映画上映前、大嶋拓監督の誠意ある挨拶を聞いてからの鑑賞であった。人格障害の気のある絵描きの青年・瞬、彼のピュアネスに好感を抱く童話作家・香澄、香澄の娘であり瞬のカウンセラーを勤める臨床心理士・由里子。「この3人の誰にフォーカスをあてるかによって全く違う見方のできる作品」と監督自らが紹介していた。
自己愛の強いB型の自分は、当然瞬にフォーカスをあてて映画をみることになり、臨床心理士・由里子のするどい指摘に恥ずかしながら何度かグサリとさせられた。はじめは、この問題児・瞬が主人公なのかなと思って見ていたが、心理学者H・コフート?理論から抜粋されたタイトルが示そうとしたものは、実は親子の関係。そう瞬を<鏡>とした時に浮かび上がる、<香澄と由里子の冷え冷えとした母娘関係>にこそ本作品のテーマがあったのではないかと思える展開に変わってくる。
『秋のソナタ』のようなえげつない母娘のなじり合いに、このままタダではすまないなと思っていたところ、何とも童話チックなハッピーエンドに思わず肩透かしを食ったのも事実である。連続放火犯が実は香澄か由里子であり、逮捕後の会見席で親子関係がはじめて修復するというようなえぐいエンディングを予想していた自分は、やはり人格障害なのでしょうか?
監督 大嶋 拓(2007年)
[オススメ度 ]
自己愛の強いB型の自分は、当然瞬にフォーカスをあてて映画をみることになり、臨床心理士・由里子のするどい指摘に恥ずかしながら何度かグサリとさせられた。はじめは、この問題児・瞬が主人公なのかなと思って見ていたが、心理学者H・コフート?理論から抜粋されたタイトルが示そうとしたものは、実は親子の関係。そう瞬を<鏡>とした時に浮かび上がる、<香澄と由里子の冷え冷えとした母娘関係>にこそ本作品のテーマがあったのではないかと思える展開に変わってくる。
『秋のソナタ』のようなえげつない母娘のなじり合いに、このままタダではすまないなと思っていたところ、何とも童話チックなハッピーエンドに思わず肩透かしを食ったのも事実である。連続放火犯が実は香澄か由里子であり、逮捕後の会見席で親子関係がはじめて修復するというようなえぐいエンディングを予想していた自分は、やはり人格障害なのでしょうか?
監督 大嶋 拓(2007年)
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