鬼山竜也の住宅業界 商売の王道

良い家づくりに真剣に取り組んでいる方々が、お客様のためにより良い仕事が出来るようになるためのヒントになれば、嬉しいです。

【第390回】 やり方、テクニックだけを極めても片手落ち

2012年01月25日 | 住宅コンサルタントとして
ノウハウ大好きな経営者がいます。
いろんなノウハウを買い漁り、セミナーに行きまくり、
いろんなことに手を出すのですが、どれも長続きしない・・・。

「何をやったら儲かるか?」
「何をやったら、もっと効率的に受注できるか?」

と、「何をやったら」(=やり方論)はメチャクチャ追求するのですが、
それ以外のもっと大切なことを理解出来なかったりします。

まだまだ自社の規模が小さく、同業他社のレベルが高くない場合は、
やり方論で勝負しても勝てるケースが多いのですが、
業績が上がり、組織が少しずつ大きくなっていく段階で、
やり方論だけを極めようとしている会社には、大きな壁にぶつかります。

まず、スタッフのモチベーションが上がらなくなる。
そして、ついていけなくなったスタッフが、ドンドン辞める。
それに合わせて、業績が停滞し、会社に停滞感が生まれる。
お客様の変化、ライバルの進化についていけなくなり、業績が下降する。

とまあ、こんな感じになるのです。

外のノウハウ、他社のやり方はとても気になる。
でも、スタッフがイキイキと働いてくれているか、お客様の満足度はどうか、といった
経営していく上で最も大切なことに対して、関心が低かったりするのです。

一方、真の経営者はどう考え、どう行動するのでしょう?

私がお付き合いをさせていただいている経営者の方の中で、
イケてる経営者には、やはり共通の特長があります。

それは、やり方・テクニックも大事だが、それよりも何のために我が社はこの仕事をしているのか?
どこを目指しているのか(このどこ、という部分も数字はもちろんのこと、
社員さんにどうなって欲しいとか、お客様にどういうモノを提供したいのか、ということです)?
こうした「在り方」を常に考えておられます。
そして考え方や言動も、この「在り方」が源になって経営されているような感じなのです。

こうした目的と目標をしっかりと意識されており、
その上で必要なノウハウやテクニックをマスターしていく、という感じなのです。

テクニックやノウハウももちろん大切ですが、
「在り方」が明確で軸が一本しっかりと通っている。

そしてその上でノウハウやテクニック、ビジネスモデルを導入する。

こういう経営者の下だと、社員さんは安心して働けるわけです。

何のために、自社が存在するのでしょう?
どんな会社になりたいのでしょう?

そこを明確にすることが、トップとして出来ていますか?
コメント
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