ネタばれせずにCINEるか

かなり悪いおやじの超独断映画批評。ネタばれごめんの毒舌映画評論ですのでお取扱いにはご注意願います。

シャッターアイランド

2011年04月25日 | ネタバレなし批評篇
連邦保安官のテディ(デカプリオ)とチャック(マーク・ラファロ)の2人は、精神病院から逃亡した女性捜索のため、シャッターアイランドと呼ばれる孤島に派遣される。どこか非協力的な院長(ベン・キングスレー)や看護師、そして患者へ尋問するテディだったが、悪夢や幻覚に悩まされ次第に体調を崩していく・・・・・・

レオ様演じるテディの行動が尋常ではないため、本作のオチをラストに説明される前に何となくわかってしまった観客が大半だったのではないだろうか。第二次大戦中ダッハウ収容所での出来事、自殺した奥さんの(はっきりしすぎる)幻覚、明らかにどこか具合が悪そうなテデイ。

幻覚部分と現実部分の切り分け方によって、この手の映画の成否は大抵決まってしまうものだが、最近はすっかりハリウッドのプログラム・ピクチャーを撮らされる都合のいい映画監督になりさがってしまったマーティン・スコセッシ、その辺の演出はあまりお上手とはいい難い。

一見現実の出来事かと思われるシークエンスの中に、実は○○○の幻覚である証拠が散りばめられているようで、小ネタ探しが大好きなファンにとっては結構おいしいのかもしれないが、RPGなどとうの昔に飽きてしまってPS3が埃をかぶっている状態の私にとっては「そんなのどうでもいいじゃん」という感じなのだ。

4の法則と67番目の患者の謎、チャックやレイチェル、そしてレディスの正体はともかく、メインストリーム以外の枝葉末節に異常なこだわりを持ちすぎるのもどうかと思うのだ。奥さんの死の真相に背中を向け続けてきたテディ同様、アスペルガー的な現実逃避はいずれ統合失調症の原因になることを忠告しておきたい。

※タイトルの『SHUTTER ISLAND』も怪しいなぁと思っていたら、やっぱりこちらもアナグラムが隠されていました。『TRUTHS AND LISES(真実と嘘)』だって、なるほどね。

シャッターアイランド
監督 マーティン・スコセッシ(2010年)
〔オススメ度 

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