おさびし日記

たのしい作文練習帳

おさびし十首選 塔6月号①

2020-06-20 12:48:14 | Weblog
6月20日(土) 昼

【おさびし十首選 塔6月号①】

 物を買うことが最後に残された楽しみほいと一万円使う (荒井直子)

 不確かな約束なれど君だけが守りしことをひとづてに聞く (岡本幸緒)

 水色の洗濯物が干してあると子の言ふビルがわれらに見えず (澤村斉美)

 胸のなかに浮かんでゐるといふ島を骨島【ルビ:こつとう】と呼ぶ骨島の春 (澤村斉美)

 パラゴンのSatoshiのことをしっている女と食べる肉と生肉 (高橋武司)

 ああなにか誇りにおもへるほどのことを虹をみあげるまへにうしなふ (西村玲美)

 写実にてひとのこころをうつすとき花をもつ樹はうきあしだちぬ (西村玲美)

 出会いたる頃には君と僕がいていつからか君は君だけになる (よしの公一)

 唇を人にぬらせて死のことを少し思いぬ春のデパート (山名聡美)

 ちぎられたチーズナンをまたちぎる あまくてさびしい味は千切れない (太代祐一)

②につづく
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2 コメント

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ナマステ (Hong Kong Independence)
2020-07-05 21:49:55
Satoshi の絵はがきは、果たして売れているでしょうか?
サダルストリートを歩いたのは昨日だったか、25年前だったか。時間感覚がふっ飛んでしまうことって、ないですか??
Unknown (グミコ)
2020-07-07 14:25:56
たしかに、インドを(あるいは旅したあの地この地を)思いおこすとき時間感覚はなくなって、鮮明な記憶を漂ってるだけのような気がします。
Satoshiももう立派な中年のおっさんですよね・・・・

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