東京コンサルティンググループ・カンボジアブログ

毎週火曜日更新
カンボジアへの進出をコンサルティングしている駐在員が、カンボジアの旬な情報をお届けします。

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日本とカンボジアの労働基準比較

2018年11月06日 10時00分00秒 | カンボジアの労務

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の西山です。

今回は「日本とカンボジアの労働基準比較」についてお話しします。

 

カンボジアの労働法は、個人、法人、民間企業、または国や地方公共団体と雇用契約を締結し、雇用主の指揮命令下で働き、賃金を受け取る労働者の全てに適用されます(軍人、航空・海運、裁判官、公務員は対象外)。

また、カンボジアの労働法では、原則として正社員と非正社員(臨時工等)が労働者として同等の義務、権利を持つと規定されています。

日本の労働基準法との主な比較は以下の通りになります。

 

-日本とカンボジアの労働基準比較-

 

日本

カンボジア

労働契約

口頭でも有効

口頭でも有効

労働時間

1日8時間

1週間40時間

1日8時間

週48時間以内

休憩時間

連続して6時間を超えて労働する場合には45分以上、8時間を超える場合には60分以上の休憩

1日あたり1時間以内

休日

週1日以上の休日

週1日の休日

原則日曜日

割増賃金

時間外労働:1.25倍

*月60時間を超える時間は1.5倍の例外あり

深夜労働:1.25倍

休日労働:1.35倍

深夜、休日労働以外の時間外労働:1.5倍

深夜、休日労働:2倍

*1日の時間外労働時間は2時間以内

(緊急時を除く)

年次有給休暇

6カ月以上:10日以上

1年6カ月以上:11日以上

2年6カ月以上:12日以上

3年6カ月以上:14日以上

4年6カ月以上:16日以上

5年6カ月以上:18日以上

6年6カ月以上:20日以上

*上記期間の出勤数要件あり

通常悠久の持ち越しは2年間

年間18日

*全ての労働者には最低でも連続する雇用の1カ月に1.5日の割合で雇用者により付与

勤続3年につき1日の割合で増加

*労働者は1年間勤務したのちに有給休暇を利用する権利が発生

解雇事前通知

30日前の解雇

もしくは30日分の賃金の支払い

以下の期間もしくはどう期間に相当する賃金の支払い

6カ月まで:7日

7カ月以上2年未満:15日

3年以上6年未満:1カ月

6年以上10年未満:2カ月

11年以上:3カ月

 

試用期間中の解雇に対する事前通知期間の定めなし

労働者は事前通知期間を通じ、新しい仕事を探すため1週間毎に2日間の有給休暇を取得可能

 

特筆すべき違いは、労働時間と割増賃金、年次有給休暇になります。

 

カンボジアは、年間祝日数が、振替休日を含め約30日にもなり、また年次有給休暇も1年目から18日間付与されるため、合計すると年間50日間となります。サービス業などは土曜日も休日としている企業も多いと思いますが、その場合ほぼ週休3日制と同義になります。

 

日本では1週間の労働時間が40時間とされていますが、カンボジアでは週48時間までとされています。

 

土曜日を勤務日にしようとしても、従業員からの反発は必至です。そのため、適切な目標設定や、評価を通じて同じ1日の過ごし方を変え、1日あたりの労働生産性を高めていくしかありません。

 

もしスタッフマネジメントなどでお悩みなどがありましたら、お気軽にご相談ください。

 

今週は以上になります。

 

株式会社東京コンサルティングファーム

カンボジア拠点

西山 翔太郎

 

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※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。

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カンボジア労務アップデート

2018年10月30日 10時00分00秒 | カンボジアの労務

皆様こんにちは、カンボジア駐在員の西山です。

今回は「カンボジア労務アップデート」についてお話しします。

 

1 給与の支払い規程について

2018年9月21日に労働省(MLVT)より公布されたPrakas 442において、2019年1月よりカンボジア国内の全ての企業に対して月2回の給与支払いを義務付けました。

 全ての企業は、給与の支払いを月2回とし、1回目の支払いを当該月2週目、2回目の支払いを当該月の4週目と定めており、支払額は以下の通り規定されています。

1回目:純賃金の50%

2回目:残りの50%及び従業員が当該月に受け取るその他の報酬を加えた額

 

 

2 無期雇用者に対する年功補償について

2018年9月21日に労働省(MLVT)より、上記Prakas 442と同日に公布されたPrakas 443において、カンボジア国内の全ての企業に対して、無期労働契約の従業員に対する年功補償の支払について規定されました。

 6月の労働法改正時には適用範囲が無期労働契約の従業員のみか、無期労働契約の従業員まで及ぶのか曖昧でしたが、今回のPrakasで明確に無期労働契約の従業員のみと明記されました。

 有期労働契約の従業員に関しては、包括的労働協約(CBA)に規定されている、賃金及び雇用期間に応じた退職補償を支給し、CBAが存在しない場合は、退職補償は雇用期間に従業員が得た賃金の総額の5%とされています。

 

年功補償は、2019年から以下通り年2回の支払を行わなければなりません。

    1. 雇用者は雇用中の従業員に対し、15日分の賃金(及びその他の報酬)に相当する年功補償を、当該年の6月に7.5日分、12月に7.5日分支払う必要があります。

    2. 勤務期間が1カ月から6ヶ月の間にある雇用1年目の従業員については、7.5日分の年功補償を支払う必要があります。

 

2019年以前に雇用されている従業員に対する遡及的年功補償については、以下の通りと規定されています。

    1. 縫製業界の企業においては、過去の勤務期間各1年につき合計30日分の年功補償を、6月と12月にそれぞれ15日分支給する必要があります。

    2. 縫製業界以外の企業においては、過去の勤務期間各1年につき合計15日分の年功補償を、6月と12月にそれぞれ7.5日分支給する必要があります。

 

遡及的年功補償の最大支給額は、各年の平均純賃金の6ヶ月分を越えない金額となります。つまり、縫製業界では過去6年、縫製業界以外では過去12年まで遡って支給しなければなりません。

雇用1年目の従業員の年功補償の基準として、雇用者は勤務期間が1カ月から6ヶ月間の従業員に対し7.5日分の年功補償を支払います。もし雇用期間が6カ月を超えている場合は、1年間分(15日分)の年功補償を満額支払う必要があります。

2019年より前から1カ月以上雇用されている従業員は、過去分である遡及的年功補償と今後の年功補償を受け取ることができます。ただし、退職した従業員については遡及的年功補償を支払う必要はありません。

 以上が今回公布されたPrakasの内容となります。Prakas上では2019年からとされておりますが、2018年12月は、遡及適用分を支払う必要があるのか等、実務上の疑問点は残っておりますが、今後もニュースレター等を通じてアップデートをしていきます。

 

今週は以上になります。

 

株式会社東京コンサルティングファーム

カンボジア拠点

西山 翔太郎

 

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※)記載しました内容は、作成時点で得られる情報をもとに、最新の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性及び安全性を保障するものではありません。該当情報に基づいて被ったいかなる損害についても情報提供者及び当社(株式会社東京コンサルティングファーム並びにTokyo Consulting Firm Co., Ltd.)は一切の責任を負うことはありませんのでご了承ください。

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6月末の労働法の改正について

2018年10月02日 12時06分23秒 | カンボジアの労務

皆様、こんにちは。

カンボジア駐在員の安藤と申します。

 

今回は、6月末に発行されました労働法改正に伴った「年功補償」について、お話ししたいと思います。

 

労働法の改正は、今年今年の6月15日に議会で可決され、6月28日に公布し、即日発効とされました。その主な改正点が、「年功補償」の導入です。

 

改正前の制度では、

労働者が継続勤務することによって発生する法律上の権利(企業側の義務)として、これまでは以下のようになっておりました。

 

<有期雇用契約の場合>

有期雇用契約(2年間が上限)が終了する場合、企業は、終了理由を問わず、契約期間中の給与総額(時間外手当、賞与などを含む)の少なくとも5%を退職金として支払わなければなりませんでした。

 

<無期雇用契約の場合>

無期雇用契約には退職金という規定はなく、企業側に支給義務はありませんでした。企業側が労働者を解雇した場合のみ、解雇補償金の支払い義務がありました。

 

 

今回の改正で加わった年功補償制度とは、

<無期労働契約>における解雇補償制度に代わって導入されたものです。

よって、有期雇用契約に対しては、変更されておらず、以前の通りとなります。

 

内容は、

大まかには、労働者は、雇用継続1年ごとに15日分の給与および諸手当の相当額の年功補償を取得することができるようになりました。

また企業側は、6ヶ月毎にこれを支払う必要があるようになりました。よって、企業は、半年毎に、7.5日分の給与を労働者に支払うことになります。

 

一方、問題点として、

文言上では無期雇用に限定している旨の記載がなく、有期雇用を含まれるような記載となっています。なので、有期雇用も対象となりうる状況となっております。

また、労働法では、労働省の公布する省令で対象・手続・計算方法などの詳細を定めるとしておりますが、省令は未だ交付されておらず、公表されておりません。

 

実務対応としては、

省令は未だ交付されておりませんが、法の改正がすでに行われ発効されているため、省令は実務において必要不可欠となると思われます。そこで、今後、交付される情報を適時に情報を把握した上、対応策を取っていくことが必要だと考えられます。

 

 

今月は以上となります。

今週も読んでいただき、誠に有難うございます。

次回も皆様に有益な情報を提供できたらと思います。

どうぞ宜しくお願い致します。

 

安藤 朋美

 

 

 

 

 

 

 

 


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カンボジアの労働組合法

2018年09月04日 15時59分19秒 | カンボジアの労務

皆様こんにちは。カンボジア安藤です。

 

今回は、カンボジアの労働組合法についてお話ししたいと思います。

 

労働組合法は、2016年6月に成立・施行された法です。

改正ではなく、新法として制定されました。

全100条から成り、労働者の労働組合に関する権利や組織の定義、労働組合または使用者団体の登録、不正行為、罰則などについて規定されています。

 

労働組合法が制定されるまでは、労働法や企業内の労働者代表についての省令第 286 号、労働協定登録手続き、及び協定の広告・適用の検討に関する省令第 287 号など他にもいくつかの省令によって規定されたものを頼りにしていました。

そこで、2016年に「法令に基づき正式に運営されている組合に限って権利行使ができる」というスタンスを改めて示したものとしてみられます。

 

労働組合法の目的は、企業、団体、労働法適用者及び空運・海運に従事する人員の権利自由を定めることです。また、従業員及び使用者の専門団体の組織及び機能について定めることです。

 

労働組合と使用者団体の基本的権利として以下のような権利が規定されています。

・全ての労働者や使用者は、労働組合又は使用者団体の設立、加盟・不加盟又は

脱退の権利等を有する。

・全ての労働者や使用者は、人種、肌の色、性別、信条、宗教、政治的見解、国籍、社会的 身分または健康の状態に関して差別されることなく団体に加盟する権利を有する

 

労働組合と使用者団体の構成は、労働組合が3層、使用者団体が2層で形成されています。

労働組合は、

現地労働組合:

現地の企業または組織内における労働者によって共同かつ任意に組成された職業団体。企業または組織内の10人以上の労働者により組成。

労働組合連合:

同様または類似の職業または経済活動を行う現地労働組合によって共同かつ任意に組成された職業団体。登録された7組合以上の現地労働組合により組成。

労働組合連盟/労働組合総連合:

労働組合連合によって共同かつ任意に組成された労働者の職業団体。登録された5連合以上の労働組合連合により組成。

 

使用者団体は、

使用者団体:

使用者団体の定義はないが、9社以上の企業または組織により組成される。

使用者連合体:

使用者団体によって共同かつ任意に組成された職業団体。登録された6団体以上の使用者団体により組成。

 

労働組合や使用者団体は、12条に記載されている必要条件を満たし、登録しなければ成りません。また、ここでは、会計帳簿および会計記録が保管される場所や銀行口座に関する情報も必要とされます。

定款の必要条件もあり(13条)、これらを満たしておらず登録されていない労働組合や使用者団体は、違法とみなされます。

 

また、労働組合法には違法や妨害に対する措置と罰則が規定されました。

これによって、例えば、未登録の団体は、勧告を受けて、団体の取り消しや解散をしなければなりません。勧告に従わない場合は、5,000,000リエル(約1250米ドル)以下の罰金が科せられます。

 

 

この他にも、様々な規定がされ、労働組合や使用者団体に対しての取り締まりがより明確になりました。一方で、労働組合の活動制限が鮮明になり、労働者の支援が難しくなったという声もあるようです。

 

 

今週は以上とします。

大変長文でありながら、拝読いただき有難うございました。

皆様のカンボジア滞在・経営のサポートとなれば、幸いです。

 

安藤 朋美

 

 

 


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カンボジアの労働組合

2018年08月28日 11時18分33秒 | カンボジアの労務

皆様、こんにちは。安藤です。

今回は、カンボジアの労働組合についてお伝えしたいと思います。

 

労使関係による最近の動向では、

全国レベルの労使関係に関しては、使用者組織は「カンボジア使用者協会(CAMFEBA)」に統一されています。一方で、労働組合は運動の路線や経緯、支持する政党の違いの関係で10を超える団体が存在しております。

全国レベルの労使テーマとしては、最低賃金、労働法制、社会保障などがあります。近年では、焦点が当てられていた一つとして、「最低賃金」への対応だといえます。2000年は月額50ドルから2018年には170ドルと急激に上がりました。

 

また、産業や地域レベルの労使関係に関しては、中心は国の主力産業である「繊維・被服産業」にあります。代表的な使用者団体は、「カンボジア縫製製造業協会(GMAC)」です。労働組合は、主要な全国団体の参加にそれぞれ繊維関係の組合があり、労使関係に一定の実態があります。

この他に、観光・サービス産業、建設産業、食品産業などでは労使関係の枠組みができつつあると言われております。しかし、教員と公務関係は、労働組合の結成が認められておらず、「労働者協会(Worker’s Association)」が組織されています。

 

 

上記でも出て来ましたが、カンボジアの使用者団体は、大きく2団体となっております。

 

1つは、カンボジア使用者協会(CAMFEBA)です。

2000年より結成されているカンボジアを代表する団体です。2018年7月時点で、9つの産業別団体があり、約260の企業と約30の非営利団体が加入しています。また、ASEAN連合やアジア太平洋雇用主体連合のメンバーとしても活動する団体です。

民間の産業セクターを取りまとめ、良好な労使関係づくりや産業政策の実現、加盟組織の支援などを進めています。2016年に労働組合法が制定されており、この団体は法案の具体的内容などに大きく影響を与えた役割を果たしています。

 

もう1つは、カンボジア縫製製造業協会(GMAC)です。

この団体は、カンボジアの産業別の使用者団体の中で、国の主力産業の組織として強い影響力を持っています。1996年にアメリカが最恵国待遇を供与に伴い成長が動き出すとともに使用者団体の形成がすすみ、1999年に今日の組織として発足しました。政府の繊維産業政策や労働政策への関与を続けており、CAMFEBAと同様に労働組合法の制定に関わっています。

 

労働団体は、2017年時点で全国労働団体として大小13ほどのナショナルセンターがあるといわれています。そのうち、カンボジア労働組合連盟、カンボジア労働組合連合、カンボジア労働総連合という3つの主要な組織があります。これらは、国際労働組合総連合(International Trade Union Confederation, ITUC)に加盟し、2012年にITUCカンボジア加盟組織協議会(ITUC-Cambodia Council, ITUC-CC)を結成しています。

 

カンボジア労働組合連盟(Cambodian Confederation of Trade Unions, CCTU)は、

カンボジア人民党(旧人民革命党・与党)系の労働組合が2003年に結成した組織です。政治的には与党・人民党を支持する労働組合のグループであり、フン・セン氏(人民党議長)とも近い関係にあるといわれています。

 

カンボジア労働組合連合(Cambodia Confederation of Unions, CCU)は、

旧カンボジア民主党系(現救国党系・野党)の労働組合により2006年に結成された組織です。現在は政府に対して最低賃金の引上げや労働法制改正の要求を行うとともに、企業レベルの労働争議の支援などの運動をすすめています。

 

カンボジア労働総連合(Cambodia Labor Confederation, CLC)は、

民主化を推進する労働組合のグループのうち、政党との関係では中立的なグループがCCUとは別に2006年に結成した組織です。欧米の労働団体、支援組織から支持を受け、教育活動を行うほか、人材面でのNGOとの交流もあります。経済成長に見合う労働条件の実現を求めており、最低賃金引上げについての大衆運動を組織し、2013年などにはゼネラルストライキも行っていました。

 

 

以上、カンボジアでは日々労働組合が労働環境を良くするための活動を行っているということが考えられます。しかし、国レベルでは、労働政策が政府の審議会などで意見が交わされ、主要な課題については労使間の対話も行われているが、その関係が成熟しているとは言い難いともいわれています。

 

しかしながら、今後もますます上記の活動が進み、労働法の整備や環境は変わって行くでしょう。

 

今週は、以上となります。

大変長文でありながら、拝読いただき有難うございました。

皆様のカンボジア滞在・経営のサポートとなれば、幸いです。

 

安藤

 

 

 


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カンボジアの「労働時間」と「休憩および休暇」

2018年08月21日 15時45分42秒 | カンボジアの労務

皆様、こんにちは。カンボジア安藤です。

 

本日は、カンボジアの「労働時間」と「休憩及び休暇」について、お話ししたいと思います。

 

「労働時間」

労働法において、すべての事業所では1日8時間、週48時間です。

これは、職業訓練校や自営業、慈悲的な性質を持っているような事業所も含まれます。

週7日働くことは禁止されているので、6日間を前提としています。

時間外労働について、1日最大2時間と言われています。

割増賃金は、通常時間の超過の場合は通常の50%、夜間と週休の場合は100%となります。

 

夜間勤務は、22時から翌5時までの時間帯を含む、連続した11時間以上の時間帯を言います。

企業によっては、シフト制で昼間と夜間で業務が行われているところもあると思います。夜間勤務が通常の勤務時間となる場合、賃金は、昼間に支払われる通常の賃金の130%が支払われなければなりません。

 

 

「休憩及び休暇」

休憩は、1日あたり1時間以内となっています。

週休は、少なくとも連続する24時間を与えなくてはなりません。原則としては、日曜日に休日が与えられなくてはなりません。

しかし、日曜日に従業員が全員休んでしまうことで業務に支障がきたす場合、休日を以下のように調節しなければなりません。

・全従業員に日曜日以外の日に休日を与える

・日曜日の正午から月曜日の正午を休日とする

・全従業員にシフト制で休日を与える

 

休暇は、主に、有休の祝日、年次有給休暇、特別休暇があります。

有休の祝日は、以前のブログにてお伝えしている通りで、日曜日に祝日が被った場合、平日が休暇となります。

 

年次有給休暇は、1ヶ月継続して勤務するごとに有給休暇を与えられる権利を有します。

週の所定労働時間によって、有給休暇取得権利は異なります。

 

48時間労働で、1.5日/月

40時間労働で、1.25日/月

32時間労働で、1日/月

24時間労働で、0.75/月

 

取得する権利は働いてから1ヶ月後から与えられますが、実際に有給休暇を使用することができる権利は、労働法上では1年間の勤務後になります。

また、労働者が1年間働かずに労働契約が終了した場合、使用者はそれまでに発生した有給休暇の権利を買い取らなければなりません。

さらに、勤続3年ごとに1日の割合で増加する。

 

特別休暇は、労働者の直近の親族に直接影響する出来事(本人の結婚式、妻の出産、子供の結婚、親族の病気や死亡)がある期間中に与えられる休暇です。これは、年間7日間まで取得ができます。

また、年次有給休暇を使用していなかった場合、有給休暇の日数から差し引くことができます。しかし、もし年次有給休暇を全て使用している場合、翌年の有給休暇の日数から差し引くということは出来ません。

 

 

今週は、以上までとします。

お読みいただき、ありがとうございます。

皆さまのカンボジア進出・経営のサポートとなれば幸いです。

 

安藤

 

 


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カンボジアで取得できるビザ

2018年08月14日 11時37分09秒 | カンボジアの労務

皆様こんにちは。安藤です。

 

今回は、カンボジアのビザについて、お伝えしたいと思います。

 

現在(2018年時点)、カンボジアにあるビザは、以下になります。

A:      大使ビザ

B:      政府派遣、国際組織からの派遣ビザ

C:      国際協力プロジェクト用ビザ

D:      パイロット、ドライバー、搭乗員

EB:     事業者、従業員

ED:     求職者

ER:     年金受給者、退職者(リタイアメントビザ)

ES:     学生

ET:     技術者

K:      クメール国籍取得者

T:      観光者(観光ビザ)

※以降省略

 

主に接点があるビザは、EBビザ、Tビザになるかと思います。

商用ビザとして、EBビザあるいはEビザと言われます。

以前までは、学生も退職者もEビザを取得していたのですが、2017年よりEビザが分類され、EB、ED、ER、ESの4つに分類されました。

 

日本からカンボジアに入国する際は、商用ビザか観光ビザのどちらかを必ず取得し、入国します。日本のカンボジア大使館などで取得できますが、カンボジアの空港でも取得可能です。

入国する際のビザは、基本的に有効期限が1ヶ月のため、入国後にビザの延長を行います。大抵、旅行会社などのエージェントを使いビザの延長申請をします。

 

ビザの種類によって、滞在可能期間が異なり、必要書類も異なってきます。

特に、2017年より新しくできたERビザやESビザは、それぞれで日本で事前に揃えておく必要がある書類があります。パスポートのみでは、ビザの延長ができません。

 

また、ERビザやESビザに関して、分類されたものの、今後の運用がどうなるのか、どの範囲の「学生」に適用されるのか、など不透明な部分もあります。そのため、今後もこれらのビザについて様子を伺う必要があります。

 

特にリタイアメントビザは、東南アジア諸国でも導入されており、タイやマレーシアが退職後の移住場所として注目されています。欧米の高齢者は、東南アジアは環境が良く、気候が穏やかで、生活コストも安いなどの理由から「定年後の天国」と呼ばれています。

 

カンボジアでは、退職者も学生もカンボジアに興味を事前に持っている人は、商用ビザを取得し入国していました。今後は、カンボジアを事前に興味を持つ人だけでなく、退職後の移住先を考えている人や東南アジアでの勉学に興味をもつ学生が行く先の候補と一つとしてカンボジアを認識してもらおうとしていると考えられます。

 

今後、カンボジアにくる際には、日々変わる情報を収集し、目的に合わせてビザの取得をしていくと良いと思います。

しかしながら、自分で情報収集することは非常に時間がかかり、ネットの情報だけでは限りがあります。なので、現地エージェントや現地とちゃんと接点のあるエージェントを使うことを勧めます。

 

 

今週は、以上となります。

読んで頂き、誠に有難うございます。

弊社もERビザなど取得やワークパミット取得などのサポートをしております。

何かご不明点がございましたら、お気軽にご相談ください。

皆様のカンボジア滞在・進出のサポートとなれば、幸いです。

 

安藤 朋美

email: ando.tomomi@tokyoconsultinggorp.com

 

 


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外国人労働者の雇用

2018年08月07日 14時29分36秒 | カンボジアの労務

皆様こんにちは、安藤です。

 

今回は、日本人あるいはカンボジア人以外の人を雇用する際の規定についてお伝え致します。

 

外国人の雇用をする場合、人数制限などはありません。

しかし、労働法の規定において、使用者は、カンボジア人に資格及び専門知識を有する者がいない場合に、必要な資格及び専門知識を有するカンボジア人以外の外国人を雇用することができるとされております。

 

外国人労働者を雇用する際は、以下の5つ条件を満たしている必要があります。(労働法261条)

・労働証発行の労働許可証の所持

・合法的にカンボジアに入国していること

・有効なパスポートを所持していること

・有効な在留許可を所持していること

・自らの職を成し得るだけ健康で、伝染病に感染していない

 

労働許可(ワークパミット)は、1年間有効であり、在留許可に定められた期限を超えない範囲で、その有効期限を延長することができます。

 

労働許可証は、雇用ブックと雇用カードを併せて「労働許可証」といいます。この発行は、労働省の管轄となっております。

 

また、外国人の雇用は、カンボジア人労働者数の10%以下の人数と定められています。

10%の内訳は、

外国人オフィススタッフ:        3%

専門知識を有する外国人従業員:  6%

通常外国人従業員:              1%

 

10%を超える場合、従業員割当申請の際に、労働省に対して特例許可に関する手続きを行う必要があります。

 

今回は、以上と致します。

お読みいただき、ありがとうございます。

皆さまのカンボジア進出のサポートとなれば幸いです。

 

安藤 朋美

email: ando.tomomi@tokyoconsultinggorp.com

 

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有給の祝日

2018年07月31日 19時58分20秒 | カンボジアの労務

皆様、こんにちは。安藤です。

 

今週は、「有給になる祝日」について、お話ししたいと思います。

 

労働法第5章にて、「Paid holidays」が規定されています。

 

日本では、祝日が日曜日に重なると、月曜日が祝日となります。カンボジアも同様で、日曜日に祝日が重なると月曜日が休日になります。

これは、年次有給休暇を取得するために必要な期間を妨げになるものでも、その種類の休暇を減らすものでもありません。また、賃金を減らす理由にはなり得ないことになっています。

 

もし祝日中も労働者に労務を提供してもらわらなければならない、その活動の性質上、業務を中断することができない事業所又は企業においては、労働者は、提供した労務に対する賃金に加え、補償金を受けることができる。この補償金の額は、労働担当令によって定められるものとされています。

 

祝日に労働者が労務した場合、賃金(100%)+補償金(100%)となります。

例えば、時給が1.3ドルだったとします。

祝日に、7時間働いた場合、

1.3 × 7 = 9.1

9.1 + 9.1 = 18.2 となります。

 

 

一方、祝日になったために失われた労働時間は、労働法の条件に従って、埋め合わせることができます。埋め合わせのための時間は、通常の労働時間とみなされています。

 

そもそも祝日=有給休暇のため、100%の賃金を払う必要があります。その上に勤務してもらうということで、100%分(通常の賃金分)を支払うこととなります。

 

 

今週は以上とさせていただきます。

お読みいただき、ありがとうございます。

皆さまのカンボジア進出のサポートとなれば幸いです。

 

安藤 朋美

 

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カンボジアにおける賃金について

2018年07月24日 18時32分14秒 | カンボジアの労務

皆様、こんにちは。安藤です。

 

今回は、労働法における「賃金」の規定についてお伝え致します。

以前、就業規則の作成の義務についてお伝えしたことがあると思います。(7月3日のブログにて)

就業規則には、賃金・手当の計算及び支払いについて規定をしていなければなりません。

 

そこで、「賃金」に含まれるもの・含まれないものという対象があります。

含まれるものは、

・基礎賃金又は報酬

・残業代

・手数料

・賞与

・祝儀

・現物支給品

・法的規定を超えて支払われる家族手当

・有給休暇又は有給休暇の代替として支払われる補償

・障害及び妊娠期間中に使用者が労働者に対して支払う金銭

 

一方で含まれないものは、

・健康管理に関するもの(健康保険)

・法律が規定する家族手当

・旅費(通勤手当)

・専ら労働者の仕事を補助するために支払われる手当

 

となっております。

 

支払いについては、

労働者が他の手段によって支払うことに同意した場合を除き、使用者は労働者に対し、賃金を直接支払わなければなりません。

又、賃金の支払いは休日に行ってはいけません。支払日が休日に該当する場合、賃金はその前日までに支払わなければなりません。

 

工員の賃金は、

少なくとも月に2度、最大16日の期間を開けて、支払わなければなりません。

従業員の賃金は、

少なくとも月に1度となっています。

作業に 15 日以上必要な請負仕事又は出来高払いの仕事については、

支払期日は、合意によって定めることができます。ただし、使用者は労働者に対し、15日ごとに賃金の一部の支払いを行い、請負目的物の引き渡しの翌週には全ての支払いを行わなければなりません。

労働契約が終了する場合の時、

賃金及びあらゆる補償は、労働提供終了日から48時間以内に支払わなければなりません。

 

賃金の支払いが正当な理由なく遅延している場合、労働監督官より諮問を受ける可能性があります。

 

 

その他、賃金の支払いに争いがあった場合や、賃金請求訴訟、賃金請求権についての規定が労働法にて規定されています。

 

 

以上の内容は、日本とはまた違いがあるところもあるかと思います。

又、賃金に含まれないものは、税務においてフリンジベネフィットに該当するかと思います。税務の計算も変わってきますので、お気をつけください。

 

ご不明点・ご質問がございましたら、お気軽にご連絡くださいませ。

 

 

今週は以上とさせていただきます。

お読みいただき、ありがとうございます。

皆さまのカンボジア進出のサポートとなれば幸いです。

 

安藤 朋美

email: ando.tomomi@tokyoconsultinggorp.com

 


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