たた&にせ猫さんの備忘録

―演劇、映画、展覧会、本などなど、思うままに―

『抜け目のない未亡人』 新国立劇場中劇場

2014年07月05日 | 日記
   『抜け目のない未亡人』 新国立劇場中劇場     2014.6.29
          2014年6月28日(土)~7月31日(木)
    原作:カルロ・ゴルドーニ  上演台本・演出:三谷幸喜
    出演:大竹しのぶ 岡本健一 木村佳乃 中川晃教 高橋克実 八嶋智人 峯村リエ 
       遠山俊也 春海四方 浅野和之 小野武彦 段田安則他

  高名な年の離れた映画監督と死別した往年の大女優(大竹しのぶ)。夫は女優の主演の映画を作ることなく亡くなり、未亡人はお金もあり、解放感に溢れ、もう一度ひと花咲かせたいと、主演映画にオファーしてくれる監督を獲得すべく、ベネチア映画祭の期間、ホテルに滞在。一流会場ホテルではないけれど、イギリス(中川晃教)、フランス(岡本健一)、イタリア(段田安則)、スペイン(高橋克実)各国の監督登場。
  それぞれの魅力はあるものの、帯に短したすきに長し。そこで、女優のエージェント(峯村リエ)‐フランス人監督とかつて恋仲だったのに、女優がフランス人に気を持たせるので-がちょっと画策。女優がいろんな役を演じて、それぞれの監督の本音を聞き出すことに。

  エージェントの画策で本音を聞き出すことになる設定のせいか、未亡人が抜け目のないというより、ちょっと抜けていて、可愛い人になっている。

  どの登場人物も、未亡人、映画監督はもとより、狂言回しのエージェントやホテルの支配人代行されもまで、大真面目だけどちょっと抜けていて…。
  きっと抜け目のないのは、大竹しのぶを縦横無尽に使いこなし、集めた芸達者な役者達を微妙に出し抜いた演出家だけだったりして…。

  抜け目のない登場人物がいなくて、面白くなかった?いえいえ、本当によく笑いました。三谷さん、抜け目なく笑いを取っています。

  こわいものなしの大竹しのぶさん。どうしてイタリアが洗濯女なのか分からないけれど、まあ、演じ分けをたぶんご本人も楽しんでおられるのでは。

  大好きな段田さん、高橋さん、浅野さん。『叔母への旅』をもう一度見たい。通路際の席だったので、こんな時間になんで人が横に立っているの?と思ったら、浅野さんで。浅野さんって、ぽそっと言うのが、いつもおかしい。『叔母への旅』以来、高橋さんが大好きに。今回もなぜか足ひれを着けて水着姿で登場。泳ぐ姿がおかしい。段田さんは初日に足をくじかれたということで、杖姿。動きが制限されおられたような。

  八嶋さん、峯村さん、他の映画監督もそれぞれ個性を際立たせ、衣裳も工夫されています。

  席が良かったこともあり、満足度の高い舞台でした。

  追記:当日券は、初日は7枚、キャンセルが3枚出たそうです。2日目は6枚、キャンセルが2~4枚。
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