ジャガイモ、やられたぜぇ!
4種類のうち、赤ジャガ、掘っくり返されてる。むろん、イモは食われて無惨な有様だ。
だれだ?犯人は。イノシシか?
なんとこんな家裏の畑にも出たのか?すぐ近くは県道、母屋からは10数メートル。向かいの家だって、道路超えてすぐだ。山裾ってわけじゃない。一応、ここらの集落の中じゃ、玄関口に位置する畑だぜ。もちろん、樹林とかもない。隠れ家なんて見渡す限り見当つかない。しいて言えば、北側は畜産農家の牧草畑、1メートルほどの草丈の草原が広がっていて、そこが通り道ってことはありうるが、その先だって家屋敷が幾つも点在しているんだ。進撃、出没の条件は乏しいだろう。
乱暴狼藉の現場を詳しく検証する。
イノシシにしちゃ、掘り方がおとなしい。あの鼻先ブルドーザーのような傍若無人さじゃない。ちらと、人間じゃないか?って、そりゃないか。たかだか5株ほどだ。それも赤ジャガだけが目当て、うーん、・・・。
取りあえず、これ以上の襲撃に備えるために、イノシシが嫌う木酢液を散布することにした。
お隣のKさんから、カモシカが畑から走り出てきましたよ、って情報提供あり。カモシカですよ、絶対!って言い張るけど、カモシカは大豆や野菜の葉っぱや茎は食べても、イモを掘り起こしたりはないんでね、それはない。カモシカとのお付き合いの薄いKさんのような若い人は知らんだろうが。
2日後、木酢液防御線はあえなく破られた。さらに赤ジャガの列を食い進み、隣の男爵にも食指を伸ばしやがった。
が、なぜか、赤ジャガほどの完食率ではない。食い散らし、食べ残しがかなりある。
うーん、この味へのこだわり?1株ごと掘り起こす律義さ、そばに放置された葉や茎!そうか、こりゃ、サルだぜ!
株引っこ抜いて、イモだけ食い散らす。山の群れからはぐれた離れサルの仕業だ。群れで襲われれば、こんなちっぽけなジャガイモ畑、一晩で食い尽くされるものな。一匹でそこらの牧草の中でじっと潜んで食い扶持を探してるんだ。うん、サルしかない。収穫前のやや未熟なイモや実を狙うのも、奴らの常套手段だったぜ。桃を手広くやってた時も、もうちょっと待てば、完熟の獲物手に入るのによ、って恨めしく思ったもんだった。
そうか、サルとなると、これは知恵比べだぜ。臭いなんかで、騙せる相手じゃない。
よおし、ここは完全防御で行こう。ジャガイモ4列すべてをネットで覆う。ただ、被せただけじゃ掻い潜って入り込み悪さするに決まってる。端にペグを打ち込み、上からトンネルフレームで固めて、どうだ?!ここまでやっても潜り込んでくるか?
そうか、ネットを持ち上げる、ってことも考えておかねばな。だったら、サルの出没ルートの側を丸太で押さえる。どんだけの大物か知らんが、こっちがやっとこ持ち上げられる重量をどかしたりはできんだろう。
と、ここまでやっても不安は残るが、これでもダメなら、そん時は2週間早いが収穫しちまうしかないだろうな。
まったくもう、せっかくの初物、まさかサルの食べ残しをあさって食うとは思わなかったぜ。
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