触れないわけにはいきませんね。。

2008-01-31 | 国内業務
触れないわけにはいかないですね、今回の「餃子」ショックは。。

当三流商社でも早速今朝から、中国加工品の在庫&管理チェックが始まりました。今回の事故については、なんといっても中国冷食では超大手のJTさん(+加ト吉さん)の事象です。多分通常の管理なんかは他社よりもはるかにしっかりしていたはずですので、偶然の事故ではなく、人為的なものだったんでしょう。

入れた方も「無差別殺人」なんて大それたことを考えたんじゃなく、単に上長への腹癒せや、会社への不満の表れだったのでしょう。
工員さんたちの意識なんて、我々が考えているより低いもんです。まさか日本中が大騒ぎすような話しになるとは思っていなかったでしょうね。

従順だった地方出身の工員さんたちが、労働争議やら権利主張やらできるようになってきました。その制度がどのくらい機能しているかはわかりませんが、要求が通らなければ何らかのアクションを起こしたくなるのが人間です。
しかし、ここまでくると、どのように管理したらよいのか、本当に悩みます。「絶対安心」なんてあり得ないですしね。

昨夜、複数のテレビ局のコメントを聞いておりましたが、現場の状況が良くわかっているなと感じたものがありました。

日本は「とにかく」安いものを欲しがる

どうしても手抜きが起こる。或いは現場への負担が重くなる

商品に問題が起こる

品質に影響があるような手抜きはもってのほかですが、事実は事実。
作った会社が悪いのか? 輸入した会社が悪いのか? 販売者か??  行政か?・・・・

私はそれだけじゃないと思いますがね。。。。。


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12 コメント

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迅速なご対応 (same)
2008-01-31 14:29:29
有難うございます。
予感はありましたが、もし仰るような動機で発生したとすると、商品が大量過ぎる上に「危ういかもしれないブツ」が少しということになり、抜き打ち検査に引っかからないこともあるわけで(検査にひっかかったら幸運)、水際食い止め作戦も同様にむりでしょう。当たる確率は低い大量のロシアンルーレット?安いものを求めて海外に大量委託生産する場合、刻々変化する相手側の事情を熟知していないといけないですね。生産現場とコミュニケーションをとれているかがいかに重要かという先日のお話がズバっと頭に入ってきます。
今回間に入った商社は双日食料さんですね。つきに一度工場を見に行っていた、とHPに報告しています。
従来であればごく常識的な頻度と取り組み方なのでしょうが、今後はどうした対応をとっていくのでしょう。
数字と価格だけしか見ない商売の危うさというものを感じます。
管理人さんのような人情味ある営業(生産地と消費地とのつなぎ)が今後取引条件の一つになったりして・・・
世の中寡占化が進んでいくとどうしても管理の眼が行き届かない場面が出てきます。管理しやすい仕組みを考えていくでしょうが現場と事務所で感覚に開きがでてきます。絶対の安全はないのだという当たり前のことを消費者が認識してくれ、これが契機で中国製品全品撤去などという暴挙(かなりの分野に中国製品ははいっていますので実質無理)に出ないことを祈ります。ナガナガと失礼いたしました。
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同感です (jijitan)
2008-01-31 14:58:18
今回の事件を聞いて、tare様と同じことを思い浮かべました。

つまり、「上長への腹いせ」です。
状況を考えると、それしか思いつきませんでした。

現在はベンチャー企業で働いていますが、「クライアントとの信頼関係」や「経営者との信頼関係」が重要であるとつくづく感じます。

これが崩れると、すべてが崩れてしまう・・・

それをこの餃子事件にも感じました。
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Unknown (元五流商社マン)
2008-01-31 17:32:36
朝から各種報道を調べております。
原因は当然調査後に公表されると思いますが、
私も、作業者が腹いせに“添加”、と言う想像に一票です。

年末に入院と言う事態になっておきながらなぜ一ヶ月も?隠蔽か?
故意に毒を入れたのか?中国はヤバイ!と言う論調が主をなすと思われます。

今回の毒物を特定したのは警察ですよね。ある種の中毒症状での入院、と言う報告に対して、毒物を検査する発想が出来るのはさすが警察です。
この商品の商社・輸入者・販売者の方で、最初の入院連絡を受けた際に“毒物混入”を想定出来た方が何人いたでしょうか?
仮に居たとしても、一般的な食中毒菌以外に殺虫剤成分の検査依書を社内に通す事が出来たとは思えません。

中国がヤバイのではなく、コレこそが少し大げさな言い方をすればカントリー・リスクの様に思います。
日本人であれば毒を入れる可能性はゼロとは思いませんが、全体の常識レベルはある一定線にあり、多くの方はこのレベルにて日常生活を行っていると思います。

中国の工場作業者が直面している問題は不明ながら、上司へのグチから始まり、賃金、将来への不安などなど、ある種どこにでもある問題ですが、結果として“殺虫剤振り掛けちゃえ”になった可能性が有るところが非常に怖く感じます。
人身御供的発想ですが、殺虫剤振り掛けた本人が“日本の関係する会社の誰に怒られて腹いせにやった、とでも言ってくれれば原因特定と心情的解決になるでしょうが、そんなことはないでしょうーねー。

検査体制の問題も出てくるでしょうが、その町で入手可能な全ての劇薬を出荷前検査項目に加える事でもしなければこりゃムリですよ。
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また再発の問題は (茶陶遊人の部屋)
2008-01-31 19:51:10
この問題は今までの偽装や模造の事ではなく人為的な事件です。特に中国の国内事情はそんなに詳しく報道されていませんが、経済発展に伴い格差社会に貧困者や労働者の不満が爆発したのではないでしょうか。
一製造会社内のトラブルが海を越え日本の社会問題になるとは思わなかったでしょう。
それはさておき、日本の冷凍食品の約80%が中国に依存してる実情には驚きです。我ら消費者も、これを機会に日本の食糧事情を見なおさなければなりません。
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same さんへ (tare@)
2008-01-31 21:36:04
毎度です。

原因の特定はまだしっかりとできていないようですが、私達が見ていても、「対岸の火事」とはとても思えません。
これだけ色々な日本の会社と取引をしているということは、それなりの品質、価格をしっかりと供給してきたからでしょう。
生協さんが売っているということは、現地工場も生協さんの立ち入り検査は受けているはずです。

あるテレビで、「中国工場のハードはしっかりしているがソフトは問題あるかもしれない」と言ってました。一般の視聴者でどのくらいこの言葉がわかった方がいるかどうか・・・・

今後は、工員さんの学力テストまでやらないとまずいかもしれません。。
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jijitan さんへ (tare@)
2008-01-31 21:41:10
おっ、そういえば、1月から新しい職場でしたね。

「信頼関係」って、目では見えないので大変です。

自分で「俺はあの会社とは個人的信頼関係で仕事している」っていう人間ほど、全く何も構築できてなかったりします。。。

信頼関係検知器があったらきっと売れるでしょう。。。笑

工員一人ひとりを管理なんてできやしません。いかに個々の工員のレベルを上げるか・・
最近も私のお得意様より、工員の教育について話しを聞きました。「現場力」・・・ 
当三流商社では、この「現場力」を、切り身が狙ったとおりに切れること、ぐらいに理解している方が多いようです。。
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元五流商社マンさんへ (tare@)
2008-01-31 21:51:00
毎度様です。

火、ついちゃいましたねーっ。中国食品について、ようやくバッシングが下火になったと思ったんですけど、すごいもんが出てきました。。

先のコメントにも書きましたが、
「ソフトとハード」・・ なかなか難しい問題がでてきました。
工員の道徳意識、一般常識まで気にしないといけないようになってきたといえるかもしれません。。

「日本向け商品を作っている工員さんは、すべて当社が作った学校で高等教育を受けています」なんて時代がくるかもしれませんね。。

検査をするといっても、(私は詳しくないのでわかりませんが) その検出したい物質ごとに検査方法が違うはずですから、可能性のあるすべての劇薬検査をしなきゃならなくなるし。。となるとそのコストたるや・・・
いやー面倒なことになってきました。
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茶陶遊人 さんへ (tare@)
2008-01-31 21:55:54
そうなんです。

最終的には、口に入れるものの殆どが、海外に依存されていること自体を「問題視」しなけりゃならないんですがねーっ。

仕事柄、スーパーでは必ず商品を裏返し、生産地と生産者、輸入者を確認します。
国産を探すのが、本当に難しくなりましたが、同じ値段で量が3倍も違うと、輸入品を選んでしまうのは自然な話しでしょう。

これを機会に「国産回帰」の動きが進めばいいと、輸入会社にいながら思ってしまいます。。
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適正ってのがわからんのです (しょーひしゃ)
2008-02-01 01:00:07
初めまして。いつも興味深く拝見しております。

過去記事からの流れで言うと、今回の件について管理人様は「安さを要求しすぎる消費者にも原因の一端はある」という意見をお持ちかと推察します。で、ほとんど外食、たまに自炊の独身者の戯言として聞いて下さい。

食べ物に関しては単なる一消費者の立場としては、安すぎるんじゃないかと思うことも多々あります。あるんですが、じゃあどのくらいが適正な相場かというのがわからんのです。多分
 収穫量x単価/農業従事者
を丹念に拾っていけば大元はわかるでしょうが、加工品はもっと複雑でしょう。外食については、外食では材料費を3割以下に抑えないとやっていけない、という記事を読んだことがあります。

もし安全のためには多少高くてもよいと思っても、その適正な選択肢がどこにあるのか。スーパーがたくさんあったら、その分価格競争が働いてしまいますので、適正価格より下がる圧力がかかるのではないでしょうか。

で、こちらの管理人様には、ぜひ適正価格情報を啓蒙してほしいなと思って、初書込みさせていただきました。
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しょーひしゃ さんへ (tare@)
2008-02-01 22:18:06
ども、コメントありがとうございます。

このブログ自体、業界関係の方からの書き込みが多いので、今回の事件に対しての反応も、一般の方々からの視点とはちょっと違うでしょうね。

「安さを要求しすぎる消費者にも原因の一端はある」 と思っていないといえば、正直言って嘘になります。。。(まわりくどい言い方ですみません。。。苦笑)

おっしゃる「適正な価格」っていうのは、確かに難しいですね。日々変わっていく原料価格に対し、販売価格は都度都度変更はできません。
世の中、「定価」で売っている商品も、コストは一定じゃありませんので、その都度とれる利益は変わってきます。

日本の食品は安すぎる、と思っています。
また、あまりにも「行過ぎる」品質、梱包を要求しているとも思っています。
わざわざ高くするようなことをした上、安く売らなければならないのですから大変です。

このあたりの現場の矛盾、業界人の考えを伝えていけたらと思っています。
もちろん、「食の安全」は絶対です。。

なんか、とりとめない話しとなりましたが、今後とも宜しくお願いします。

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