東京コンサルティンググループ・ブラジルブログ

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ブラジルへの進出をコンサルティングしている駐在員が、ブラジルの旬な情報をお届けします。

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ブラジル就業規則(HRポリシー)の要点㉓

2017年03月30日 | ブラジルの労務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル労務について記載いたします。

 

前回に引き続き、就業規則、HRポリシーについて記載します。

今回は、疾病休暇(ASSISTÊNCIA MÉDICA / MEDICAL ASSISTANCE)について書いていきます。

採用において、ブラジル人求職者は、企業の社会保険制度を重要視する傾向にあります。医療保険は、その中でも特に重要視される項目です。歯医者をカバーしている保険や、救急車や救急外来などがカバーされている保険を採用している企業は競争力が高く、同水準の給与を設定している企業に対して優位に採用活動を進めることが可能となります。

 

就業規則、HRポリシーにおいて、企業が整備している社会保険とその条件について明確に規定しておく必要があるでしょう。また、保険の対象範囲や条件だけでは無く、疾病休暇を取得する際のプロセスや、レポートラインを明確に規定し、また、その疾病休暇を給与計算チームや人事部と共有し、企業の保有する人事システムや給与計算システム等に正しく反映されるためのガイドラインを明記しておくのも有効かと思います。

 

ちなみに、ブラジルの医療は、国立病院で無料で受けられるものから、超一流の有名病院までピンきりです。昨年、リオデジャネイロ州では、州政府の財政難で病院が閉鎖される事態に陥るなど、継続して運営が出来ない州立病院が問題になりました。未だに労働法規定によって従業員の昼食を企業が保証されており、安心して従業員が働くためには、衣食住が保証されている環境が必要な国なのかもしれません。

 

 

以上

 

 

 

Tokyo Consulting Firm Limitada

Av. Paulista, 2444 - 18° andar – 01310-300 – São Paulo – SP - BRASIL

Director Presidente

金内 陽

TEL +55-11-3218-7790 (KSI Brasil内線番号:213)

Mobile +(55)-(11)-9-4867-1316


 


ブラジルのデモ活動(Manifestações)について

2017年03月23日 | ブラジルの投資環境・経済

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル投資環境について記載いたします。

 

現在ブラジルでは、非常に頻繁にデモ活動が行われています。ポルトガル語で、Manifestaçõesと呼ばれるデモ活動は、日本のそれとは一見違った印象があり、参加者の様相も大きく異なります。ブラジルのデモは、まず、カーニバルなどで使用されるスピーカーを積んだ大型トラックを使用し、トラックの上に特設されたステージに立った人が歌を歌います。歌手のような人が上手に歌う時があれば、演説者のような人が歌とは思えないような叫びを聞かせている時もあります。殆どの場合で、カーニバル時に演奏するサンバの打楽器隊が参加しており、初めてブラジルを訪れた人にとっては、もはやサンバにしか見えないような状態です。

ブラジルは人口が多い国ということもあり、デモの参加者の数も桁が違います。2年前の反政府デモの際は、150万人が参加したといわれており、弊社事務所があるパウリスタ大通りも大部分がデモ参加者で埋まりました。現在も週に1度程度は旧市街地からパウリスタ大通りを歩くデモが行われており、デモ中はパウリスタ大通り沿いにある企業にとっては、騒音などで非常に辛い時間となります。2017年3月26日には、リオデジャネイロのメイン観光地であるコパカバーナ海岸で大規模なデモが行われるようです。サンパウロと比較して、のんびりとして政府や経済にあまり関心がなさそうなリオデジャネイロで大規模なデモがあるというのは少し驚きですが、それ程までにブラジル国民が苦しんでいるということなのでしょう。まだまだ色々な問題も山積みで、新しく勃発する問題もあり、なかなか前に進めていない印象が強いブラジルですが、これほど資源の揃った国を重要な投資先から外すことは難しいといえます。長期スパンでみた経済の回復と、ブラジル企業が元気になることを願い、外国人であってもデモに少しは興味を持った方が良いのかもしれません。(危険のため、近寄りはしませんが)

 

 

 

 

以上

 

 

 

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ブラジル就業規則(HRポリシー)の要点㉒

2017年03月16日 | ブラジルの労務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル労務について記載いたします。

 

前回に引き続き、就業規則、HRポリシーについて記載します。

今回は、産休(LICENÇA MATERNIDADE / MATERNITY LEAVE)について書いていきます。

ブラジルでは、産休について2003年制定の法律10.710号において規定されています。産休期間として出産後120日間は労働法に保護されており、また、当該従業員がバケーション休暇等の権利を保有している場合は、当該産休120日目以降に連続して使用することも可能です。当該CLTで規定されている120日間は、産休を取得する権利であると同時に、従業員の雇用が保証されている期間でもあります。つまり、産休を取得している従業員を当該120日の間に解雇する場合は、保証された120日間分の手当て等の支給が必要となります。従業員側にも、企業に妊娠等の情報を告知する必要があり、採用面接時や雇用登録時において明確に企業に通知する必要があります。

 

ブラジルでは、出産前の休暇については、労働法上は明確な規定は見当たらず、実情として、出産予定日の1ヵ月程度前、もしくは出産予定日ギリギリまで働く方も見受けられます。ブラジルでは、出産後の女性の職場復帰は比較的容易であるといえます。お手伝いさんや子守りさんのサービスが充実しており、出産後直ぐに職場復帰する方も多い様です。ブラジルは貧困層や中流階級だけではなく、富裕層まで全体的に女性も働いている場合が多く、幼い子供がいても、仕事があれば女性は外で働くという考えが強いように思います。

 

 

以上

 

 

 

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ブラジル就業規則(HRポリシー)の要点㉑

2017年03月09日 | ブラジルの労務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル労務について記載いたします。

 

前回に引き続き、就業規則、HRポリシーについて記載します。

今回は、休暇規定(POLITICAS DE FÉRIAS / VACATION POLICY)について書いていきます。傷病休暇とバケーション休暇は労働法(CLT)および労使協定に基づいて策定されるもの必要があります。(業種や業態、地域等に応じて特別な規定を設けている可能性があるため、必ず組合との労使協定も確認する必要があります。)

 

Artigo 134 da CLT:

As férias serão concedidas por ato do empregador, em um só período, nos 12 (doze) meses subsequentes à data em que o empregado tiver adquirido o direito.

会社に就業する従業員は、勤務開始から起算して1年間の勤続によって、最大30日のバケーション休暇を得られる権利がある。

 

最大30日間とあるのは、欠勤において、従業員はバケーション休暇の取得し得る日数を以下の規定に基づいて失うことによるものです。

  • 6以上、14 日以下の欠勤:24日のバケーション休暇(カレンダー日);
  • 15 以上、23日以下の欠勤:18日のバケーション休暇;
  • 24以上、32以下の欠勤:12日のバケーション休暇(カレンダー日);
  • 32以上の欠勤: バケーション休暇取得の権利無し

 

従業員は取得したバケーション休暇を1年以内(次回バケーション休暇取得日まで)に利用しなければなりません。バケーション休暇の取得については、原則的に従業員の申請に基づき行われますが、実際には企業の稼働状況や時期的な要素が関係するため、従業員と会社の協議となるケースが殆どです。また、従業員は取得したバケーション休暇の内、最大3分の1を企業に売却することが出来ます。そのため、次年度のバケーション休暇の取得日までに残っている休暇日数は、最終的には売却で処分することは可能です。

就業規則やHRポリシーに明記すべき事項としては、可能な限り会社側の事情と折り合いをつけてもらえるような内容でしょう。強制はできませんが、「従業員へ認められるバケーション休暇は通常は取得期間および時期は仕事の緊急性や状況を勘案し、直属の上司の承認を要するものとする。必要に応じて会社は休暇の延期を交渉する権利を持つものとする。事前認可がない場合は休暇が取れないものとする。」 などを盛り込み、また、実際に休暇を取得する従業員に対しては、休暇期間に入る前に従業員は管理している鍵、資料、記録などを上長もしくは人事部に返却し、他の従業員に自身の職務に関する業務の引き継ぎを十分に行うように促すことも重要です。

管理系業務(経理、給与計算や人事など)を担当する従業員が休暇に入る場合は、要注意です。例えば、経理であれば主に月末と月初、給与計算や人事などは主に月の中旬などを避けるようにして休暇に入ってもらうなど、会社の基幹業務が滞りなく行えるように計画しておく必要があります。

 

 

 

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ブラジル就業規則(HRポリシー)の要点⑳

2017年03月02日 | ブラジルの労務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル労務について記載いたします。

 

前回に引き続き、就業規則、HRポリシーについて記載します。

今回は、正当な理由に基づかない解雇(Demissão sem justa causa / Termination without proper reason)について書いていきます。

 正当な理由に基づかない解雇とは、いわゆる企業都合による解雇です。企業都合とは、企業の事業計画や財政状態の変化により継続した雇用が不可となることを意味しており、つまり、従業員側には解雇に対する直接的な原因がない場合を指します。正当な理由に基づかない、と表現すると、解雇予定の従業員による任務懈怠や能力不足は正当な解雇理由に該当するのでは?という質問を受けますが、労働法上でいう「正当な理由に基づかない」とは、以前のブログで記載した「CLT482条に基づく正当な理由」以外の全てと考えられるため、CLT482条に基づかない理由により従業員の解雇を行う場合は、本ブログで紹介する「正当な理由に基づかない解雇」となります。

 この解雇方法は、一般的な解雇や退職の手続きとなるため、企業は解雇予定の従業員に対して、雇用契約を解約する意思を明確に書面で告知する必要があります。解雇告知は、労働法の規定により原則30日以上前に行う必要があります。30日以上前に解雇告知を行った場合においても30日間を待たずに解雇することは可能ですが、CLTに規定されている手当てを当該従業員に対して支払う必要があります。

従業員の解雇(退職)においては、雇用契約の解約を書面にて残す必要があり、以下が一般的なサンプルとなります。

Modelo de TRCT – Termo de Rescisão de Contrato de Trabalho

 

 

以上

 

 

 

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