初期の患者対象「認知症カフェ」開設 京都の元医師

2016-07-24 09:53:34 | 護 help
 初期や軽度の認知症患者を対象にした「認知症カフェ」を、元医師が京都府長岡京市で開いている。参加者はおしゃべりや体操、音楽などを通じて交流を深めており、生活能力の維持や症状の改善につなげている。

 認知症カフェ「けやきの家」を開いているのは、野々下靖子さん(81)=長岡京市高台2丁目。40年以上にわたり医院を開業し、内科や認知症などの診療を行ってきた。昨年3月に閉院したが、初期や軽度の認知症患者を対象にしたケアやサービスが少ないことから、医院だった場所で同9月にカフェを始めた。

 参加者は、以前医院に通院していた患者ら7人。野々下さんの知り合いの元保健師や音楽療法士、看護師もサポートしており、近隣住民約20人もボランティアとして登録している。毎月第1、3水曜日の午後1時半~3時半に、手作りのダンベルで体操し、懐メロや童謡などを歌って楽しんでいる。参加費は一人1回200円。

 7月6日に開かれたカフェには、患者とボランティア17人が、七夕に合わせて短冊に願い事を書き、ササに飾り付けた。また、即興で自由に話す20秒スピーチを行い、「最近は、熱中症に気をつけながら、庭の草むしりをしています」「近くでマムシが出たので、みなさん気をつけましょう」と、それぞれ自分の近況や興味のある話題などを発表した。

 野々下さんは、「初期や軽度の認知症患者ほど、早めにケアをすれば、症状の進行を遅らせることができる」といい、「患者本人の現在の状況を見極め、家族にもアドバイスしながら、生活能力を落とさないよう支援していきたい」としている。

【 2016年07月15日 10時29分 】


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