青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

燃え盛る 紅き炎に 願い込め。

2023年01月29日 10時00分00秒 | 長野電鉄

(老鯨、志賀を遥かに@夜間瀬界隈)

お昼を湯田中駅前の食堂で頂き、どんど焼きの会場に戻って来ました。詰めていた消防団の方に話を聞くと、どうやら「着火は14時」であるらしい。ここまで待って着火を見ない事には何を待っていたのか、という事なのだが、果たして着火にタイミングよく間に合う電車があるのかどうか。夜間瀬を13時58分に出る湯田中行きがあるようなのだが、14時着火だと早すぎるのかなあ。なんて気を揉んでいるうちに、鯨電車が長野行きで山ノ内を後に。

13時58分の湯田中行き。フライングで火ィ付けてはくれないかと思ったが、そこは規則に厳しい消防局様の監修にて行われる地域のイベント、そうは問屋が卸してはくれなかった(笑)。須坂のクラに向かった鯨電車に代わって、午後は3000系が山線区間を務めます。

午後になり、すっかり青空が戻った夜間瀬界隈。集落の人々の拠出により、立派に積み上げられたどんど焼きの櫓。今や遅しとお焚き上げを待つばかりのその姿、荒縄でくくられた達磨さんたちが、まさに手も足も出ないという顔をして天を仰いでいる。夜間瀬周辺の小学校、今年の書き初めテーマは「強い信念」だったようで。私に一番足りないものではあります(笑)。

定刻14時。町会長さんの開会宣言?と挨拶の後に、どんど焼きに盛大に火が入れられます。大勢の地区の人達が見守る中、あっという間に炎に包まれるどんど焼きの櫓。紙だの藁だので作られているのもあるのだが、結構着火剤として灯油かなんかがブン撒かれているようで、揮発性の匂いが辺りに漂います。

どんど焼き、記憶の限りでは小学校の頃近くの神社かなんかでやってるのを見た事があるくらいなのだが、遠巻きに見ていても、バチバチと木が爆ぜるようなかなりの音と熱があって迫力があるものだ。子供達が面白がってどんど焼きの炎の中に雪玉を投げ込むものだから、その雪玉が溶けるたびに大量の灰神楽が噴き上がる。燃え盛る夜間瀬のどんど焼きは、天をも突こうかと上がる炎の中で、あれだけ高かった櫓も徐々にその形が崩れて行く。山ノ内の青空に向かって消えて行く灰と炎に、今年の無病息災と、五穀豊穣を祈らせていただきます。

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