→ 夏

５月２６日（火）

お休み。よい天気。
昨日のしんどさがまだ残ってて、
掃除洗濯、布団干しなどののち
もういっかい寝る。

お昼前に起きて、にんじんとりんごのスムージー作って、
読書。
先日の川上未映子の、悲しい箇所を読み返してまた
悲しくなり、淋しい箇所読み返してまた淋しくなり、と
なんかマゾヒスティックな拾い読みになってきたので、
もうやめとこ。と、本を替えて、
『とっておき名短篇』北村薫・宮部みゆき編（ちくま文庫）。
そうしたら、
ひとつめの穂村弘の文章にいきなり覚えがあって、ああこれ
何かのエッセイ集で読んだのだな。と思う。ところが、次の
蜂飼耳のも読んだことがあって、んん　この本もしかしてもう
持ってるのかも。と焦って本棚をざーっと探ってみたのだけど
見当たらず、んんんん　じゃあどこかで立ち読みしたのだろうか、
と、なんか、どうでもいいことが気になって集中できず、
本読みは終了。

もう夏の空気むんむんなので、扇風機を出し、夏布団に替える。

夕刻、母が、法事の粗供養を買いに行くというので、目覚ましの
ためついてゆく。川西の阪急百貨店。父は飲み会なので、晩ご飯は
ダンジの石焼きピビンパで済ませ、地下でデザートを買って帰る。

帰ったら、宅配の不在通知が入っていたので、電話して持っきて
もらう。このあいだティラキタで注文した食品。バスマティライス、
パウパジマサラ、フィッシュマサラ、マサマンカレーペースト、
それと、お香（リズム・オリエンタル）。

で、デザート。バニラババロアにいろんなフルーツとゼリーが
ぼってり載ったうつくしいやつ。1ホールを二人で食べ切る。
久しぶりの満腹後悔。満腹後悔は、世の中にも自分にも、なんか
すごくうしろめたいので、できれば避けたいのであるが。

明日の仕事を思うと、うーー　だけど、今週は明日行けばおしまい
だから、うーー　とか言わずに、働け。

うつくしい油

５月２４日（日）

昨日の帰りに何気なく買った、
川上未映子『すべて真夜中の恋人たち』（講談社文庫）
を読み始めたら、止められなくなって、悲しくて、
最後まで読んでしまってもっと悲しくなって、
ぼーっとしてるうちに午後ももうずいぶん遅い時刻
になる。

ああお休みが終わってしまう。
明日は早番で、しかもちょっとミッションを担ってるから
ヤだなあ。と、胃をきりきりさせつつ、スペイン語の単語
の復習をするうち、晩ご飯の支度の時間になり、
何つくろ？

えーっと。ゴーヤー・チャンプルでいいかな。
豆腐、玉ねぎ、スパムもあるし。
それから、
グリーンアスパラとブロッコリーを塩多めで茹でて、
グレープシードオイルをかけて。

そうそう、この頂き物のオイルが、すごい。
美しい壜に入ってて、ローズマリーとチリとガーリックが
漬け込んであって、テーブルに置いてるだけできれい。
そんなこぢゃれたモノ使ったことないので、どーしよ。と
思ったのだけど、先週、にんじんの細切りにかけてみたら
すごぉぉく美味しかった。

にんじんを大量に、細く細く切って、お酢と塩をちょっと
振ってしんなりさせておいて、食べるときに粗挽き黒胡椒
と、うつくしいオイルをかける。
ほー　世の中にはまだまだ知らんもんがあるわあ。と
感動したのであった。

というわけで、
ゴーヤー・チャンプルーで、川上未映子からちょっとだけ
現実に戻って（まだ悲しいけど）、日曜日が終わる。

リアルラビット

５月２３日（土）

北摂歌会、吟行に参加する。大山崎山荘美術館。

10時大山崎集合。遠い、のはいいんだけど早いので
若干不機嫌で出かける。朝は苦手です。
けど、大山崎はいいところでよかった。踏切渡って坂道、
ってところからすてきで山荘は優雅で。
歌の題材もたくさんあって　言葉メモ　が増えてゆく。
山側の〈新しい羊〉の見えるバルコニーがとても好き。

ミュージアムショップで、入ったときから気になってた
ラテックスの黄色いウサギ（made in　morocco）を買う。
そうして、
芝生を裸足で歩き回って、宝積寺でおみくじ引いて、と
遊んでるうちに歌の提出時間がやってきて、メモと
作る気　は、何処へ。
けっきょく
出したのは走り書きの二首。

展示物の歌が多くて、評するのがむずかしい歌会でした。

かばんの底に黄色いウサギを連れて帰る、雨来る気配の
黄色い夕方。

夕方、しかし

５月２１日（木）

心配していたとおり、陳列台のひとつの車輪（コマ？）が壊れて
がんこじじいのようになってしまった。朝晩の出し入れに恐ろしく
時間がかかる。冷蔵庫のコマも危ない。
というハード面の問題を抱えつつ、夏のお菓子がずんずん出てきて、
お店でする作業が増え、どれが粒餡でどれが漉し餡か、求肥入りか
葛だけか、卵使ってるか使ってないか、あれがいくらでこれがいくらで、
これがあの箱であれがこの箱で、ああもう毎日メモ取ってメモ取って
ぺたぺた貼り、しかし値段間違えて売ってしまったり（安く）して。
さらに、
来週からかき氷始まるから。めちゃくちゃ忙しいから。
と脅されている。どんみり。
しかしまあその時はその時であり、今週も来週も学生A子ちゃんが
入ってくれるのでおばちゃんはお休みが多くて嬉しい。

というわけで、
今日はスペイン語。
爺先生は70前後かと思ってたら79歳だそうで、生徒皆で驚く。

行き帰りの電車で、車谷長吉を偲んで『人生の救い』（朝日文庫）。
何回読んでも、どん底の底に突き落とされて、良い。
バイト忙しいぐらいで泣いていてはいかんのである。

帰宅して、晩ご飯の支度。
今日は牡羊座（母）のラッキーメニュー（何それ）が酢豚だそうで、
食べたい・・・という気配を出してくるから、ま、材料あるし、
作ることにする。
干し椎茸を戻して、玉ねぎ、にんじん、たけのこ、ピーマン。
角豚の表面をかりっと焼いて、葱と生姜、野菜を炒めて味付けして
片栗粉でとろみをつけて。
私は酢豚嫌いなので、たけのこと茄子のマサマンカレー。

日が長くなって、夕方いつまでもきらきらしてて、なんか、
せっかくきらきらなのに、わたしこんなんでいいのかしら、
とか、ちょっと、思う。

仕事のち合掌

５月１８日（月）

朝から、じっとしていたかった。
じっと歌つくったり考え事したりしたい。
けど、仕事なので、しょうがないから、行く。

涼しげな夏のお菓子が出そろって美しいけど
何かと手間が掛かって、めんどくさい。
工場へ取りにいく回数も増える。
レイチン（たぶん冷蔵陳列棚かなんかの略）は
背が高くて重くて動かしにくく、それを毎日
出し入れするのが恐ろしい。いつか、どっかんと
倒して壊してしまいそうな気がする。

帰りは、雨。
帰宅して、インターネットのニュースを眺めていると
車谷長吉さん死去　とあって動揺する。
そんなそんなそんな。
のどにものをつめて。
そんなんで死んでしまったらあかんやんちょうきつさん。
どうしようどうしよう。
もう車谷長吉の新たな文章は読めないのである。
作家はそんなにかんたんに死んでしまってはいけない。
ご冥福をお祈りします。泣泣

日曜日 晴れ

５月１７日（日）

いいお天気。
布団、かばん類、キノコを干す。
しかし、
なんかもやもやする。昨日が増殖したような今日である。
きもちわるい。
昨日買った『密林の語り部』に集中できず、
なぜかすごく山田詠美が読みたい。それもむかしの。
トラッシュとか、蝶々の纏足とか、熱帯安楽椅子とか。
でも、昭和の家の整理のときにみんな処分してしまってるから、
本屋へ、読みに行ったのだけど、でももうそんな初期の作品は
文庫さえも置いていないのであった。ちぇっ。
帰宅して、悶々としたまま、歌などつくる。
悶々。
いや、そうだ、そんなときは歌より料理だ。

というわけで、ちらし寿司つくろ。材料も揃ってるし。
急いで干し椎茸と高野豆腐を戻し、具材を薄甘く炊く。
椎茸、高野豆腐に、ごぼう、れんこん、こんにゃく、
にんじん、たけのこ、白胡麻。
五目ちらしと言うには節操なさすぎて下品である。が、
まあよしとする。
ご飯炊いて酢飯にして、具を混ぜて、海苔と紅生姜を
散らして、うつくしい。

大皿の、うつくしいちらし寿司でもやもやを誤魔化して、
なんとなく、とりあえず、今日はおしまい。

京都そして

５月１６日（土）

京都へ、歌会に行く。
先月酷い評をして恥ずかしかったのだけど、
またやってしまった。言いたいことを、
ちゃんと伝えられなくて悔しい。
恥ずかしさと悔しさでどろどろである。
どろどろで四条まで歩く。
いつもは、ああこのお店、あらこんな店できた
などなどたのしい帰り道なのだけど、今日は、
ただ歩く。けど、全国和牛認定協会のビル（京都
へ通い始めた頃から気になってた）から人が
ぞろぞろ出てきたところに出くわしたら、
はぁ、まあいいかーー
って思えて、反省は終了。

クマザワ書店で
パルガス・リョサ『密林の語り部』（岩波文庫）
を買い、準急でゆっくり帰る。空が、ヘンな色で、
なんか哀しくなる。くらあかるい空、昏明るい。
哀しいからホリーズで長い長い寄り道する。
ソフトクリームとコーヒー。
そしてうたつくる。
帰り道、星が大きい。
なんというか、今日は、うまく一日を終われない。

のち雨

５月１４日（木）

スペイン語の日。
なのだけど今日締切の詠草がまだできてないので
朝から焦る。お昼前までうちで苦しみ、その後、
教室の近くのドトールで苦しむ。で、
そろそろ授業始まる、というとき、
数字を覚えていかねばならなかったことを思いだす。
まったくもって思いだすのが遅すぎる。

が、他のひとたちも同じ。
みんなで爺先生のあとを復唱する。おばちゃん６人、
声を揃えて一から百まで必死で読み上げるうちに、
なんか可笑しくなってくる。

終わってお土産にパン買って（母はパンが好き）地上に
出たら雨が降っていた。
出かけるときはすごくいい天気だったから傘なんか
持ってません。
電車で、うちへ近づくにつれ本降りになってきて、
しかたないから駅からバスに乗る。自分はいいけど
きれいな靴が濡れるのは嫌だから。というわけで、
車中にて、ふたたび歌をあれこれ推敲しながら
帰宅する。そして出来上がらぬまま、今に至る。

あおぞらぞら

５月１３日（水）

家族で岡山方面へ出かける予定で休みを取っていたのだけど、
台風が来るらしい、ということでキャンセルして、ぽっかり
空いた昨日、今日。
昨日は家でじっと荒天に耐える。耐えて今日は美しく晴れ、
お誘いなどもいただいて、
朝から外出です。
映画観てゴハン食べて、
わわわわたしがこんなにたのしくてよいのかしらと怖くなる。
別れてからもすぐ帰るのもったいなくて、寄り道して空なんか
眺めてみる。朝からぜんぜん変わらない、雲のかけらもない、
つるんとした青空は、しかしなんだか世界の終わりのようで
恐ろしい。今日じゅうに終わるんじゃないか世界、と
怯えながらうちに帰る。
今のところ大丈夫なようだけど。

歌会、アイス、夕陽など

５月９日（土）

世の中の連休が終わって静かになってほっとしていやはや
と呆けているうちに、はや九日であり大阪歌会にゆく。
また失礼なことを口走ってしまい深く悔やみ恥じる。
ほんとうに暗い心根の、いやなやつだわたしは。
もう来世は救われないと覚悟できてるから。
生まれ変わったら働くロバとか、虫とか。虫と言えば、
帰りにＡさんが「すごいすごいすごいもの撮れてん」と
見せてくれた写メ（って言葉ももう廃れるか）が、蠅の交尾、
で、テントウムシは割と見るけどハエのは大変珍しいそうな。
でもテントウムシは丸いから、やりにくそうなんだって。へー
そうなのか。つるつるしてるしね。
しかしやりやすかったら
やりっぱなしでどんどん殖えて生存競争激しくなるから
やりにくい形に生まれついてるんじゃないだろうか。
と意見を述べつつ、地下鉄のあっち行きとこっち行きに別れる。
そんなこんなで歌会を終えて、ひとりになって
サーティーワンでアイス食べる。
明日までゴールデンウィークセール、31％OFFとのことで、
レギュラーダブルをカップで、ジャモカコーヒーとパパココナッツ。
昼間の反省をもう忘れ、あーもういっこたべたい　とか思ってる
自分がまったくもって情けない。来世は救われないと覚悟・・・・・
・・・・・
電車の窓から、雨雲と雨雲の隙間に、ものすごく大きな朱色の太陽
が見えて、なんてうつくしい。でも、誰も外なんか見てなくて
みんなスマホを睨んで不幸せそうなのであった。
ひとりで虫に生まれ変わったとしても
私は夕陽を愛でる幸せな虫になる。

はたらく日曜日

５月３日（日）

日曜は定休日なのだけど、大型連休中且つ子供の日前
ということで本日は営業。今日の店番は私とN子さん。
N子さんと組むと何故か天気が荒れる、もしくはヒマと
いうことが多いので、今日もゆるりと働くつもりだった
のだけど、予想外に大変忙しくて、
なんか、もう、うち帰るのもめんどくさい
っていうぐらいへろへろになってしまった。

帰り道、ぽつぽつ降り始める。
雨、ひさしぶり。

五月が始まってる。