Ready CRAAAAZY Go!!! by 豊 明日美

我的爆走日記。かな(笑) 気ままに放置。時に更新。

もう1人の母

2012-08-29 | Weblog
あたしには大学卒業後、結婚するまで、いや、結婚してからもずっとお世話になっていた
母同様の人がいました。
前の職場で一緒に働いたОさん。背が小さいけど人一倍元気でおしゃべり大好き。
ちょっとおっちょこちょいで、あたしのことをまるで本当の娘のように大切にしてくれました。

2人ともお裁縫と料理が大好きで「こんなに気の合う友達と出会えて幸せよ」っていつも言ってくれて。

40歳以上も年下のあたしを「友達」と慕ってくれ、実際、2人でよくご飯を食べに行ったり
買い物に行ったり。よくお店や電車で「お嫁さんですか??」って聞かれたっけ。
あたしも家族には逆に相談しにくいことや結婚生活の不安など、色々な悩み事相談にのってもらったり、
主婦としての家族の日々の食事管理など、先輩主婦ならではの貴重なお話をたくさん聞かせてもらって。
何より食にとてもこだわりを持っていました。味、栄養、隠し味等もずいぶんと教えてもらいました。
卵焼きの隠し味、麻婆豆腐を美味しく作るコツ、お正月の黒豆の煮方、サバの味噌煮の作り方…
時には食欲がないとタッパー一杯に野菜たっぷりの焼きそばを作ってきてくれたり…

あたしが栄養学に興味を持って、バランスのいい食事を旦那にしてもらいたいと思うようになったのは
Оさんがいたからこそなんです。


昨年、体調を崩したと聞いた時は本当にびっくりしてしまって。
何より病気の方が避けて通るような、元気という文字がそのまま歩いているような人だったから。
手術を受け、少し落ち着いたと聞いた時にお手紙を送って、そのあと電話でお話した時に
「桜が咲く頃に会いましょうね」と笑いながら言ってました。
急がずとも、桜は毎年咲きますからゆっくり体を休めてくださいね、と会話をしたのが最後でした。


先程、旦那さんからお電話があり、去る6月某日にお亡くなりになったと聞いた時、
思わず電話口で泣き崩れました。
失って改めて分かるその存在の大きさに潰されそうだった。
友達が自然と寄って来るような天真爛漫なおばさんだったけど、最後は何より大切な家族に見守られての
旅立ちだったそうです。

喧嘩相手がいなくて寂しい、と笑う電話口の旦那さんは、今までになくよくおしゃべりをしてくださいました。
「無口で、顔を合わせると喧嘩ばかりなのよ!(笑)
でもね、明日美ちゃん、人間、喧嘩してご飯を作ってあげる相手がいるのが元気のもとなのよ。」
といつも言ってたОさん。
ダメじゃないですか、旦那さん、寂しがってますよ。
喧嘩出来ないって。もう、あの美味しい料理食べられないって。

あたしともまたご飯食べに行こうって約束したじゃないですか。
お互い体調崩して体重が激減してしまったけど、それを取り戻すくらい食べようね!って。
あたし、元気になりましたよ。いつでも、食べに行けますよ。
なのに…どうして今あなたがここにいないのかが分からないんです。



涙が、止まらないんです。