おさびし日記

たのしい作文練習帳

おさびし十首選 塔4月号①

2018-04-17 15:00:27 | Weblog
4月17日(火)

【おさびし十首選 塔4月号①】

 長過ぎてみんなを退屈させたといふおはなし会のけふのお姉さん(上杉和子)

 ひとり減りふたり減りとふ台詞もうみなゐない時代であるが(谷口純子)

 慎重に粉末スープを溶きながらどこみても力士ばっかりニュース(なみの亜子)

 うさぎうま即ち驢馬と聞きしときなにがなしわれの心かげるも(村上和子)

 月の夜のティファナに小さなスプーンの六本を買い、五本失う(荻原伸)

 おおむねの酒は辛くてわが摘む ざらめの味のとよすのあられ(山崎一幸)

 薬局に差し出す薄き処方箋くちなはは尾を巻きなほしゐつ(清水弘子)

 ゆみこ、ゆみこ、とは言はぬだらうせいせいと独り静かに酒飲むだらう(潔ゆみこ)

 聞き返しそれでもわからず近寄ればもういいというはいそうですか(村松建彦)

 蓋はつよく押し上げられてこの部屋に音立つるもの わたしと薬缶(福西直美)
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