優遇

2011-09-28 | ビジネス一般
復興増税の話しが具体化しています。

税金=徴収される話。税金は取りやすいところからとる、というのが常識だそうで、そういう意味でサラリーマンの「源泉徴収制度」は租税徴収システムとしては世界でも最高レベルだといいます。
反面、徴収されている方はそんな意識は全くありません。「給与の手取り額」なんて言葉がありますが、「いくら納税している」なんて会話はまず聞かれません。
その税金の使い道、一番まじめに納税しているサラリーマンが一番縁遠かったりするもので
す。

昨日の商談、お取引先の地方の某水産物加工会社さんが、現在農業法人作りのために奔走しています。
震災で農家がやられ、特定の十数種の野菜について、東北ブロック向けの供給が困難になっているとのこと。さらには農家の方々も畑が被災し、仕事ができない状態とか。。
そういったいわゆる「技術力」のある被災農家の方々を集め、東北で不足している野菜の生産を中心にした会社を始めるそうです。すでにテストを行って、ずいぶんいい結果が出ているとか。(経営的に)
その会社の経営者曰く、農業始めてみて、いかに補助金やら何ならで農業が手厚く保護されているのかがわかった・・・とのこと。詳しい仕組みはわかりませんが、購入する資材の半額はすべて補助がでているそうです。(とすると、そういった資材を売るほうも高く売れる・・?) その他、農業に対する補助は、他業界経験者からすると、考えられないレベルだとか。。

帰りの電車で読んだ税金についての本。
宗教法人の脱税の話は有名ですが、開業医が「日本医師会」という非常に協力な団体のおかげで恐ろしいほどの税制優遇を受けている話しなども、解かりやすく書かれており、本当に納税するのがバカらしくなってきました。
納税は国民の義務、そこに色々な特権が存在し、結局文句を言わないサラリーマン(給与所得者」が、源泉徴収という形で、異常なまでに税金を納めさせられているわけです。

私も社会に出て二十数年、自分で会社を始めるまでは、税金なんてものは考えたことがありませんでした。引かれてあたりまえ。。
しかし、世の中その税金を納めない上、堂々その税金の恩恵を受けている業種が山ほどあるわけです。今自ら申告したり、或いは自ら制度融資などを申し込む立場になって、いかに課税制度が不公平か、日々感じています。

非常に荒っぽい言い方をすれば、税金をしっかり収め、国からの恩恵をあまり受けられない都会の一票が、地方の税制優遇を受けている地域のの一票の半分以下の価値しかないわけです。 そういった一票の価値が「重い」人口の少ない地域の代表が、その重みを生かして国政に進出し、国全体の租税制度などを決めていくのですから、物を言わない(=投票行動を起こさない)、しっかりと税金を収める(=源泉徴収制度=給与所得者)都会の人間からさらに税金を徴収し、自分の地域にばら撒く(補助金)構図が益々強くなっていくわけです。

朝から書いていて憂鬱になりました。。