東京コンサルティンググループ インド事業ブログ

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インドの予定納税制度(ペナルティ等)

2012年09月25日 | インドの税務
みなさん、どうもこんにちは。増田です。

今週は、バンガロールに出張に行ってきました。
平日での出張でしたので、何をする間もなくあっという間でしたが……。今度機会があれば、ぜひ街なども見て回れればと考えております。

さて、先週は、四半期納税が終わったこともあり、予定納付の全体像について書かせていただきましたが、今週はもう少し細かい規定について見ていきたいと思います。

予定納税については、法人の場合は年4回(6月15日、9月15日、12月15日、翌年3月15日)とあり、特に「翌年3月15日には予測される税額の100%を納める必要がある。」という点が、日本とは大きく異なる点となります。

<予定納税の期日と納付すべき税額>
期限税額
6月15日年間見積税額の15%まで
9月15日年間見積税額の45%まで
12月15日年間見積税額の75%まで
翌年3月15日年間見積税額の100%まで

全ての納税額の基準になる金額は、「年間見積税額」であり、この税額を間違えてしまうと、そもそもの納税額自体が間違ってしまうことになります。
注意すべき点は、「年間の税額」であり、単純な会計上の利益がマイナスであっても、減価償却の税務調整や引当金の損金不算入といった要因により、課税所得(税務上の利益)がプラスとなる場合には、納税が発生する形となってしまいます。

よくあるケースが、設立間もない会社などで、ビジネスの動きが無く、収入は無いが経費だけが発生しているような場合に、銀行預金利息の計上により納税が発生してしまう、というケースです。インドでは銀行預金利率が高いため、利息を考慮していないために、逆に利息を払わなければいけなくなる、というような事が起こってしまいます(特に、資本金を当初大きく設定し、ビジネス本稼働までの期間が長い法人などは要注意です)。

上記のケースで更に注意すべき点は、仮に利息収入しか発生していない法人については、その受取利息から事業に関連する経費が控除できず、利息部分が全額課税対象となるため、確実に納税が発生してしまうという事です。

法人の予定納付にかかるペナルティについては、それぞれ、以下の規定率以上の納付額が無い場合には、規定率と実際に支払った税額との差額について、月利1%(年利12%)の利息が発生します。
 期限税額
第1回6月15日年間見積税額の12%
第2回9月15日年間見積税額の36%
第3回12月15日年間見積税額の75%
第4回翌年3月15日年間見積税額の100%

第1回と第2回につき、納付税額より若干余裕が設けられているのは、事業年度開始から相当期間が経過しておらず、この段階では正確な見込みが難しい、という国側の配慮、という風に言われています(それにしても、ほんの数%なのですが)。

3回目までの予定納付につき、予定納付の期限を過ぎてしまった場合(各支払回に納税を行わなかった場合)、その後すぐに支払を行おうとしても、次回の予定納付までの利息計算が行われてしまうため、注意が必要です。

その他、翌年3月15日に全額を納められず、それ以降に差額の納税を行った場合、その差額に対して月利1%の利息が発生します。ほとんどの会社が、3月15日時点に100%正確な所得税額を算出することが難しいため、不足が見込まれる場合には、なるべく早い段階での税額計算、納付を行うことが重要です。

次回の納付期限は、12月15日となります。適時見直しを行い、今回の予測税額よりも予測税額が増加する場合には、多少多めの納税をしておくことが、利息費用を出さないポイントとなりますが、あまりに余分に納税をしてしまうと、インドでは税金の還付までの期間が1年~2年程度かかるので、その間の利息分に対する機会損失が発生してしまいます。

予定納付については「計算額+α」というくらいの感覚を持って行うのが良いかと思います。

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Income Tax(法人所得税)

2012年09月24日 | インドの法務
こんにちは、インド駐在員の田中隆道です。

9月15日がIncome Taxの中間納付の期限でしたが、皆様はしっかりと納めることが出来ましたでしょうか。また、9月30日がIncome Tax Returnの期限ですが、すでに申請の準備は整っていますでしょうか。
今回のブログでは、Income Taxについてご紹介いたします。

まず、Income Taxとは何のことを言っているのでしょうか?
Income Taxとは、簡単に言うならば「Incomeに課せられるTax」、いわゆる「所得税」の事を言っています。しかし、日本では所得税を法人所得と個人所得に分けて考えていますが、インドではそれらを総称して「Income Tax」と言っています。

このIncome Taxをあえて「法人所得税」と「個人所得税」に分けて言うならば「Corporation Income Tax」と「Individual Income Tax」と、言うようです。
では今回、この法人所得について少し詳しく説明いたします。

まず、法人所得税とは、簡単に言うならば会社の利益に対して課される税金の事です。ただし、厳密には「利益」とは企業の業績や経営成績の把握のために使われる管理会計で算出されている数字である一方、「所得」とは課税公平の実現のために算出される数字ですので、必ずしも一致するものではありません。
インドでの法人所得にかかる税金は国内法人が32.445%で、外国法人が42.024%とされています(以下、計算方法)。
・国内法人……32.445%
基本税率30%×(1+追加税5%)×(1+教育目的税3%)
・外国法人……42.024%
基本税率40%×(1+ 追加税2%)×(1+教育目的税3%)

一方タイなどでは、現在外国からの投資を増やそうという動きから、法人所得税が2012年度は23%、2013年度は20%と規定されており、また、ヨーロッパと中近東の架け橋となっているトルコでも法人所得税は20%と規定されています。実際、これらの法人所得税だけを比べると、インドの法人所得税率は高く思われ、投資へは少し懸念がちとされるかもしれません。しかし、インドの人的資源や市場の大きさ、生産拠点としての活用(西アジア・中東・アフリカなどの市場へのアクセス)を考えると、今後ますます「ポストチャイナ」として成長していくインドの様子が目に浮かびます。

さて、話は戻り、次は法人所得税の納付方法についてです。
法人所得税の申告納付は、課税年度が毎年4月1日に開始し、翌年3月31日に終了する1年間と規定されており、年4回の中間納付と1回の確定申告で法人所得税を納めきる必要があります。そしてもし、確定申告(9月30日)までに行えなかった場合、ペナルティーとして賦課税額に対し月利1%の利子税が課されます。
また、それぞれの中間納付では法人所得税の支払い率が決められており、下記のようになります。

年申告納付期限納付税額
2012年6月15日……年間見積税額の15% まで
2012年9月15日……年間見積税額の45% まで
2012年12月15日……年間見積税額の75% まで
2013年3月15日……年間見積税額の100% まで
2013年9月30日……確定申告(3月15日までに中間納付した税額との差額)

よって次回は12月15日に見積税額の75%を納める必要がありますので、くれぐれもお忘れにならないようにお気をつけください。

次回のブログでは、法人所得税についてさらに詳しく書きたいと思います。
以上、最後までお付き合いいただき誠に有難う御座いました。
今週もどうぞ宜しくお願い致します。

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インドの予定納税制度

2012年09月18日 | インドの税務

どうもこんにちは。増田です。

あっという間に9月も半分過ぎましたが……デリーでは、相変わらず雨模様が続いています(インドに来て一か月以上経ちますが、晴れの日はほとんどない状況です)。

さて、先日9月15日(土)は、個人と法人の予定納税期日となっており、当社の全てのクライアントについても、連絡、確認、税額計算等を行いました。
インドの場合、個人・法人の決算時期が一律で3月31日となっているため、予定納税の時期も毎年一定の時期となっています。
このインドの予定納税制度については、日本の「中間申告制度」と本質的には似ていますが、いくつか違いが見受けられます。法人の場合を例にとって見てみます。

<日本とインドの中間申告・納付制度の相違点(法人)>
①日本の場合「中間(予定)申告」として、基本的に申告書の提出と納税がセットで必要となるが、インドの場合、日本と違い「申告」が不要で、自主的に納付すべき税額を計算し、納税のみとなるため、「中間申告」ではなく「予定納税」と呼ばれている。
(ちなみに、日本では「中間(予定)申告」と呼ばれますが、税法上、申告書を提出しなかった場合には、「提出したものとみなされる」とあり、税務署が計算した金額を納める場合には、中間申告書の提出は不要となります。) ②中間の回数について、日本では年間1回(半期での申告)に対して、インドでは年4回の予定納付が必要となる
③日本では申告・納税期日が休日・祝祭日である場合には、その翌日が申告・納税期日となるが、インドではそれは無く、納付期日が休日・祝祭日である場合にはその前までに納税が必要となる
④日本とインドの一番大きな違いは、納付すべき税額の計算方法で、

●日本:半期での実際の納税額又は前期の納税額の6/12のいずれかを納付
※納税者側が有利な方を選択することができますが、納税額に大きな乖離が無い限り、申告の手間・コストを考えると、よほど前期と比べて売上、利益が減少などの理由が無い限り、あまり選択されない形となります。
●インド:年間で納付すべき税額を見積もり、その税額のうち一定割合を年間4回で段階的に支払っていく形となります。
次に、インドの予定納税制度のポイントを法人と個人との比較で見ていきたいと思います。
①納税時期と納付税額
法人個人
期限税額期限税額
6月15日年間見積税額の15%まで
9月15日年間見積税額の45%まで9月15日年間見積税額の30%まで
12月15日年間見積税額の75%まで12月15日年間見積税額の60%まで
翌年3月15日年間見積税額の100%まで翌年3月15日年間見積税額の100%まで

個人・法人ともに、上の表の所定の時期に年間で納付すべき税額を見積もり、その見積税額が10,000Rs以上である場合には、法人の場合は年4回、個人の場合は年3回の予定納税を行う必要があります。もし、最終的に確定した税額(申告した税額)と3月15日までに予定納付した税額に一定額以上の差額が発生している場合、ペナルティ(利息)が発生してきますので注意が必要です。

②法人の場合は、基本的に全ての法人につき、各年度において10,000Rs以上の納付税額が発生すると見込まれる場合に上記予定納税が必要となりますが、個人の場合は、給与所得のみの人は予定納税の対象とはならず、毎月のTDSと年度末の確定申告となります。それ以外の個人が、予定納税の対象者となります。

日本であれば、税務署が自動で税額を計算し、申告関連の書類を郵送してくれますので、その金額を支払っていれば問題ないのですが……。インドの場合は、納税者側が計算するのが大原則で、さらに(見込み)間違いがあると、利息まで取られてしまう、という、厳しい制度となっています。

次回は、インドの予定納税のさらに細かい規定と注意点について見ていきたいと思います。

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各種議事録について

2012年09月10日 | インドの法務
みなさん、どうもこんにちは。増田です。

先週は、当社代表(所長)が1週間、インド(グルガオン、ムンバイ)に滞在しておりました。
チェンナイの会計士のマハンタさんも1週間グルガオンのオフィスに来て、インドで毎日行っている朝礼も、一段と熱の入ったものとなりました。


(朝礼の風景 左から所長(後ろがマハンタさん)、ニティンさん、パサンさん、サクセナさん)

私自身は、ずっと新宿本社で勤務しており、朝礼は毎日のもので所長の話を聞くのも当たり前のようになっていましたが、インドで所長の話を聞いて、我々も朝礼での議論のレベルを更にアップしていかなければ……と、改めてレベルの違いを認識させられました。

さて、先週は各種税務コードの概要について書かせていただきましたが、登録申請の際に必要な書類の注意点について、いくつか記載したいと思います。

●各種の税務コード申請用紙
例えば、サービス税であればForm ST-1という申請用紙をオンラインで作成し、プリントアウトの上、必要書類と一緒に提出することになります(提出書類について、コピーを使う場合には、全てにサインが必要となります)。

●居住証明(法人・代表者など)
ほとんどのケースで必要になります。一般的に、賃貸契約書などになりますが、ホテルやサービスアパートメントなどの場合、貸主が証明を出してくれないようなこともあり、そのせいで登録が遅れる……といった事も実際に起こっています。

●取締役会議事録
議事録には、大きく2種類(Resolutionとminute)があり、ほとんど内容的に一緒ではあるのですが、一般的に以下のように解釈されています。
①Board Resolution ⇒ 取締役会決議書と言われ、特定の決議事項について決議を行った証明として作成されるもの。
②Board minutes ⇒ これが日本で言われる「取締役会議事録」に当たります。
インド会社法においては、四半期ごとの取締役会の開催(=四半期ごとの取締役会議事録の作成)が義務付けられていますので、どの会社も必ず作成することになります。
税務コード登録については、基本的に個別の決議になりますので、通常はBoard resolution を作成、サインの上、申請当局に提出することになります。

仮に、サービス税のReverse Chargeなどで駐在員事務所や支店が税コード取得の対象になると、これらのPEには取締役会(意思決定機関)が無いため、親会社の取締役会(もちろん英文。当局側は日本語は一切読めません)が必要となります。

●MOA&AOA
会社の基本定款・付属定款を求められることが多いですが、サービス税のReverse Chargeなどで駐在員事務所や支店が対象になると、これも親会社の定款(もちろん、英文)が必要となります。

どうしても日本と比べてしまうのですが、いつも「なぜこんなに必要な書類が多いのか??」と思ってしまいます(以前、デリーの役所に行った際には、書類が平積みで、なおかつ紐で縦横に縛られて保管されていました……)。

まだまだ税制面、手続き面で不透明さが残りますが、今後多くの海外企業がインドに進出していくことで、これらの問題が改善されていくことを願っています。

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インドにおける各種税務コードについて

2012年09月03日 | インドの税務
みなさん、どうもこんにちは。増田です。

今回は、インドにおける「税務番号(税務コード)」について書かせていただきます。

日本の場合、法人設立の届出を提出した時点で、税務署、各都道府県税事務所、市区町村役所から法人別のコード(法人番号)が付され、納税を行う際には、それを各所の指定様式の「納付書」に記載して、納税を行うことになります。
これに対して、インドの場合は、管轄官庁などの違いによって、特定の税金の納付について、「税務コード(税務番号)」を取得し、指定の納付書(challan)に必要事項を記載のうえ、税金の納付を行います。そのため、税務コードを取得していない場合には納付書にコードの記載をすることが出来ず納税が出来ないため、納税の際に税務コードが必要となるものについては、事前に対象となる税務コードを取得しておく必要があります(納税義務が発生してから取得すると、取得までに時間がかかり、納付期限に間に合わなくなりペナルティが発生する可能性があるため)。

以下、税金に関連する主なコードをまとめてみました。
●PAN(Permanent Account Number)
各種税金に関わる登録番号。基本的にすべての会社が取得する必要があります。また、他の各種税務コード取得の際にも必要となります(所得税申告の際に必要)。
●TAN(Tax Deduction and Collection Account Number)
源泉税(TDS)を納付するために必要となります。PANと同様に、基本的には全ての会社が取得することになります。
●IEコード(Import-Export
インドにおいて輸出入を行う場合に必要となってきます。また、法人以外の個人でも大量に物品を輸出入する場合などに必要となってきます。
●サービス税コード
特定のサービス提供を行う(又はサービス提供を受ける)場合に、必要となります。
●物品税コード
インドにおいて物品税の課税対象となる物品の製造・販売等を行う際に必要となります。
●VAT(Value Added Tax)/CST(Central Sales Tax)コード
一般的に、インド国内において物品の販売を行う場合に必要となります。

PAN・TANについては通常、設立の際に取得する形になりますが、その他のコードについては、会社が行うビジネスの内容などによっても異なるため、自社のインドで行うビジネス活動に応じて必要なコードを取得していくことになります。

コード取得の申請の際には、それぞれのコード取得の申請書のほかに、取得するコードによって異なりますが、設立証明、居住地証明、定款(MOA&AOA)、取締役会議事録その他さまざまな書類を添付して提出する必要があります。また、これらの申請書類について、一般的に必要とされる書類を提出したところ、当局から追加書類を要求されたり、特に州税については登録を行う州によって必要書類が異なるため注意が必要です。

その他、気を付けなければいけないのが、税務コードを取得した場合には法律で定められた申告・納税の義務が発生するため、仮に納税が発生しない場合であっても、申告等の手続きを行わなければならず、不要なコード取得は会社の余分なコスト増となってしまうため、ビジネス活動に応じたコード取得を行っていく必要があります。

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