たろの日記ページ,gooブログ版

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若者が年金で損をするというのは本当だろうか?

2010-11-06 22:36:59 | 社会
ネットでひろゆき氏が「負けが決まってる勝負を死ぬまでやらされる若者世代」で書いてることに突っ込みたくなったので。要は年金問題で,若者は損をし年寄りは得をしてるという話です。

数字を挙げていて,多分あってるんでしょうが,嘘をつかずに,間違った結論に誘導してるように読めました。

まず年金が20代の人が払い込んだ額の6割しかもらえない…っていうのは明らかに平均値か何かでしょう。年金は長生きすればするだけもらえるし,早く死ねばたいした額をもらえません。個人単位では何割もらえるか?という確定はありません。以前何歳まで生きたら(74か84だったと思うけど,忘れた)払い込んだ額もらえるとわたしは書きましたが,要は平均寿命が,そこまであるか?ってだけの話。

若者の貯蓄が少なくて年寄が多いのは当たり前,何が悪いの?って感じです。で,60代の人が払い込んだ額の6倍をもらえるというのも,これも平均なんでしょうが,それもあるけど,そもそも60代の人と,今の20代の時代は物価が違います。物価が上がったし金利も高かったので,たくさんもらえるのは当たり前でしょう。こういうのは絶対的な額ではなく,例えば大学出の初任給とかで正規化しないと比較のしようがありません。つまり60代の人が新入社員のときに1万掛け金を納めるのと,今の人が1万納めるのでは負担の度合いが違います。これを額で比較するのはおかしいです。

ちなみに今はデフレの時代ですから,むしろもらう額が減っても出来る生活レベルは同じようには下がりません。

そもそもおかしいと思うのが,年金と他の貯蓄や資産運用は性質が違います。年金は個人がかけた額で決まるのは月の支給額であり,総額ではありません。総額はその人の寿命で決まるのです。どんなにたくさんかけた人でも,また60代だろうが今の20代だろうが,年金をもらい始めて,1年程度で死ねば払った額はもらえないだろうし,90歳とか100歳とかまで生きれば,払った額よりたくさんもらえるものです(何歳で元を取るか…っていうのはもちろん年代で違うでしょうけど)。自分で資産運用をどんなにしても,自分の寿命にぴったりで使い切ることは難しいでしょう。早く死ねば資産が残るし,長きすれば,死ぬ前に破産するかもしれません。

年金は長生きしても少なくとも一文無しになることは無い…っていうものです。ちなみに破産すれば生活保護を受ければいい…という考えはわたしは賛同出来ません。こういうと怒る人もいるかもしれませんが,わたしは生活保護を受ける暮らしは労働者や年金生活者より低くあるべきだと思ってます。一部の病気などでそうならざるを得ない人は除きますが。

年金を貯蓄や資産運用の様に語る人がいますが,わたしはそう思いません。ポートフォーリオ的に考えれば,年金と貯蓄と資産運用はすべて行うべきでしょう。年金が破綻しそうだから年金をやめて,そのお金を資産運用に使え…なんていう人は,そのお金を騙し取って儲けようとしてるのでは?とわたしは疑ってしまいます。
コメント
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