東京コンサルティンググループ・カンボジアブログ

毎週火曜日更新
カンボジアへの進出をコンサルティングしている駐在員が、カンボジアの旬な情報をお届けします。

Wiki-Investment

カンボジア税務:源泉徴収税

2018年10月02日 12時08分32秒 | カンボジアの税務

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の西山です。

今回は「カンボジア税務:源泉徴収税」についてお話しします。

 

カンボジアでの税務について、給与税(Tax on Salary)、源泉徴収税(Withholding Tax)、付加価値税(Value Added Tax)、前払法人税(Prepayment of Tax on Profit)など、月次申告の対象となる主な税金をそれぞれの概要を紹介してきます。

 

今回は、源泉徴収税(Withholding Tax:WHT)の概要について紹介します。

 

カンボジアにおいても、税の徴収に際し、源泉徴収税を設けていますが、非常に大きなトラブルとなるケースが多発しており、注意がより必要な項目の一つです。

 

居住者によって、次のようなサービスの提供を受けた場合、そのサービスの内容と支払先に応じて、支払者は源泉徴収税を徴収する義務があります。各種サービス等の支払において、納税義務者である事業者が、支払いから徴収し、申告納税する必要があります。

 

源泉徴収税は、原則として実際の金額が支払われた時点で発生しますので、未払金として処理する場合等は、会計帳簿に記帳された日付に支払いがなされたものとして申告します。源泉徴収税は、月次申告により、翌月20日までに支払者が納付しなければなりません。

 

源泉徴収税

分類

居住者

非居住者

専門サービス、コンサルタント、その他類似のサービス

15%

14%

ロイヤルティー

15%

14%

銀行等金融機関以外からの利息

15%

14%

賃貸料(不動産、動産に関係なく)

10%

14%

銀行等金融機関からの利息(定期預金)

6%

14%

銀行等金融機関からの利息(普通預金)

4%

14%

 

ただし、VAT事業者に対する支払は、ロイヤルティー、利息、賃借料に関する支払のみが源泉徴収の対象となります。

 

各種サービス等に関しては、範囲が非常に広範囲となりますが、VAT事業者からサービスを受ける、給与税の対象となる支払いに対して源泉徴収税はかかりません。また、原料や商品の購入に対しても源泉徴収税の対象とはなりません。

 

そのため、例えばVAT未登録の建設会社を使用する場合、建設費用の内訳に関して「建設資材」の購入なのか、「運搬や労務などのサービス」の購入なのかを明記し、請求書や領収書を発行してもらう必要があります。その明記をしていない場合、たとえ「建設資材」の購入で、源泉徴収税の対象外の取引であっても、建設サービスとして費用全額に源泉徴収税15%が発生してしまう可能性があります。

 

また、車両をレンタルする場合は、通常は源泉徴収税10%が課税されますが、もしこのサービスにドライバー費用も含まれる場合、運転サービスとしてこのドライバー費用に対して15%の源泉徴収税が課税されます。しかし、請求書、領収書にこの内訳が記載されていない場合、この車レンタルサービス費用全額に対して15%が課税され、そのように納税・申告も合わせて行わなければなりません。

 

カンボジアにおいてはVAT登録をしていない小企業が多く存在し、また源泉徴収税の知識も持っていないため、実際に支払う段階でトラブルになるケースが多くあります。

 

しっかりと説明をして源泉徴収をするのか、グロスアップしてサービス提供者の受取金額を保証するのか、といった対策がありますが、何れの場合でも、税務の専門家へ相談することが、一番のリスク対策になります。

 

以上が、源泉徴収税(Withholding Tax:WHT)の概要となります。

 

今週は以上になります。

 

西山 翔太郎

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


コメント

6月末の労働法の改正について

2018年10月02日 12時06分23秒 | カンボジアの労務

皆様、こんにちは。

カンボジア駐在員の安藤と申します。

 

今回は、6月末に発行されました労働法改正に伴った「年功補償」について、お話ししたいと思います。

 

労働法の改正は、今年今年の6月15日に議会で可決され、6月28日に公布し、即日発効とされました。その主な改正点が、「年功補償」の導入です。

 

改正前の制度では、

労働者が継続勤務することによって発生する法律上の権利(企業側の義務)として、これまでは以下のようになっておりました。

 

<有期雇用契約の場合>

有期雇用契約(2年間が上限)が終了する場合、企業は、終了理由を問わず、契約期間中の給与総額(時間外手当、賞与などを含む)の少なくとも5%を退職金として支払わなければなりませんでした。

 

<無期雇用契約の場合>

無期雇用契約には退職金という規定はなく、企業側に支給義務はありませんでした。企業側が労働者を解雇した場合のみ、解雇補償金の支払い義務がありました。

 

 

今回の改正で加わった年功補償制度とは、

<無期労働契約>における解雇補償制度に代わって導入されたものです。

よって、有期雇用契約に対しては、変更されておらず、以前の通りとなります。

 

内容は、

大まかには、労働者は、雇用継続1年ごとに15日分の給与および諸手当の相当額の年功補償を取得することができるようになりました。

また企業側は、6ヶ月毎にこれを支払う必要があるようになりました。よって、企業は、半年毎に、7.5日分の給与を労働者に支払うことになります。

 

一方、問題点として、

文言上では無期雇用に限定している旨の記載がなく、有期雇用を含まれるような記載となっています。なので、有期雇用も対象となりうる状況となっております。

また、労働法では、労働省の公布する省令で対象・手続・計算方法などの詳細を定めるとしておりますが、省令は未だ交付されておらず、公表されておりません。

 

実務対応としては、

省令は未だ交付されておりませんが、法の改正がすでに行われ発効されているため、省令は実務において必要不可欠となると思われます。そこで、今後、交付される情報を適時に情報を把握した上、対応策を取っていくことが必要だと考えられます。

 

 

今月は以上となります。

今週も読んでいただき、誠に有難うございます。

次回も皆様に有益な情報を提供できたらと思います。

どうぞ宜しくお願い致します。

 

安藤 朋美

 

 

 

 

 

 

 

 


コメント