東京コンサルティンググループ インド事業ブログ

毎週月曜日更新
インド駐在員から最新情報をお届けします。~グルガオン・バンガロール・チェンナイ・プネ・ムンバイ~

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インドでビジネスマナー講座その10

2013年05月29日 | その他
皆さんこんにちは。グルガオンオフィスの中道です。
前回のビジネスマナーは仕事の段取りについてお話ししました。今回は時間の使い方についてお伝えします。

ある日、インドで地震が起きました。インドでは地震はめずらしく、私は地震そのものというよりも、耐震構造になっていない建築の方が恐かったです。ちなみに弊社の事務所のある建物は吹き抜けの天井にテレビスタジオのようなぶら下がり照明があり、ちょっとした地震でもその照明がブラブラ揺れるのです。ワイヤーが切れたら大事故です。

その日地震はすぐおさまったのですが、インド人達の動揺はおさまらず、廊下にも庭にもインド人が溢れていました。地震直後はもちろん、1時間たっても仕事をせずにただ庭でおしゃべりをしたり、いつでも逃げられる入り口付近で、涼んでいるのです。その後サイバーシティへミーティングに行く途中も、サイバーシティ内も同じ光景が見えました。驚くべきはミーティングを終えた後もまだエントランス付近に屯しているのです。すでに地震から3、4時間経過していました。このまま就業時間になり、この人たちは今日すべきだった仕事をせずに帰る気なのだろうと考えました。果たして工場の方はどうなのだろうと気になりました。同じように工場もストップしていたとしたら……軽度の地震でその日インドはどのくらい経済損失したのでしょう。日本人がコントロールして、真面目に仕事するよう促していたら別ですが、インド人だけの組織で地震を迎えるといつまでたっても仕事をしないままだったかもしれません。

ここから見えるのは時間がお金であるという意識の薄さと自分のやるべきことへの責任感の薄さです。当社でもインド人スタッフが地震があった直後逃げようと一部エントランス付近に避難しました。ただしばらくして、地震が再度起きないことを確信したのか、戻って仕事をし始めたのです。いつまでもエントランスにいるインド人と当社のインド人は何が違うのかについて考えてみました。

当社では毎朝30分間「できる若者は三年で辞める!」の英語版“THE REAL EMPLOYEE"SATISFACTION”という本でディスカッションをしています。その本の内容には経営者や管理者の心構えや仕事の本質について書かれており、自然と目標達成の重要性や責任感の大切さ、プロ意識等がすり込まれていたのかもしれません。中には日本人に怒られるというような危機感などで判断している人間もいたかもしれませんが、結果として真面目に働いてくれたと言うことは確かです。

教育は日々の積み重ねです。日常の中では見えにくいかもしれませんが、こうした時に垣間見える他社のインド人との違い、それを発見して褒めることによりインド人達も自分たちが正しいことをしている自覚が芽生えます。

時は金なり。全ての仕事は対価を得ます。こんな基本的なことを教えずして生産性を上げたり、時間を短縮したりできるでしょうか。教育は順番が大切。仕事の基礎をしっかり伝えることが他社の社員との差別化を生みます。時間はかかりますが、地震をきっかけに社員の成長を感じた一日でした。

以上

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インドの取締役

2013年05月28日 | お知らせ
こんにちは、インド・バンガロール駐在員の山本です。

バンガロールに日本人美容師が美容室をオープンさせるという話があります。6月1日~9日までトライアルオープンをして、その時のお客様の反応で今後本格的にオープンをするのか決めるそうです。日本人駐在員にとってはとても有難い話です。

今回は、取締役の選任・解任についてお話させて頂きます。

公開会社、非公開会社問わず、原則として株主総会の普通決議により選任・解任されます。(255条、284条)

実務上の選任・解任の手続きについてお話させて頂きます(まずは、定款AOAの内容によっては、手続きの手順が異なるため注意が必要です。今回お伝えする手続きは、会社法に沿った手続きとなります)。

まずは、新しく取締役を選任する場合、DINとPANとDSCを取得する必要があります。DINについては必ず取得する必要がありますが、PANとDSCについては不要のケースもございます(各取得手続きは省略させて頂きます)。

株主総会で取締役の選任・解任を行います。また、取締役のappointment letter とresignation letterを発行致します。取締役を変更した日から30日以内にForm32を当局へ提出する必要があります。この時に、取締役会の議事録とappointment letterとresignation letterを添付します。また、取締役のDINも一緒に提出する必要があります。

DINを取得するまでに約1ヶ月はかかるケースがあります。なので、取締役の選任が事前にわかっている場合は、先にDINの取得申請を行っておくほうが、手続きがスムーズにいきます。

当局への報告を怠った場合や遅延をした場合、ペナルティを支払う必要があります。なので、DINの取得のタイミングと取締役を変更する日のタイミングを調整する必要があります。

また定款(AOA)の内容によっては、取締役会で取締役の選任・解任を行い、次回の提示株主総会で決議を行うケースがございます。この場合、取締役会を開催したあと、取締役会議事録を、Form32を提出する時に添付書類として提出することが可能です。

次回は取締役の任期についてお話させて頂きます。

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電力事情

2013年05月28日 | インドの投資環境・経済
皆さん、こんにちは。チェンナイオフィスの渡部です。

さて今回はニュースにおきまして、「インドのマンモハン・シン首相は日本との原子力協定について、早期締結につなげたいとの意欲を示した。2010年に始まった日印原子力協定交渉は東京電力福島第一原発事故を機に滞ったとされるが、経済発展が進む中、電力需給が逼迫ひっぱくする国内事情を踏まえ、協定締結により発電所建設への技術導入を急ぎたい考えとみられる。」

私はインドのチェンナイに赴任しておりますが、電力事情は相当悪いです。現在も1日に2時間のパワーカットタイムという計画停電が存在します。時には一日朝から夕方まで計画停電も行われるため、日系企業で特に製造業を営む会社は苦戦しております。

そのために日本人が運営するチェンナイ商工会議所でも州政府に対して、電力事情の改善を含むインフラ設備の推進化を求めておりますが、現状あまり行動に移して頂いておりません。

今後チェンナイはさらに日系企業が進出してきますので、電力対策に関しては早急に改善して頂きたいと思います。

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インドの労働法⑭THE CONTRACT LABOUR (REGULATION & ABOLITION) ACT, 1970

2013年05月27日 | お知らせ
こんにちは。Gurgaon事務所の仁井(にい)いずみです。Delhiは暑さのピークを迎えております。日中は50度近く、夜8時くらいでも42度くらいあります。湿気がないためさほど不快感はありませんが日中のドライヤー並みの熱風には驚かされます。

さて今回はTHE CONTRACT LABOUR (REGULATION & ABOLITION) ACT, 1970(契約労働(規制および廃止)法)について触れたいと思います。

日本でいう契約社員について規定した法律です。派遣元(Contractor)と派遣先(Principal employer)に対して契約社員の扱いを定めています。法律によるとContractorは、契約労働者を通じて、施設のために一定の成果をもたらすことを引き受ける者、または施設内の何らかの作業のために請負労働者を供給する者と定義されていることから、日本で問題になったような派遣労働者と請負労働者の区分けをする必要はありません。

正社員と派遣労働者の役割は明確にしておく必要があり、正社員と同等の仕事を派遣労働者に課すことは認められません。派遣期間は「永続的なものではないように」と規定されているにとどまり、2年継続した場合には正社員とするといったものはありません。このような背景を受けて、昨今、主に工場で多くの派遣労働者を雇っているという現状がはびこっています。中には半分以上が派遣労働者というケースも見受けられます。正社員と派遣労働者の役割を明確にし、派遣労働者から正社員に上がれるようなキャリアプランを提示することで生産性向上につなげる工夫が必要といえます。

以下本法律の概要を見ていきましょう。

〈適用企業〉
20人以上の労働者(workman)を、契約労働者として雇用し、または過去12か月のいずれかの日に雇用していたContractorおよびPrincipal employer。派遣先企業も登録の必要があるため注意が必要です。

〈Contractorの義務〉
・憩室、食堂、衛生的な飲料水、便所、手洗所、応急処置設備など施設の提供
・契約労働者が行う労働や賃金についてなど記録をとる
・賃金支払い、社会保険加入
・懲戒や解雇など
・派遣労働者への直接的指示

〈Principal employerの義務〉
・憩室、食堂、衛生的な飲料水、便所、手洗所、応急処置設備など施設の提供
・契約労働者が行う労働や賃金についてなど記録をとる

ただし、賃金支払いなどContractorが義務を果たさなかった場合はPrincipal employerがその義務を負う必要があり、かかった費用についてはContractorへ求償することになる。

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インドでビジネスマナー講座その9

2013年05月22日 | お知らせ
皆さんこんにちは。グルガオンオフィスの中道です。
前回のビジネスマナーは清掃意識についてお話ししました。今回は仕事の段取り力についてお伝えします。

インド人と仕事をしていて日々思うこと、それは「要領が悪い」ということです。これはインド人だけとは限らないですし、もちろん頭のいいインド人も沢山います。

しかしながら私の考察では「要領が悪い」インド人と当たる確率は比較的高いと感じるのです。それは学歴の問題ではありません。それは段取り力の欠如によるものと考えています。

前回の清掃の重要性は松下幸之助の話を例に取り上げましたが、思えば、小学校の頃は掃除の時間があり、教室内の机をうまく移動させながら床を拭いたりしました。給食当番も給食を運び適切に分配し、時間内に給食を準備し食べ終えるところまで、きっちり時間管理がなされていたものです。また楽しい放課後を迎える前にも掃除があり、先生に叱られないレベルの掃除をなるべく早く終えるように子供ながらに考えたものです。義務教育の中に時間を守ることの大切さを嫌という程教えられ、子供ながらに時間に追われていたいように感じます。委員会、部活、バイト様々な場面でビジネスの基礎は身についていたのかもしれません。

インドの教育の詳細は不明ですが、当社にほうきを持ったことがないスタッフがいるように学校で掃除をする機会がない人がほとんどでしょう。逆に教育を受けていない製造メーカーのワーカーの場合も同じです。皆日常の中で段取りや合理性を求められずに育ってきたのかもしれません。

私は仕事の段取り力は改善の第一歩と考えています。そしてそれはトレーニングでしか身につかないと考えています。トレーニングの原則は下記の通りです。
①毎日巡ってくる単純なことをトレーニングにする
②それに時間目標と度合い(質)を決め要求する
③すぐにチェックを行い、フィードバックする
④不十分だった場合はやり直させる。

どうでしょう。子供のしつけのようですが、これはとても効果があると考えます。毎日の掃除や宿題は教師や母に上記のように管理されていませんでしたか?私の場合は子供の頃に公文に通っていた時同じ思いをしていました。おそらく公文は今もその方法で世界に展開していますが、基本的に100点がとれるまで、前に進めないし、私の教室では100点になるまで帰してくれませんでした。

自分が正しいと思っていても評価者がいる時は、その人の求めるレベルになるまでやり直しである。厳しいようですが、製品が返品やクレームになるのも同じことです。日本人は他人の目を気にするとよくいわれますが、そのくらい人からの評価が大切な意識を持っているともいえるでしょう。それが良い点でもあり悪い点でもあります。インド人には良い意味で相手の求めるレベルや時間の意識を持ってもらうことが必要です。自分の仕事を楽にするために考えることはおそらく普段から行っています。ただ、組織のこと、チームのこと、顧客のこと、自分以外の存在を意識しての意思決定や改善ができるかがとても大切です。

もちろん最初は日本人駐在員の求めるレベルや時間という形で管理が必要かもしれませんが、次第にインド人マネージャーが理解していくことができれば、日本人駐在員の負担は減り、もっと広い視野で組織を見ることができるでしょう。そして最終的に従業員全員で顧客へ目線を向けることができるようになることが理想です。

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管理会計⑤

2013年05月22日 | インドの会計
皆さん、こんにちは。チェンナイオフィスの渡部です。

今回はマテリアルフローコスト会計(以下:MFCA)についてお話したいと思います。企業の製造工程等における環境負荷低減とコスト削減の両立を図るための管理会計手法として、ドイツのIMU(Institut fur Management und Umwelt)で開発されました。2000年の初めに日本に紹介され、経済産業省の主導の下、調査プロジェクト等を通じ、研究開発や改良が行われてきました。そしてMFCAの国際標準化についても日本が提案し、日本が主導してMFCAの国際標準規格の検討を進め、国際標準化(ISO 14051)となりました。

この会計手法が生まれた背景と致しましては、環境汚染問題が高まったことと同時に、企業のコストダウンの重要性が高まったためです。今となっては各企業のホームページに記載されていますCSR(社会的責任)として、多くの企業が導入しております。

このMFCAの特徴と致しましては、製造工程等で発生する廃棄物や不良品のロスを「負の製品」としてコスト認識する点にあります。原価計算上の非度外視法と似ておりますが、マテリアルコストフロー会計では、廃棄物それ自体の削減を目指し、さらに廃棄物の原価を期間原価とするのに対し、非度外視法では、廃棄物そのものの削減を目的とはせず、原価も最終的には製品原価に含める点で相違します。

MFCAをコスト削減等の生産管理の手法のみとして位置づけると、短期的な効率向上を指向するあまり、今度は環境面への配慮がおろそかになります。ここで重要なことは、マテリアルフローコスト会計の効果は、抜本的である場合が非常に多く、長期的な視点をもつことが重要なのです。

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インドの労働法⑬THE SEXUAL HARASSMENT ACT(略)

2013年05月21日 | インドの労務
こんにちは。Gurgaon事務所の仁井(にい)いずみです。新Actが今年スタートしましたのでお知らせします。セクハラについての法律です。セクハラについては最高裁判決などで規定されてはいましたが法律としては成立していませんでした。通達ではセクハラ対策として社内委員会を設けることを義務付けるものもあり、就業規則内にもそれを盛り込むことが一般的となりつつあります。

THE SEXUAL HARASSMENT OF WOMEN AT WORKPLACE (PREVENTION, PROHIBITION AND REDRESSAL) ACT, 2013

〈対象〉
全企業
セクハラ被害にあう女性社員を救済するための法律

〈セクハラとは〉
セクハラとは以下のいずれかに該当すること
・ボディタッチ
・性的行為を要求すること
・性的発言
・わいせつなものを見せること
・その他不適切セクハラ行為

〈社内委員会〉
セクハラ被害者を救済するための委員会を設けることを義務付けるものとする。
最低3名から成り立ち、代表は女性であること、メンバーの過半数は女性であることとする。
代表者、メンバーの任期は3年までとする

〈地方委員会〉
社員が10名以下と少ない場合や女性社員が少なく社内委員会の構成が不可能な場合は地方委員会へ処理を依頼する。

〈セクハラへの訴え〉
被害女性社員は3か月以内に社内委員会もしくは地方委員会へ訴える。
書面での提出となるが、それが不可能な場合には委員会がサポートする。また被害女性が障害状態になる、もしくは死亡した場合は親族が代わりに訴えることも可能。
委員会の対応に不服がある場合は警察や裁判所に訴えることになり、90日以内に解決させるものとする。

〈会社の義務〉
・安全な職場環境を提供すること
・セクハラ防止のためのオリエンテーションやワークショップの企画など日頃から対策を講じること
・訴えを受けた際に適切な対応ができるよう場所の確保を行う事
・訴えに適切な対応を取るべく、加害者や目撃者の出席を滞りなく行う事
・被害女性が裁判所へ訴える場合は適切なサポートを行う事
・社内委員会から提出される報告書を確認し是正する事

セクハラ委員会を構成し、セクハラ防止策を作ることが必要です。

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インド滞在記

2013年05月21日 | インドの労務
みなさん、どうもこんにちは。増田です。

現在、インドに滞在しています。来週には日本に戻りますが、今回の出張でトルコ→ドバイ→インドと約3週間で回り、改めて色々な気付きを得ることが出来ました。

インドも、経済成長が著しいと言われますが、実際約4か月ぶりに来て見て、同じように建設ラッシュ(どの国も一部の地域ですが……)で新しいマンションがどんどん建設されていますが、日系の進出企業数を見ると、複数の某日系機関の方曰く、「今年に入って全く話が入ってこない。おそらく南の方に案件が流れている」との事でした(当社のヘッドオフィスがグルガオンにあり、私もそこに滞在しています)。

今後、グジャラート(アーメダバード)やタミルナード(チェンナイ)といった地域に日系企業の進出数が増えていくのではないか、との見方が強く、なかなかデリー周辺地域は不動産高騰、用地不足などもあって進出数は伸びないのではないか、と言われています。おそらく、1年後に2013年度進出数・地域を見ればその結果になるだろう、と私も予想しています。

そんな中で、いくつかのお客様を回らせていただき話を聞くと、最近のインドでは「人事労務問題」に関する需要が強い、というのを感じました。一口に「人事労務」といっても、規程・規則の作成、人の採用から始まり、雇用後の教育、評価、あとは解雇といった流れがあります。

インドへの日系企業の進出ラッシュが続いていた頃は、規程類の作成や人材紹介などのニーズも高かったのですが、最近では従業員に対する教育(社員育成)や評価制度の構築の依頼が当社にも多く寄せられています(先日、同テーマにてインドでセミナーを行わせていただいたところ、満員御礼、多くのインド日系企業の方々にご参加いただきました)。これは、多くの日系企業が「進出フェーズ」から「成長フェーズ」へと移っていっていることを意味しているのかと思います。

進出して最初の1年、2年はとにかく売り上げを上げていく仕組み作りが重要で、人数も少なく、最低限の経営資源(ヒト・モノ・カネ)の中でどう売り上げを上げていくか、となるため、この時期は「個人の能力」に頼る部分が大きくなります。例えば販売・サービス系の日系企業の駐在者の方に話を聞きますと、最初の頃は駐在者の方が中心に動いて、出来るインド人マネージャーを1人採用して、あとは数人でとにかく営業中心で必死にやってきた、という話をよく聞きますが、その結果、売り上げが順調に伸びてきて、仕事も増えてきて初めて「組織」の問題に直面してきます(そもそも、売り上げが上がらなければビジネス自体、組織が継続していきませんので……)。

売り上げが順調に上がり、従業員数も多くなってくると、次に継続的に売り上げを上げていく仕組み、つまり「個人」の能力から「組織の構築」が必要になってきます。

組織を構築する上で特に「社員教育」と「評価制度」についてはリンクしている部分が多く、「評価制度」に「分配」と「社員教育」の二側面を持たせる(=評価制度をただの「分配のための制度」にせず、同時に評価を通じて社員への教育も行う)ことによって、継続して組織(個人)が成長していく仕組みが出来上がります。
特にこの「評価制度」については、結果として「分配(昇給・賞与)」を絡めるケースがほとんどですので、その側面を考えると、評価基準が成果主義的なものになりがちで、結果、インド人スタッフも「個人の結果」にこだわるようになってきてしまいます。できる個人が集まっただけの組織は、一度問題が起こるとそれぞれが個人の意見を優先させ、簡単に崩壊してしまうことになりますが、組織を継続して成長させていくためには、「個人」でなく「顧客」「組織」、つまり自分以外のものを考えられる人材をいかに育成できるか、という点がポイントになってきます。

当社では、自分以外のもの(顧客、組織)を中心に考える人材を「できる人材」と定義しています。もちろん、「仕事が出来る」ことも大事ですが、バランスの問題で、なぜなら、知識・技術を優先に考える人は「組織」ではなく「個人」にウエイトがあるため、自分の経験にならない、思うようにならないと思った瞬間に、すぐに会社を去って行きます。顧客、周りの社員の迷惑を一切考えずに。この点については、日本・インドでも全く一緒で不変の事実だと思います。

逆に、こう考えられる人材が集まっている組織は、社員が「顧客のために」という事で常に顧客を意識した行動を取るため、個人差・時間差はあれども必ず時間の経過とともに個人の知識・技術も成長し、組織の規模も大きくなってきます。

立ち上げ時期は、得てして「仕事ができる人材」が欲しくなりますが(なぜなら、人がいないと自分が代わりにやらなければいけなくなるので……)、長期間にわたってビジネスを行っていく、という長期的な視点に立つと、最低限、経営幹部と言われる人はこのような人材を育てていく必要があります。

インドでの駐在者の多くの方は様々な事情で3年ほどの期間で帰任されるケースが多いと聞きますが、「私が帰った後も、後任者が来た後に問題なく、より組織が大きくなっていけるように、今のうちに問題点は全て解決したい。その仕組みを作りたい。」という話を聞かされますと、我々自身も「何とかこの思いに応えられるよう、協力して一緒に仕組みを作っていきたい」とよりモチベーションも高くなる、というのが実際です。

我々のコンサルティングという業務も、対象となる企業(クライアント)があってのビジネスですので、常に「顧客視点」に立ち、今何が問題になっているのか?これから何が問題になるのか?を考え続け、企業側の現状にあったサービスを提供していく、というのは国が違っても全く一緒だということを、今回の出張を通じて改めて実感することができました。

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『インド会計の簡単解説』創立費編2

2013年05月20日 | お知らせ
皆さん、こんにちは。インド・バングラデシュ統括の小谷野勝幸です。

先日デリー・ムンバイ間貨物専用鉄道建設において双日さんがムンバイに本社を置くインド建設業王手のLarsen & Toubro Limitedと手を組み建設を受注見込というニュースが出ました。
ぜひ、交通網の発展に伴ったスマートコミュニティーの展開も期待したいですね。三井物産さんや日立さん、日揮さんがインドにおける先駆者となり、当社もデリーやグルガオン、ムンバイと全5拠点の情報網を生かしインドにおける新たな進出や支店展開を支援しています。そんな中今回は、インド進出の際に気になる創立費第2弾について紹介したいと思います。

■創立費に関わる所得税法
前回、インド会計基準に伴う創立費の処理をご紹介しました。そして、今回は、所得税法(Income Tax Act "Section 35D")においての創業費の処理方法を紹介いたします。

所得税上での創立費の処理は、会計基準と比較すると多少異なります。創業費に含まれる項目は上記と同様となりますが、所得税法では会計基準(Accounting Standard 26, "Intangible Asset")とは異なる処理をします。償却期間は、会社設立年度から5年間に渡って均等に償却することが認められています。又、現地法人とその他(駐在員事務所や支店、プロジェクト事務所)によって償却方法が異なりますので、下記を参考としてください。

【現地法人の場合】
①創立費(実費)
②プロジェクト費用の5%、もしくは投下資本金の5%の高い方

上記2項目より金額の少ない方が償却対象金額となります。

計算例)
創立費(Preliminary expenses):400,000
プロジェクト費用(Cost of Project):3,000,000
投下資本金(Capital Employed):2,000,000

項目金額(INR)
①創立費400,000
②プロジェクト費用の5%(150,000INR)又は、投下資本金の5%(100,000INR)の高い方150,000
①又は②の少ない方250,000

毎年の創立費に係る償却費用(5年間での償却)
250,000/5年=50,000/年

仮に2013年4月に設立した場合は、FY2013-14においては50,000INRの償却となり、最終償却年度はFY2018-19となります。一方で2013年10月に設立した場合は、FY2013-14において4月に設立した場合と同様に50,000INRの償却を行います。しかしながら、最終償却年度も同じくFY2018-19となり、FY2019-20においては償却できませんので注意が必要となります。

【現地法人以外の場合】
① 創立費(実費)
① プロジェクト費用の5%

上記2項目より金額の少ない方が償却対象金額となります。

計算例)
創立費(Preliminary expenses):400,000INR
プロジェクト費用(Cost of Project):3,000,000INR

項目金額(INR)
①創立費400,000
②プロジェクト費用の5%(250,000INR)250,000
①又は②の少ない方150,000

毎年の創立費に係る償却費用(5年間での償却)
150,000/5年=30,000/年

現地法人以外の場合においても創立費に係る償却期間は、現地法人と同様に最終償却年度は、FY2018-19となります。会計基準との差異は、インド人会計スタッフだけでは心配な時もあると思います。彼らは出来ないこともはっきり出来ると言い切ってしますので。このように、少しでも進出前後の会計から税務、人事、労務関係での不安やご質問などありましたら、こちらまでご連絡頂ければと思います。

※記載しました内容は、作成時点で得られる情報を基に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Private Limited, Tokyo Consulting Firm Human Resources Private Limited)は、一切の責任を負うことはありませんので、ご了承くださいませ。

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インド・グルガオンにてインターンシップ開始!

2013年05月16日 | その他
みなさん、はじめまして。5月4日より、インドでインターンシップを開始しております、松井雪奈です。グルガオンオフィスにて約3週間研修した後、バンガロールオフィスに移る予定です。インドでの生活やインターンシップを通して学んだこと、感じたことを、ブログを通して発信していきます。

実はインドに来るのは2回目です。2008年にインドとネパールを3週間ほど旅しました。その時は2月でしたので、昼間は20度前後で比較的過ごしやすく、夜は日本の冬と変わらないくらいの寒さでした。現在デリーは猛暑です。毎日最高気温は40度を超え、冷房なしには過ごせません。当時は、リキシャに乗れば目的地とは関係のない旅行会社やゲストハウスに連れていかれたり、常にぼられているのではという不安に駆られたり、高熱を伴った腹痛で3日間寝込んだり……衝撃的な体験でした。そしてその数年後、その国でインターンをすることになるとは夢にも思いませんでした。現在住んでいる地域は落ち着いた住宅街ですので、当時感じたインドの喧騒なイメージとは異なる、もう一つのインドを見ているようです。

この10年間でGDP倍増という著しい経済成長を見せ、ビジネスチャンスの広がっているインドですが、一部のホワイトカラー労働者がいる一方で、車窓から見える物乞いの人々の存在を考えずにはいられません。

社宅からグルガオンオフィスまでは朝は車で40分ほどですが、帰宅時はひどい交通渋滞で1時間以上かかる時もあります。また、一時的に停電になることもしばしばで、この国のインフラ面の弱さを実感します。しかしその一方で、語学力に長け、エネルギッシュに生きるインドの人々には日本人にはない魅力を感じます。メディアを通して日本にいながら多くの情報を得ることが出来ますが、やはりその国の本当の姿というものは、実際にその地域に足を踏み入れ、生で見なければ分からないものです。個性豊かなインド人と一緒に働き、インドで事業活動を行う日本企業をコンサルティングする仕事に携われることは、非常に貴重な経験になると思っています。

現在のインターンの仕事内容ですが、主に経理・人事労務サポートの電話営業を行い、先輩社員の訪問営業に同行しています。お客様からのヒアリングの中で、インド人社員を雇っている日系企業は、社員の賃金制度や就業体系について戸惑いを感じながらも手探りで行っているという印象を受けます。インド特有の慣習や労働法など、知識的に不足している部分をしっかりと補充していき、事業案内できるよう準備していきます。

暑さや衛生面でどうしても体調を崩しやすいインドですが、きちんと体調管理し、有意義なインターンにしたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

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