東京コンサルティンググループ・ブラジルブログ

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ブラジルへの進出をコンサルティングしている駐在員が、ブラジルの旬な情報をお届けします。

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ブラジル企業の労働時間について

2016年06月30日 | ブラジルの労務

 

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル労務について記載いたします。

 

ブラジルでは、ブラジル連邦共和国憲法第7条XIII及びCLT(統一労働法)413条によって週間の労働時間が最大44時間とされています。

 

CONSTITUIÇÃO DA REPÚBLICA FEDERATIVA DO BRASIL

Art. 7º XIII - duração do trabalho normal não superior a oito horas diárias e quarenta e quatro semanais, facultada a compensação de horários e a redução da jornada, mediante acordo ou convenção coletiva de trabalho;

労働時間は1日8時間、週44時間を上限とし、労働協約または協定により、労働時間表の補整または労働時間の短縮のいずれかを選択できる。

 

また、CLT(統一労働法)第59条によって、2時間を超えない範囲において超過労働時間を加えることが可能としています。

 

Consolidação das Leis do Trabalho (CLT)

Art. 59 - A duração normal do trabalho poderá, ser acrescida de horas suplementares, em número não excedente de duas, mediante acordo escrito entre empregador e empregado, ou mediante convenção coletiva de trabalho.

通常の労働時間は、使用者と労働者間の合意または労働協約によって、2時間を超えない範囲で超過時間を加えることができる。

 

つまり、8時間の通常労働と2時間の残業労働による10時間が1日の上限となります。従って、週44時間の上限まで勤務を行うためには、週5日間では足りず、土曜日(6日目)に4時間の勤務を行う必要がありますが、B to C事業以外の一般企業の殆どは土曜日を休日としているため、当該4時間を月曜日から金曜日の5日間に按分するというスキームを使用しています。これは「Banco de Horas」(Lei 9.601/1998)と呼ばれるスキームで、このスキームを使用した場合、1日の通常の労働時間は8時間48分となります。また、企業によっては、月曜日から木曜日までを9時間労働、金曜日を8時間労働として週44時間労働に調整している企業も見受けられます。

 

Banco de Horasによる労働時間の調整は、土曜日の労働時間4時間を稼働日に按分しているため、土曜日が祝祭日であった場合(4時間の労働が不要となる場合)や、稼働日に祝祭日があった場合(1日分の按分労働時間48分が不足する場合)は、それぞれ労働時間の調整が必要となります。

 これら労働時間の調整の可否および範囲は、該当する労働協約からも影響を受けることから、就業時間の検討を行う際は、該当法規の確認と専門家の意見をもとに対応されることをお勧め致します。ご不明点・ご質問等が御座いましたら、是非弊社までご連絡下さい。


 

 

 

 

 

以上

 

 

 

Tokyo Consulting Firm Limitada

Av. Paulista, 2444 - 18° andar – 01310-300 – São Paulo – SP - BRASIL

Director Presidente

金内 陽

TEL +55-11-3218-7790 (KSI Brasil内線番号:213)

Mobile +(55)-(11)-9-4867-1316

 


ESCALA DE REVEZAMENTOについて

2016年06月23日 | ブラジルの労務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル労務について記載いたします。

 

ブラジルでは、CLT(統一労働法)によって日曜日は休息日として設定されており、労働者は余暇を満喫する日とされています。しかし、労使協約(Convenção Coletiva・Acordo Coletiva)等の一定の条件により、日曜日の労働も可能となります。

 

Consolidação das Leis do Trabalho (CLT)

Art. 67 - Será assegurado a todo empregado um descanso semanal de vinte e quatro horas consecutivas, o qual, salvo motivo de conveniência pública ou necessidade imperiosa do serviço, deverá coincidir com o domingo, no todo ou em parte.

 Parágrafo único - Nos serviços que exijam trabalho aos domingos, com exceção quanto aos elencos teatrais, será estabelecida escala de revezamento, mensalmente organizada e constando de quadro sujeito à fiscalização."

全ての労働者は、週のうち連続24時間の休息時間を保証される。休息時間は、公共の便益または業務が切迫した状況を原因とする以外は、全部または一部、日曜日に一致するものとする。

単項:日曜日の労働を要求する業務においては、劇場の要員に関するものを例外として、月単位で編成され、査察に提供される表に記載する交換制で定めるものとする。

 

CLTは1943年5月1日に制定された法律であるため、日曜日の労働が必要となる対象者の例として「劇場の要員」が記載されていますが、現在では、日曜日の労働が必要となるサービス業全般において一般的に使用されています。例えば、病院、警備員、公共機関の従業員や、また、週7日間24時間稼働している製造業の工場等も思い当たります。

 

単項で規定されている交換制はいわゆるシフトを意味し、現在では様々な事業形態のニーズにおいて活用されています。例えば、毎日24時間稼働している企業では、5×1モデルを使用しているケースがあります。5×1とは、連続5日間の就業と1日の休息日を意味します。この場合、1週間の労働日数は6日間となり、法定の週間就労時間の上限44時間に合せるためには、1日の勤務時間は7時間20分である必要があります。日曜日を定休日とした6×1モデルでも同様の計算となります。一般的なシフトとして、06時~14時、14時~22時、22時~6時が多い様です。各労働者は連続5日間の就業を繰り返すことにより、7週間に一度は日曜日を休息日とすることが可能となります。

                                                                              MODELO ESCALA DE REVEZAMENTO 5X1

Revezamento 5/1

Dias

01/Junho

02/ Junho

03/ Junho

04/ Junho

05/ Junho

06/ Junho

07/ Junho

 

Quarta

Quinta

Sexta

Sábado

Domingo

Segunda

Terça

funcionário 1

06-14

06-14

06-14

06-14

06-14

Folga

06-14

funcionário 2

06-14

06-14

06-14

06-14

Folga

06-14

06-14

funcionário 3

06-14

06-14

06-14

Folga

06-14

06-14

06-14

funcionário 4

06-14

06-14

Folga

06-14

06-14

06-14

06-14

funcionário 5

06-14

Folga

06-14

06-14

06-14

06-14

06-14

 

企業によっては、12×36モデルを使用している企業もあります。<br>

このモデルは1日12時間就業(1時間休息)、36時間の連続休息を意味します。1日11時間を連続労働し、就労後36時間の連続休暇を行うことによって、週間の労働時間は11時間×4日で44時間となり、労働法上の就労時間規定には準拠していることになります。

しかし、労使協約等によっては適用不可とされる可能性があるため、注意が必要です。

  

MODELO ESCALA DE REVEZAMENTO 12X36

Revezamento 12/36

Dias

01/Junho

02/ Junho

03/ Junho

04/ Junho

05/ Junho

06/ Junho

07/ Junho

 

Quarta

Quinta

Sexta

Sábado

Domingo

Segunda

Terça

funcionário 1

06-18

Folga

06-18

Folga

06-18

Folga

06-18

funcionário 2

Folga

06-18

Folga

06-18

Folga

06-18

Folga

funcionário 3

18-06

Folga

18-06

Folga

18-06

Folga

18-06

funcionário 4

Folga

18-06

Folga

18-06

Folga

18-06

Folga

 
                                                                                                                                                                                                                                     

   

交代制による労働において、シフト表を作成する必要がありますが、現状は政府所定のシフト表が存在しないため、企業が上記の様な任意のフォーマットで作成する必要があります。

 

 ブラジルでは労務訴訟が非常に多く、労働法や裁判判決の解釈に多くの落とし穴があるため、企業は細心の注意を払って労働契約や各種規定を策定する必要があります。一方で、コスト削減を目的とした労働力の最適分配および効率的な労働力の使用がブラジルで企業を運営する上での大きな課題として掲げられることから、労働法や各種規定を深く理解し、積極的かつ効果的な人事・労務制度を構築することが、事業を成功に導く糸口かもしれません。

 

 人事・労務制度や各種規定の策定においては、専門家の意見を基に対応されることをお勧め致します。ご不明点・ご質問等が御座いましたら、是非弊社までご連絡下さい。

                                                                                                                                                                                                                            以上

 

 

 

Tokyo Consulting Firm Limitada

Av. Paulista, 2444 - 18° andar – 01310-300 – São Paulo – SP - BRASIL

Director Presidente

金内 陽

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SEFAZによるNF-eとCT-eの無料発行システムの終了について②

2016年06月16日 | ブラジルの労務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。
前回に引き続き、SEFAZによるNF-eとCT-eの無料発行システムの終了について記載いたします。

前回記載の通り、現在ブラジル各州のSEFAZ(Secretaria da Fazenda:財務局)によって管理されている、NF-eとCT-eの発行システムのサービス終了が発表されました。
発表されたNF-eとCT-eの発行システムのサービス終了の背景として、Annexure1に添付のあるSEFAZ-SP Notícias(SP州SEFAZ告知)では、SEFAZのWebサイト上で発行したNF-eやCT-eは比較的誤りが多い点を指摘しています。
上述の通り、NF-eやCT-eの発行には様々な情報を正確に登録する必要があり、複雑なブラジル税制と各取引や税務処理を理解して、1つのミスも無く処理することは、至難の業です。仮に技術的に問題なく処理できる担当者でも、ヒューマンエラーは必ず起こるものです。この点、自社システムにて発行する場合は、各取引を予め設定することによって自動割り当てが行われるため、ヒューマンエラーは減り、更に新しい商品や商流の適用時にも、システムの見直しと再設定を専門家にて適時行う事によって、申告のミスを軽減することが可能です。
同告知では、現在自社システムで発行されているNF-eは全体の92.2%、CT-eは96.3%とされています。恐らく会計事務所等の外部に委託して発行を行っているケースもこの数値に含まれていると予想しますが、大多数は自社システム内で発行していることになります。
基幹系システムが未導入で、ICMS課税対象取引を行っている企業(もしくは今後取引を開始される企業)は、少なくともNF-e、CT-eの発行を行うシステムの導入を進める必要があります。
基幹系システムの導入においては、専門家の助言の下、慎重に進めることをお勧め致します。オペレーターによるヒューマンエラーのリスクは軽減されますが、導入時の設定を誤った場合、その後の全ての取引において誤りが起こることになりますので、申告ミスなどによるペナルティの影響は計り知れません。また、税制変更や税率の変更などが多く発生しますので、定期的な見直しも必須となります。

 


Annexure 1


SEFAZ-SP Notícias

Fazenda irá descontinuar emissores gratuitos da Nota Fiscal Eletrônica e Conhecimento de Transporte Eletrônico em 2017

A Secretaria da Fazenda do Estado de São Paulo informa que a partir de janeiro de 2017 os aplicativos gratuitos para emissão da Nota Fiscal Eletrônica (NF-e) e do Conhecimento de Transporte Eletrônico (CT-e) serão descontinuados.
Com a gradual adesão das empresas aos sistemas de documentos eletrônicos, o Fisco Paulista verificou que a maioria dos contribuintes deixou de utilizar o emissor gratuito e optou por soluções próprias, incorporadas ou personalizadas a seus sistemas internos.  No mercado há muitas opções de emissores, alguns deles com uma versão básica gratuita.
Os emissores gratuitos são oferecidos pela Secretaria da Fazenda aos contribuintes desde 2006, quando teve início o processo de informatização dos documentos fiscais e sua transmissão via internet com o objetivo de massificação do seu uso. Apesar dos investimentos realizados, recente levantamento da Secretaria da Fazenda aponta que o total de NF-e’s geradas por empresas que optaram por emissores próprios somam 92,2%. No caso do CT-e, o número é ainda maior: 96,3% dos documentos são gerados por emissores próprios.
Os contribuintes que tentarem realizar o download dos emissores de NF-e e CT-e receberão a informação sobre a descontinuidade do uso dos aplicativos gratuitos. A partir de 1º de janeiro de 2017 não será mais possível fazer o download dos emissores.
A Secretaria da Fazenda recomenda que os usuários que já tenham o aplicativo instalado, façam a migração para soluções próprias antes que a introdução de novas regras de validação da NF-e e do CT-e impeçam o seu correto funcionamento.

Secretaria da Fazenda - SP
http://www.fazenda.sp.gov.br/publicacao/noticia.aspx?id=4795

 

以上


Tokyo Consulting Firm Limitada
Director
金内 陽

 


 


SEFAZによるNF-eとCT-eの無料発行システムの終了について①

2016年06月09日 | ブラジルの労務

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル税務について記載いたします。

 

現在ブラジル各州のSEFAZ(Secretaria da Fazenda:財務局)によって管理されているNF-eとCT-eの発行システムのサービス終了が発表されました。当該サービスは2016年12月31日まで(2017年1月1日より使用不可)となり、各企業は自社のシステム上でNF-eとCT-eをそれぞれ発行することになります。本変更の経緯は、ICMSの申告に関する複雑さや税制改正によるものと考えられます。現状はNF-e、つまりICMSの課税対象となる取引が対象となりますので、一部(通信、運輸及びISS対象外のサービス)を除いたサービス取引全般には影響が無いことになります。

 

現状(2016年)では、NF-e及びCT-eの発行のオプションは2パターンあり、各州SEFAZのWebサイト上で発行するパターンと、各州SEFAZの発行機能を自社のシステムに取り込み、自社システム内で発行するパターンです。今回の発表により、2017年1月1日より、1つ目のオプションである各州SEFAZのWebサイト上での発行が出来なくなります。

 

ERPパッケージを導入している企業などは、既に自社システムによる発行を行っていますが、設立間もない企業や小規模企業などにとって、基幹系システムの導入は、費用対効果や継続的に有効性の高い管理を維持する点においてハードルが高く、各州のSEFAZサイト上で発行している場合があります。これら導入が済んでいない企業にとっては、2017年までに当該発行システムの導入を行う必要があります。

 

 

 

 

以上

 

 

Tokyo Consulting Firm Limitada

Director

金内 陽


 


ブラジル就業規則(HRポリシー)の要点⑧

2016年06月02日 | お知らせ

こんにちは。 東京コンサルティングファーム ブラジル駐在員の金内です。

今週はブラジル労務について記載いたします。

 

前回に引き続き、就業規則、HRポリシーについて記載します。

今回は、等級表及び役職表(GRADE E ESCALA / GRADE AND SCALE)について書いていきます。

等級表及び役職表を明確に規定し共有することは、従業員にとって自分のポジションを理解し、全体の位置づけを理解するうえで非常に重要です。本来は各職階に応じた人事評価制度があり、紐づけされていることが望ましいですが、人事評価制度の構築には個別の対応が必要となりますので、企業の成熟度やリソースの関係から優先順位を設定する必要がある場合は、まずは等級及び役職を明確しておき、その後人事評価制度を構築するのが良いでしょう。

ブラジルでは、職務に応じて規定された名称があり、各職務において3段階で評価するのが一般的です。また、その名称が各人の労働手帳に記載されることになります。等級表及び役職表を作成する際は、当該既存の職務分類をベースとし構築するのが良いでしょう。

 

 

以上

 

 

 

Tokyo Consulting Firm Limitada

Av. Paulista, 2444 - 18° andar – 01310-300 – São Paulo – SP - BRASIL

Director Presidente

金内 陽

TEL +55-11-3218-7790 (KSI Brasil内線番号:213)

Mobile +(55)-(11)-9-4867-1316