青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

寝ぼけ眼に、目覚めの赤を

2013年03月10日 17時58分19秒 | 名古屋鉄道

(飛ばすぜパノラマ@車内)

と言う訳で、豊橋で一旦豊橋鉄道をソデにし名鉄に乗ってみる。
名鉄なんか、大昔に18きっぷで笠松競馬に行った時に一宮から笠松まで乗ったくらいのもんなので、こちらも超久々。豊橋鉄道に関しては全長20km程度の路線だから、朝からそうガッツリと回る事もないのかなと。豊橋から近いところで小一時間撮ってさっさと戻って来ようと言う判断でございます。関東と違って全くもって名鉄の撮影地の情報なんざ知りませんから、携帯で情報を収集していると本宿と言う駅の近くが良いらしい。パノラマカーが引退間近の際に、このポイントが祭りになったと言う事が書かれているブログが多かったな。豊橋からは7つ目ですが、乗っちゃった快速特急は止まらないので途中の国府で乗り換え。名鉄の緩急接続が悪くってえーらい待たされてしまった。国府のホームのベンチに黙って座ってたら眠くなってしまったよw


ともあれ本宿駅到着。行政上では岡崎市になるらしいが、国道1号と東名に挟まれた山間の駅。三ヶ根山の裏っ側って感じの場所だあね。豊橋寄りのSカーブって事だけは分かったので、駅前の1国を南に歩いて行くと、線形から「たぶんココだな」って感じの場所があったので三脚を降ろして構えてみる事に。つーか線路の東側に山があるからこの時間じゃ全然日が当たんないんだなココ…順光の時間まで調べときゃ良かったぜ。地形からして午後遅くならいいんではないかと思うんだが、また名鉄をガッツリ撮りたかったらその時はもうちょっと調べてから来ますw


正直、名鉄の事あんまり良く知らないんで、車種も分からずとりあえず来た列車来た列車片っ端からやっつけてみる事にします。最初に来たのは6500系普通伊奈行き。大手私鉄の本線筋でも普通列車は2連と言う事実が関東のジョーシキからは考えられないのだが、確かに豊橋からこっち小さな無人駅が結構あったもんなあ。せっかく撮影の舞台がS字なのに、2連じゃ何のサマにもなりゃしないw


次。6800系準急豊川稲荷行き。で合ってるんだよね?(笑)。こっちはちょっと長めの6連。豊橋の駅が飯田線と共用になっているせいで、豊橋まで入線するのは特急急行が中心で、普通は手前の伊奈止まり、準急は国府から豊川線に回されてしまいます。これは豊橋駅が名鉄とJRの共用のため、1時間単位の豊橋への入線本数に関する協定が結ばれているためなんだそうな。これが豊橋付近の緩急接続がおもくそ悪い原因の一つになってるんだろうな。


どんどん行こう。3500系急行豊橋行き。さっきの6800系と基本的な表情に違いはござんせん。名鉄の通勤車ってこんな顔が多いみたいなんだが、失礼ですけど日車さんデザインちゃんと考えてますか?(笑)。なんか子供の描いた電車の絵みたいな…良く言えば簡潔な、悪く言えば手抜きと言われても仕方のないデザインレベルだと思わなくもない。運転台の下の「ECB」のエンブレムは、ECブレーキ=電気指令式ブレーキ車両の意味らしいが、威張るような事なのかな、それw


ここで名鉄のフラッグシップ車両1000系パノラマスーパー特急豊橋行きが満を持して。さっきまで名鉄の通勤車に悪態を突いてたから大将が登場しちゃったんだろうか(笑)。ファインダー覗いてたら豊橋方からも上りのパノラマスーパーが来襲してしまい、んだよ被りかよ!と思いつつ諦め半分で連写したら上がって来た画像がことのほかいい感じのパノラマスーパーの離合シーン@本宿カーブ、納得の一枚(笑)。


次。6000系普通伊奈行き。2連の普通に文句言ったから、今度は4連です(笑)。鉄道会社に顔があるとするなら、この顔がアタクシ的には名鉄の一般車のイメージ(特急車はもちろん初代パノラマカー)ですねえ。貫通路になんかサボが刺さってんなと思って良く見てみたら、「中京競馬場60周年」の記念サボでした。そういや今週から春の中京競馬開幕でしたねえ。中京競馬場やらウインズ金山やら笠松けいばやら、競馬絡みの乗客も名鉄のいわゆる「太客」なんでしょう。


三脚にTAMRONの長ダマ付けて、電車が来たらリモートコードで連写すると言うお気楽な撮影を続けていたら名鉄から前パン車両で怒りの鉄槌が(笑)。何だよ~名鉄にこんな前パン車両いるなんて知らなかったよ~。って撮り鉄の人以外には分からんと思うのだけど、なるべくバランス良く車両を画角に収めるためには、パンタグラフの位置ってとても重要なんですよね。名鉄車って基本的に後パンだと思ってたから、こっちも車両の上部をそんな開けた画角にしてないんですよ。三脚で置きながら撮ってるとこう言う時に微調整効かないんだよなあ(笑)。そのため天地がカツカツ&引き付け足らずの失敗写真になってしまいました。おっと車両は1700系快速特急豊橋行き。シングルアームの前パンにブラックフェイスと赤のスカートは、何だか南米とかにいるカブトムシのよーな異色のいで立ちです。


もう一本1000系パノラマスーパーの特急豊橋行き。初代パノラマカー引退後のフラッグシップ車両ですが、パノラマ部分は豊橋方の1両だけで岐阜方にはパノラマシートがありません。これは名鉄の本線特急が【←岐阜(一般席6両+特別席2両)豊橋→】と言う編成構成になっているためで、特別席には特急券を持った人しか乗れませんが(空港特急のミュースカイだけ全席指定)、一般席は普通乗車券のみで乗車可能です。一本の列車で着席需要と速達需要の両方を満たす思想な訳ですが、南海本線の「特急サザン」とかにも見られる関東にはない考え方ですね。


そーいやミューシリーズの車両が来てないなあ。そろそろ時間も小一時間経ったんで、それが来たら帰る事にして待っていたら諦めかけた頃に登場したのが2200系特急豊橋行き。2000系ミュースカイはブルーのカラーリングですが、やっぱ名鉄って言えば赤でしょ。前面のイメージは何となくN’EX風味がするが、まあ同じ空港特急と言う事で(笑)。こちらも豊橋寄りの2両だけが特別席で、残りの6両は一般車をぶら下げて走っているのはパノラマスーパーと同じ。競合相手が国鉄からJR東海になって以降、中京地区で特別料金なしの新快速をバンバン投入されて乗客を取られちゃった名鉄特急。国鉄時代ならいざ知らず本気になって儲けを追及するJR東海相手では…名鉄も不採算路線の廃止を始め徹底的な合理化を強いられているようですし、結構ケツに火が付いてますよね。このミューシリーズは巻き返しへの起爆剤なんでしょうが、相手の313系もあれはあれで相当完成された車両ですしねえ。

まあ、関東もんの聞きっかじりは諒とされたく…
軽やかにS字を駆け抜けて行った姿を見届けて、フィニッシュと致しましょう。
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タカシ、朝だよ!

2013年03月10日 10時20分45秒 | 豊橋鉄道

(渥美線の中核@高師駅)

さて、夜の東海道をひたすら西下したどり着きましたのは豊橋鉄道渥美線・高師(たかし)駅。豊橋市街の南部に位置するこの駅は、渥美線の検車区を擁する運転上の中核駅。乗客流動上も一つの節目になってるようで、新豊橋基準を10とすると、高師までが7、この先の大清水までが2、そして終点の三河田原まで行くのが1くらいのもんでしょうか。周辺は住宅街で、豊橋までの運賃も160円と意外に高くない。車社会の中京圏は朝夕の渋滞も激しいですから、定時性のある鉄道にもアドバンテージがあるんでしょうねえ。
駅員配置の有人駅にて、改札の駅員氏から渥美線フリーきっぷ@1,100円を購入。新豊橋~三河田原間が540円ですから、1往復プラスαでモトは取れます。ちなみに今回は高師駅に併設されたパーク&ライド用の駐車場を利用したんですが、一日500円ですんで車で来るなら新豊橋よりこちらに来たほうがいいと思いますよん。


高師駅は島式ホーム1面2線。交換可能な構造はしておりますが、日中ダイヤでは外側の1線を使うだけで交換はないみたいです。乗客は駅舎からこのように島式ホームのどてっ腹に付いた切り欠き階段を使って乗車しますが、なるほどこれじゃあ安全上も交換はしにくいかもなあ。交換すると完全に客はホームに封じ込めになっちゃいますもんね。まあ、こう言う日常の雰囲気があるのも地方私鉄の魅力だとは思う。ホームが狭いため、到着電車の乗降を優先し、それが終わってから次の電車の客がホームに上がると言うルールが定着しているようです。

 

高師駅から踏切を挟んで南側に位置する高師検車区。
何本かの側線と検修庫がありまして、今日は出番のない車両たちが休んでます。
前述の通り、現在の渥美線電車は全て1800型(元東急7200系)ですから、雰囲気としては一昔前の池上線の雪が谷大塚みたいな?目蒲線の奥沢でもいいけど、このコチャコチャした感じは雪が谷大塚だね。うん。渥美線は日中全線15分間隔とこれまた意外なる高頻度運転で、10編成のうち7編成がレギュラーで出庫するようなのでここに残留してるのは非番組って事ですか。非番組の中にはグリーンとなぎさ編成ことグラデーションブルーが…うーん、この二つは色のバリエーション的には営業に入ってて欲しかったのだが(笑)。

 

時刻はまだ土曜日朝の7時前、それでもそれなりの客が主に豊橋方面へ乗車するようで、とりあえず始発駅の新豊橋に向かってこちらも乗車します。南栄、愛知大学前、小池、柳生橋と乗客を乗せ、新豊橋までは10分ちょい。新豊橋駅はJR線の北側に頭端式の島式ホーム1面2線、到着すると反対側に止まってる電車が三河田原に向かって出て行くので、常時どちらかのホームには出発電車が待っております。ホームで待たされる事がないってのはいいやね。左側の黄緑色の電車が、今回の「カラフルトレイン」プロジェクトによって生まれ変わった「しでこぶし」編成。


さて、新豊橋まで出て来て、まだ時間は7時を少し過ぎたあたり。周りの人々は足早にどこかへ向かって行き、一人改札にぽつんと取り残されました。手元にはフリーきっぷ、改めて三河田原に向かって行ってもいいんだけど、どうしようかな。と考えてアタクシが向かった先は…


名鉄。
ちなみに快速特急新鵜沼行き。
話が違うやないかい!(笑)。
続く。
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