百醜千拙草

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放射能、シリア

2012-06-01 | Weblog

東京各地で高い放射線検出という話題が日々続き、福島の放出放射能は当初の見込みの3倍以上あったとニュースになる、そんな毎日で、今後のことが本当に心配です。チェルノブイリで強制移住させたソ連でも、当時の政府は放射能汚染の正確な情報を隠蔽し、キエフなどの大都会での汚染状況を国民に知らせなかったといいます。キエフのような大都市を強制移住の対象にはできないと考えたのでしょう。キエフとチェルノブイリは大きな湖をはさんで80-100kmほど離れています。地理的には、ちょうど、京都と敦賀原発との関係に似ています。福島原発と東京は200 - 300 kmほど離れていますが、東京でチェルノブイリなみの線量がしばしば計測されていて、そんな中で人々は生活せざるをえないというのが何とも気が重いです。まして、隠蔽体質、事なかれ主義で自分さえよければいいという官僚主義が連綿と続いてきた日本政府の発表が正確であろうはずがないでしょうから、東京に限らず日本の汚染状況は多分、公式見解の数倍と考えておいて間違いないと思います。

田中宇さんの福島第四の危機についての記事をリンクしておきたいと思います。東京は長期的に生活するには既にかなり危険になってきていると思われます。そして、福島第四にもしものことがあれば、北半球の国々は一蓮托生だという論調もあります。それは過剰反応ではないかというのが田中さんの主張ですが、危機に際しての反応性に過剰と適切と過小をリアルタイムで判断する方法はないと思います。後で振り返って、あれは過剰反応だったとか、逆に注意が足りなかったとかはじめて判断できます。同じインプットに対しても個人で反応が異なるのですから、放射能危機に対する対応は、最終的には個人が自分の責任で判断すべきであろうと私は思います。

日本人の価値観の一つに「他人と同じように振る舞う」というのがあります。津波が近づいてきた時、危ないと自ら判断して、避難渋滞の車を捨てて高台に走った人は助かりました。一方、渋滞でおとなしく周りの人と同じように車の中で待っていた人々は津波の犠牲になりました。死ぬかも知れないと頭ではわかっていたのかも知れませんが、それでも周りの人々と同じように振る舞っていれば安心だと考えたのでしょう。放射能の場合は、自分で判断するにも、判断の根拠になるデータが簡単には手に入らないわけで、そこに難しさがあると思います。ただ、過去の事故から推定して、今回の福島は収束がいつになるかわからないチェルノブイリを越える汚染になり、東京を含んだ関東北部、東北一帯は、人間が安全に居住することができなくなる可能性は低くない、とは考えられていると思います。日本政府が首都圏数千万人が移住できる場所を探して、北方領土や中国のゴーストシティーなどを候補のロシアや中国と密かに連絡を取っているという噂話も聞いたことがあります。このような情報や個々人の条件を考えて個人が判断し行動する必要があります。とにかく日本政府の言うことを素直に信じて思考停止するのは最悪です。第一に連中は本当のことを言いませんし、第二に連中は絶対に責任はとりません。日本は自分の身は自分で守るしかない社会です。

私は、放射能からは遠方にいますが、それでもシーフードは基本的に食べるのは止めました。おいしいものが食べれなくなって残念ではありますが、おいしいものを食べておもしろおかしく暮らすのが目的で生きている訳ではないので、ま、大丈夫です。魚は、以前からメチル水銀などの汚染の問題もあって控えていましたが、回遊魚で放射性セシウムが出たというニュースが表に出だしてから、魚類は食料としては危険すぎると思うようになりました。内部被曝はチリツモですから、毎日、口にするものは特に若年者は気をつけなければなりません。ドイツの専門家が、「メルトダウンしている以上、福島原発を収束させる術はない、唯一できることは、食料の安全に気を配ることだ」と言っていましたがその通りだと思います。過剰反応という人もいるでしょうし、多少の放射能は健康にいいと信じてそれを言いふらす池田某とかいう人もいるぐらいですから、私は人が放射線とどう向き合うかは個人の自由であろうと思っております。しかし、自分のことを自分の頭で判断して行動することをためらう人は結構多いのですね。くどいようですが、自分の身は自分自身が責任を負うことになります。自分で判断し行動することを軽んじて、何か悪いことがおきても、他人は誰も責任を取りませんし、責任の取りようもありません。

 話題転換。一昨日のニュースでシリアの虐殺と国連の介入についてチラッと聞きました。日本も当然ながら賛成し、シリア大使に退去通告したという話。うさん臭いです。シリアの国内の問題であり、シリア政府の調査もまだ十分始まっていないうちから、国連を担ぎ上げていつもの人道的介入をチラつかせるのが怪しい、これではまるで飛行機の残骸でさえ残っていないのに911テロの実行犯がすぐに同定されたのと同じぐらい不自然だと思っておりました。リビアのガダフィ、イラクのフセイン、邪魔者は力ずくで殺す鬼畜米英、今回もシリアに軍事介入するために口実をでっち上げたのかもしれないと怪しんでいたら、BBCが捏造記事を出したという話を聞きました。シリアの虐殺の証拠として27日に撮影したとされる写真が実は2003年のイラクの写真だったそうです。BBCは比較的信用していたのに、BBCもアサヒって捏造するのですね。捏造を指摘したブログでは、「BBCがまたやった!」とありましたから、BBCは常習アサヒ犯だったのでしょう。シリア侵攻賛成世論を盛り上げるための政治的意図によるトップダウンの捏造だったのか、衝撃的映像がとにかく欲しかった現場の人間の不正だったのか、ちょっとわかりませんが、前者だったら救いようがないですね。

詳しくは日本語のブログ、Rockway Expressでどうぞ。

 

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