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 扶桑社文庫の「バルサスの要塞」プレイ開始。ファイティングファンタジーシリーズ第2作目にして、もしかしたら最高傑作と言えるかもしれないほど評価の高い作品です。

 「火吹山の魔法使い」との相違点としては、魔法ルールの追加があります。サイコロ2個+6で魔法点を決めて、魔法点の数だけ魔法を持っていくことができます。魔法は開運、技術増強、体力増強などの回復系、怪力や骨抜きといった戦闘系、愚者の黄金や目くらましといったまやかし系など全12種類。回復系はある程度効果が予想できますが、まやかし系などは上手く使えるかどうかが勝負の分かれ目になりそうです。

 ちなみに昔プレイしたことはありますが、10回程度挑戦して未クリア。死因は殆どが必要なアイテムを手に入れられなかったためだったと思います。ダメだった選択を記録することでしっかりと潰していけば、そのうちクリアは可能かなぁとは思うのですが……。目標は10回以内でクリアすることです。

 ここから「バルサスの要塞」のネタバレあります。ご注意ください。




 まずはサイコロを振って、キャラメイク。

技術点:9
体力点:17
運点:9
魔法点:12
持ち物:剣、皮の鎧、ザック
魔法:目くらまし×2、火炎×2、千里眼、浮遊×2、開運、怪力、技術増強、体力増強、骨抜き

 ……。弱い……。能力値は全て平均以下。ま、どうせ一回でのクリアは無理だろうと思っているので、気にせず行きますか。




 あたし、レイン・デシンセイ。18歳の冒険者。故あって、今は森に住む白魔術の達人、<太古の大魔法使い>さんのところにお世話になってます。魔術も幾つか教えてもらったりして、素敵な日々を送っております。

 そんな折、邪悪な魔法使いバルサス・ダイアが世界制服に向けて動き出したっていう情報が入ってきたの。こうなったら黙ってられない。サラモン王の密命を受け、ヤツを暗殺するために要塞に忍び込もうとしてるんですよ、ホホイのホイ。

 場面は一気に飛んで要塞の前、夕暮れを待って、砦の正門へ。門の前には愉快なコンビ、頭が犬で身体が猿の妖怪と、頭が猿で身体が犬の妖怪がいる。つーか、第1パラグラフに登場する妖怪にしては、キャラ濃すぎ。あたしは薬草医を装って侵入を図ることに。おもむろに近づいて行くと、途中でむしったそこらの雑草を見せる。が、猿犬はどうやら疑っているみたい。そりゃそうだよね。猿犬は誰の治療に来たのか、名前を訊ねてくる。

「えーと、ピンカス?」

 あたしは適当にでっち上げた名前を言う。

「ピンカス? そんな名は聞いたことがないぞ」
「あ、いや、その、間違い、間違い!」

 つーか、いくらなんでもピンカスは無いわよね。運試しをする。コロコロ。7。あたしはサラモン王から聞いていた妖怪の名前を思い出した。そいつの名前を告げるとどうやら信用してもらえたようで、なんとか中に入れてもらえる。

 門を入るとそこは中庭。辺りは薄暗かったが、明かりを灯して何人かの集団が固まって動いている。中庭の中央にはなにか建造物がある。その向こうには塔の入り口が。ヘタにこそこそするよりも大胆に行こう。あたしは中庭を突っ切っていく。

 すると、風の中から声がする。

「とまれ! そこを動くな!」

 何? あたしは振り返るが、そこには誰もいない。一歩、二歩。さらに歩を進めると、再び声がして、足元めがけて矢が飛んでくる。やば……。いこかもどろか……。

 あたしは意を決すると、中庭の中央にある建造物めがけて走り出す。と、同時に矢があたしめがけて飛んでくる。運試し。コロコロ。9。痛ッ! 一本の矢があたしの肩を貫く。それでもどうにかこうにか建造物までたどり着く。あいたたたた……。

 その建造物は、どうやら何かの神殿みたい。先を急いだ方が良いような気もするけど、冒険者の血が騒ぎだす。扉を開けると、中には石でできた祭壇があり、そこに安置された3つの杯にはそれぞれ異なった液体が入れられている。そして、その上を3体のグレムリンが飛び回っている。

 ギィ。しまった。あたしが立てた扉の音で、グレムリンに気づかれてしまった。あたしは部屋の中に入っていくが、グレムリンは外へと飛び出していった。なんだ。ちょっと拍子抜け。で、残されたあたしは3つの杯の前で躊躇する。これ、どうしよ。

 グレムリンは乳白色の液体に口をつけていた。でも、人間にどんな効果があるのかはわかんない。っていうか、冷静に考えればこれを飲むなんて選択肢、あるわけないんだけどね。あたしは赤い液体の入った杯を取る。すると、その杯は緑色になり、さらには茶色に変色する。ついでに腐ったような臭いもしてくる。いやダメ、これ絶対無理。しかしここまできたら後には引けない。一口すすってみる。

 ブフォッ。

 あたしは泥水を吐き出すと、運点を1減らして砦へと向かう。

 中庭を歩いていると、土の中を何かが通ったような盛り上がりが走る。モグラ? かと思ったらいぼだらけの長い触手が沸いてきて、あたしの足に絡まる。あたしはとっさに<火炎>の術を使う。するとその触手はひるみ、地面の中へと退却していく。よーし、いい子いい子。

 あたしは塔の入り口に立った。そこにはガッチリと鍵のかかった大きな扉がある。あたしはドアを3回ノックして衛兵を呼ぶ。すると、サイのような顔をした、かなりゴツイ妖怪が出てくる。そいつは無愛想に、「合言葉を言え」って、またそんな展開? あたしはとっさに雑草を取り出すと、再び薬草医を装う。

「砦ノオ抱エ司書ヲ治療ニ来タデスヨ。合言葉ナンテ聞イテナイデスヨ」

 運試しをする。コロコロ。2! どうやら信じてもらえたみたい。サイ男さんに中に入れてもらう。ついでに<開運>の術で運を回復。

 ともあれ、ようやく塔の中に侵入。ここからが本番よ。


<つづく>




<現在の状況>

技術点:9
体力点:12
運点:9
魔法点:12
持ち物:剣、皮の鎧、ザック
魔法:目くらまし×2、火炎、千里眼、浮遊×2、怪力、技術増強、体力増強、骨抜き





 どういう記述方法にしようか迷ったんですけど、結局「火吹山の魔法使い」のときにやったレインにご登場願いました。これは本来の私の文章ではないですし、ファイティングファンタジーの文章でもないのですが、なんというか、まあ、一種の照れ隠しです。

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