「原発問題ではないけれど重要な社会問題を扱った映画」というカテゴリーを作ったので、みたのは2013年くらいですが、記憶を頼りに書いておきます。
現在そして未来の日本の状況は、あらゆる意味で絶望的に思えるのですが
そんな時だからこそ
絶望的な状況の中から、状況を変えていった国の映画は
観るべきと思います。
東テイモールという四国くらいの小さな国が、隣国のインドネシアによって(インドネシアの背後には、日本など応援している国があった)、抹殺されようとしていた時期が長く続いていたそうです。
それに抗して長い長い抵抗の歴史があり、独立の日を迎えたあとに、日本の若き女性監督が現地に泊まり込んで、心を開いてもらって、とったドキュメンタリー映画です。
私のみた上映会では、監督のトークがあり、それからジャーナリストが書かれた本も販売していたので、それらをあわせて、東テイモールの人たちの抵抗の歴史を知ることができました。
最終的に独立をかちとれたのはなぜかという質問に監督が答えてくれた言葉が印象にのこっているので、書いておきます。
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東テイモールの人たちは、親兄弟を殺された相手であっても、インドネシアの兵隊を捕虜にしたときに、決して目には目をでひどい目にあわせたりはしなかったそうです。
そうではなく、とことん話をし、自分たちの考えていること・自分たちの思いをわかってもらって、わかってもらえたら釈放していたそうです。
その釈放した人たち(それからその親兄弟やまわりの人たち)がインドネシアの国内に増えていって、東テイモールの独立を支持してくれたのが大きかったのではないかと言われていました。
ただ、捕虜を殺したりしなかったのは、先のことを考えたわけでなく、東テイモールの宗教(自然と一体となった教えのようなもの)では、「とにかく人を殺してはいけない」という教えがあり、そのためだったのではとも言われてました。
それから「命はつながっていく」という教えのようなものもあり、「自分が死んでも、その命はそこでおわらない」ということが信じられていたのも、死をもおそれぬ戦いになったのではとも言われていた記憶です。
共同体で、こどもたちを大切に育て、年配者が知恵を出し、長い長い闘いは決して負けることなく、続けられたそうです。
独立をかちとった人たちの底抜けに明るい表情と、深い傷跡と。。。
映画でみてみてください。
公式HPはこちらです。上映が地道に広がっているようで、うれしいです。
時間がなく、印象に残っていることのみお伝えします。