは。
デリー本社の中村でございます。
今週はQ&A方式をちょっと脱線して、グルガオンの名称変更について執筆したいと思います。


ニューデリー近郊で国内外企業が集積するハリヤナ州内の都市グルガオンの名称が、今年の4月12日を以て「グルグラム」に変更されました。そもそも旧名称のグルガオンという名前を聞いてもピンとこない人も多いかもしれませんね。しかし日系企業は300 社以上進出していますし、その集積度はインド最大であります。首都ニューデリーの地価高騰を受けて本拠地をお隣のグルグラムに置く日系企業も多いですね。日本人駐在員も多く住み、近代的な外観や派手な広告看板が目を引くショッピングモールが複数あります。また、工業建設用の広い土地があるため、今後も製造業を中心に日系企業の進出が増えるとみられ、文字通り新興都市ですね。


さて話は都市名に戻りますが、1990年代からインド各地で、イギリス植民地時代につけられた名前を、もとの現地の言語による名前に戻す動きが盛んになりました。1995年改称のムンバイ(旧ボンベイ)や、1996年のチェンナイ(旧マドラス)、2001年のコルカタ(旧カルカッタ)、そして記憶に新しいのは、2014年11月1日に他のカルナータカ州の都市と合わせて「ベンガルール」への改名が認可されたバンガロールですね(新名称そのものは2006年11月1日に発効されましたが、インド内務省からの許可が遅れていたようです)。


今回のグルグラムの名称変更に関しても、多くの企業や商店がグルガオンという旧名称を使用しているので、それをすべて変更するとなると混乱が生じるのでは?という懸念の声が上がっていました。個人的にはグルガオンと記載された名刺を大量に刷った矢先の出来事だったので、都市名変更の事実を素直に受け止められませんが・・・


 ところで、もともとグルガオンという名前はヒンディー語で「グル」(教師、導師)の「ガオン」(村)という意味らしいですね。「ガオン」も「グラム」も「村」という意味には変わりないのですが、言葉の「格」が違うとのことです(「グラム」のが上等)。これらの名称は、古代インドの叙事詩「マハーバーラタ」に由来するとのことで、少し掘り下げて調べてみるのも面白いかもしれませんね。そして名前がアップグレードされたグルグラムにはより一層の発展をみせて欲しいところです。


今回は以上となります。最後まで読んで頂きましてありがとうございました。


 


東京コンサルティングファーム
中村 匠吾




 


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~ VISA更新時のトラブル バンガロール編 ~

2016年04月18日 | インドの労務

Tokyo Consulting Firm Private Limited
Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited
バンガロール支店 マネージャー
岩城 有香 (いわき ゆか)
TEL: +91 99-8033-7615 / E-MAIL: iwaki.yuka@tokyoconsultinggroup.com


こんにちは、インド大好き、TCFインド・バンガロール駐在員の岩城です。 
日頃、お客様から寄せられる質問等につきまして、Q&A方式で回答させていただいております。
今回はVISAの更新に関するお問い合わせです。

Q:FRROへ初めてE-VISAの更新に行きましたが、担当官から追加納税を求められました。
担当官の要求が正当な理由であるかどうか、判断できません。
A :VISAの更新の際に、上記の様な指摘を受ける原因はいくつか考えられます。
① 提出書類及び納税額計算に間違いがある場合
② 給与額が長期間に渡り同じである場合
③ E-VISAの取得要件を満たしていない場合
①  VISAを更新する際は源泉税に関するForm16や、 Income Tax Return、 Salary certificate といった、いくつかの書類提出が必要となります。それらの書類記載数値が一致していない場合や、納税額計算自体に誤りがある場合は、指摘されますので、見直しと修正が必要となります。
② 目安として赴任期間が3年以上経過した場合において、給与金額自体が上昇していない場合は指摘を受ける場合があります。ローカル社員と異なり、日本人駐在員の給与が毎年継続的に上昇することは現実的には考え難いのですが、より多額の納税を行わせる目論見のもと、指摘をされる場合があります。
③ 給与額面25,000USD以上がE-VISAの取得要件の1つになっていますが(2016年4月時点)直近の事例として、額面25,000USDを満たし、且つ納税額計算に相異が無い場合であっても、納税金額自体が少ないという理由で指摘を受けたケースがあります。又換算為替についても最近は細かく指摘をされるケースが増えています。
正確な原因の確認は、必要書類及び情報を全て拝見した後、ご必要に応じて書類作成サポート・修正サポート・対応アドバイス等を行いますので、ご相談下さい。

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承くださいませ。

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~源泉徴収税について~

2016年04月18日 | インドの税務

Tokyo Consulting Firm Private Limited
Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited
南インドマネージャー(チェンナイ、バンガロール)
猪飼 太志(いかい ふとし)
TEL: +91 97892 37529 / E-MAIL: ikai.futoshi@tokyoconsultinggroup.com

皆さん、こんにちは。
南インドマネージャーの猪飼です。

今週も皆様から寄せられたご質問についてお答えしてきます。

Q:インド出張の際に、現地でタクシー会社を利用しました。そのタクシー会社から日本の当社宛に
 請求書が届きました。当該請求書の支払いについて、日本側で源泉税を控除する必要があるのでしょうか。
 インドの源泉徴収制度について、お教えください。
 
A:インドでは、源泉税の事をTDS(Tax Deducted at Source)と呼んでいます。インドの所得税法では、一定の取引について、代金を支払う際に源泉徴収し、支払者側が源泉徴収額を納税することを義務付けております。当該制度は日本にもありますが、インドではその取引範囲がことなっています。対象取引は、給与の他に、コミッション、ロイヤリティ、仲介手数料、会計事務所などの専門サービスなど、所得税法に限定列挙されております。インドでは、源泉控除について、請求書に記載がないため、その要否を支払者自身が判断する必要があります。源泉徴収の要否の判断に困った場合には、保守的に控除しておうことが、実務上賢明であると考えます。ここで質問についての回答についてですが、日本側で、 インドで使用したタクシー会社の支払いについては、日本側で源泉徴収して支払必要はございません。

東京コンサルティングファーム
猪飼 太志


 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承ください。

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~駐在員事務所の報告義務について~

2016年04月11日 | インドの経営

Tokyo Consulting Firm Private Limited
インド統括マネージャー
中村 匠吾(なかむら しょうご)
TEL: +91 9599458263 / E-MAIL: nakamura.shogo@tokyoconsultinggroup.com


皆さん、こんにちは。
デリー本社の中村です。


今週から皆様から寄せられたご質問について、QA方式という形でお答えしていきます。
では早速ですが第一回目のQAに移りたいと思います。


Q:
駐在員事務所の報告義務にはどのようなものがありますか


A:
インドにおける駐在員事務所の報告義務を以下に簡単にまとめます。
毎年行うもの、更新時に行うもの、責任者変更時に行うもの・・・というように各々、報告内容と報告先が変わりますのでご注意ください。



<毎年>
AAC+Audited Balance SheetをAD Bankに提出(会計年度末より6カ月以内)


DGP reportをDGPに提出(会計年度末より6カ月以内)


DGIT reportをDGITに提出(会計年度末より6カ月以内)


ROCにFC3(会計年度末より6カ月以内)と、
     FC4を提出(会計年度末より60日以内)


<更新時(3年毎)>
必要書類をAD Bankに提出する。AD Bank毎に必要書類が異なるので、
ご利用されているAD Bankに確認を取る必要があります。


<責任者(Authorized Representative)変更時>
(Company Actの規定により)Board ResolutionのAppointment dayより30日以内にROCにFC2を提出
AD Bankに所定のフォーマットを提出



今週は以上です。


東京コンサルティングファーム
中村 匠吾


 



 


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~関係会社間取引について~

2016年04月11日 | インドの経営

Tokyo Consulting Firm Private Limited
Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited
南インドマネージャー(チェンナイ、バンガロール)
猪飼 太志(いかい ふとし)
TEL: +91 97892 37529 / E-MAIL: ikai.futoshi@tokyoconsultinggroup.com

皆さん、こんにちは。
南インドマネージャーの猪飼です。

今週も皆様から寄せられたご質問についてお答えしてきます。

Q:2016年度から親会社に対して、一部業務について委託を考えております。まずは当該委託を行うことは可能でしょうか。また、当該委託を行うにあたって必要となる手続きをお教えください。
 
A:当該業務委託は、可能でございます。当該取引は、関係会社間取引となりますが、第三者に業務を委託する場合と同様に、契約を取り交わし、業務内容についてエビデンスを入手し、請求書を発行することになります。日本への送金時には、上記契約書等が必要になりますので、親会社様との取引であっても第三者間取引時と同様に対応する必要がございます。また、関係会社間の取引の場合、移転価格税制の問題も生じます。すなわち、業務委託費用について第三者間取引に比べて、著しく高い価格又は低い価格で取引を行った場合、所得の移転と見做され、税務当局から指摘を受けるリスクがございます。よって、上記取引を親会社様と行う場合には、関係会社取引に関する社内の規定に基づき、適正な価格で契約を取り交わし、取引を行う必要があります。当社にて移転価格税制上の問題ないかについて、確認させて頂くことも可能でございますので、その際には、遠慮なくお申し付け頂ければと存じます。

東京コンサルティングファーム
猪飼 太志


 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承ください。

 

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~ PF制度③ ≪積立金≫ ~

2016年04月11日 | インドの労務

Tokyo Consulting Firm Private Limited
Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited
バンガロール支店 マネージャー
岩城 有香 (いわき ゆか)
TEL: +91 99-8033-7615 / E-MAIL: iwaki.yuka@tokyoconsultinggroup.com

こんにちは、インド大好き、TCFインド・バンガロール駐在員の岩城です。 
先週の‘PFの問題点と日印社会保障協定’に引き続き、今週はPFにおける‘積立金’について、お伝え致します。尚、当該テーマについては、過去にもブログでご紹介しておりますので、併せてご参照下さい。

PF制度①②でもお伝えした通り、PFとは日本の「厚生年金」に類似するインドの年金制度であり、従業員の退職後の生活保障を目的とし、雇用主である企業と従業員双方が毎月掛け金を積み立て、退職後に従業員が年金として受け取る仕組みです。
繰り返しになりますが、実際の積立金額はInternational Workerの場合は従業員・企業共に当該従業員の基本給の12%が積立金額となります。実務上、企業側は管理費等も含めると実質13%近くとなります。
ここで注意が必要な点は、多くの日系企業が、この従業員負担部分についても会社が負担しているという点です。その場合は従業員負担額が、その従業員に対する手当とみなされ、更に所得税が課税されます。よって積立金の合計約25%と、発生する所得税相当額を合計した約30%を企業が支払うこととなり大変大きな負担となっています。

ここで、積立金計算の基準となる「基本給」がどこまで含まれるのかという点ですが、基本的には当該従業員の日本における受け取り金額も含めた、全世界所得(Gross Salary)が基本給とみなされます。
(※住宅手当・時間外手当等一部の報酬は対象外)
実務上はインドでの受け取り額のみを計算対象とされている企業、全世界所得のGross SalaryではなくBasic Salaryを計算対象とされている企業など、担当監査人によっても判断・意見が分かれるところです。ただし、直近の事例として、インド側受け取り金額で計算されていた企業が全世界所得で計算する様に指摘をされる、又はBasic Salaryで計算していた企業がGross Salaryで計算しなおして利息を付けて支払う様指摘されたケースなどが発生しています。この様な指摘内容自体がPF Departmentの担当官次第で異なる場合も多々ありますので、非常に判断が難しい制度です。よって、セカンドオピニオンとして他の監査人の意見や、他社での取り扱い状況を常に把握する事が、非常に重要といえます。

 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承くださいませ。

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~海外送金について~

2016年04月04日 | インドの経営

Tokyo Consulting Firm Private Limited
Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited
南インドマネージャー(チェンナイ、バンガロール)
猪飼 太志(いかい ふとし)
TEL: +91 97892 37529 / E-MAIL: ikai.futoshi@tokyoconsultinggroup.com

皆さん、こんにちは。
南インドマネージャーの猪飼です。

今週も皆様から寄せられたご質問についてお答えしてきます。

Q: インドから日本に、会社設立に会社設立にあたって立替えた経費をそう送金したいと考えております。
インドの海外送金に係る規制をお教え頂けますでしょうか。 

A: 2016年4月1日以前は、海外送金にあたっては、取引銀行にForm15CA/CBを提出する必要がございました。しかし、4月1日以降は、年間の送金額の合計が50万ルピー以下で、かつ送金取引にインドでTDSを控除する必要のない取引については、Form15CBのみ提出すれば送金が可能になりました。以前は、送金の都度、会計士のサインが必要だったことを考えると、手続きが簡素化されたと言えます。

東京コンサルティングファーム
猪飼 太志


 

※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承ください。

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~ PF制度② ≪PFの問題点と日印社会保障協定≫ ~

2016年04月04日 | インドの経営

Tokyo Consulting Firm Private Limited
Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited
バンガロール支店 マネージャー
岩城 有香 (いわき ゆか)
TEL: +91 99-8033-7615 / E-MAIL: iwaki.yuka@tokyoconsultinggroup.com

 
こんにちは、インド大好き、TCFインド・バンガロール駐在員の岩城です。 
先週の‘概要’に引き続き、今週はPF制度の問題点と日印社会保障協定の動向について、お伝え致します。尚、当該テーマについては、過去にもブログでご紹介しておりますので、併せてご参照下さい。

日系企業におけるインドPF制度の問題点は、以下の2点であるといえます。

① 年金の二重払い問題
日本人駐在員が日本とインドの両国で給与を受け取っている場合、年金の納付も両国で行う事となり、年金の二重払いとなってしまいます。
具体的な納付額は、International Workerの場合、企業側・従業員側共に(納付額計算基準)給与月額の12%です。企業側については管理費等を含めると約13%となっています。
ローカル従業員の場合は、実際の基本月給又は15,000Rp、いずれかの12%となっています。これは、2014年の法改正により、PF加入基準が月給15,000Rp以上の従業員と規定されているからです。

留意頂きたいのは、International Workerの従業員負担部分の12%分の納付金についても会社が負担しているケースです。その場合、当該負担額は、従業員に対する手当とみなされ、所得税が課税されます。よって掛金の合計約25%(管理費等含む)と、さらに所得税課税分を合計した約30%を支払うことになり、企業にとっては大変大きな負担となっています。

② 納付金の掛け捨て問題
2010年の法改正においてInternational WorkerのPF還付手続きは「58歳以上から」と規定されました。つまり、インド赴任が終了した後も当該駐在員が58歳になるまで納付額は返金されず、多くの企業が長期間納付金の返金が受けられない、ほぼ掛け捨ての状態となっています。


上記の様な問題点の改善策として期待されているのが、「日印社会保障協定」です。

社会保障協定とは、社会保障制度を持つ2つの国が、双方の社会保障制度への「二重加入の防止」及び「年金加入期間の両国間での通算」を主な目的として協定するものです。日本とインドは2012年に実質合意されましたが、2016年4月現在、未だ発効には至っていません。

社会保障協定の実質合意から発効までには、法令の詳細な整備・協定署名・国会承認・外交上の文書交換といった様々な手続きを経る必要がある為、通常約2 年程度を要します。日本の場合は既に3年が経過しており、経済界からの強い要望もあり、2016年度中には何かしらの進展があるのではと期待が高まっています。

「日印社会保障協定」が発効された場合、上記の問題点の解消のみならず、年金受給資格期間についても両国の保険料納付期間が通算され、納付額の受取方法等も現在より緩和される予定です。協定発効による日系企業の負担軽減額は推計約23億円/年(厚労省試算) とされており、今後の動向に益々注目です。


 


※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び弊社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承くださいませ。

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