サバの流通

2006-04-25 | 国内業務
昨日の「ヤケ鯖」に関連して。。

日本近海でも鯖はたくさんとれますが、脂ののりはあまり良くありません。
鯖といえば、北欧産が業界ではメジャー産地です。
ノルウェーやデンマーク、スコットランド、アイルランド、そして、大西洋を抜け、カナダの東海外あたりが、脂ものの鯖のふるさととなります。

昨日近所のスーパーにて販売されていた鯖の味噌煮の袋詰めです。
お湯で温めればそのまま食べられます。

表示から製造者さんの苦労がうかがえます。



※ さば(ノルウェーまたは、デンマーク)・・・ 産地表示が厳しくなったため、原産国表示には気を使います。
原料は一箇所から買い付けるわけではなく、たぶん2箇所の表示となったのでしょう。

余談ですが、たとえば今年は、アルゼンチンの松イカが大豊漁です。しかし、現状、イカ製品を日本産マイカで作っているとすると、仮にアルゼンチン物が品質良く、安価だとしても、アルゼンチンを使ったら、表示をすべてやりかえなければなりません。すでに作ってある箱やらステッカーを作りなおし、納品先には、製品規格書を作り直して提出しなければなりません。
そんな手間を考えたら、高くても日本のマイカを使用し続けたほうがいい、という判断になります。

※ 原産国名 : 中国
欧州で買い付けた鯖を中国へ送って加工したようです。
中骨がついたままの加工ですと、いくら中国で加工しても、「ノルウェー産」となり、中骨をとると、「中国産」に変わります。

本品は、中国で味噌で煮込み、それを袋に入れ、冷凍したと思われます。
そして表側にも表示がありました。



保存温度変更者: 冷凍品を解凍し、チルド出荷しているのでしょう。店先では、チルド状態で販売されていました。

こういった商品の流通が増えています。単価もおのずと高くなります。

日経新聞をみると、スーパーは、主力の食料品の売上が落ち込んでいるそうです。
経費がこれだけ上がっているのに、売上が下がっている。。いったい日本人は何を食べているのでしょうか??