ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

新人がエンディングヒロインに?!

2018-03-30 09:26:30 | 菜の花座

 去年は二人、入団してくれたろ、今年はなんと3人もご新規さんだ。シニア演劇学校からの横滑りか?いやいや、菜の花座に狙いを定めての仲間入りだぜ。嬉しいじゃないか。おっと、シニアからの入団もお一人、これもまたありがたい。

 新人はまずスタッフで勉強を!なんて、もったいぶっちゃいられない。さっそく、新作に出てもらうことにした。うち、お二人は台本書きの前から入団を希望していたし、じっくり面談を済ませているので、役を作るのにまったく問題なし。

 もう一人、待望の若手は、3月中旬のシニア演劇学校6期生修了公演の客出しの時に声を掛けてきてくれた。なんと、プラザ子ども演劇教室の卒業生だってさ!こりゃすげえぞ!プラザが長年仕掛けてきた全世代に演劇を!の試みが初めて成果を生んだってことだもの。それも、学校卒業して地元就職が決まって入団即決!地元で演劇やりたい!って意欲がビシビシ伝わってくるじゃないか。

 そうか、そんなに燃えているのなら、次々回作品まで待たせるなんてもったいないよな。7月公演終わるまで、お預けなんて、その間に逃げちまうかもしれないし、やる気あんなら、今回の作品に出てもらおうか。で、当人の意欲を確認したのが、台本完成1週間前?!そんなぁ、ほとんど書き上げてるじゃないか。

 いいさ、いいさ、任せておけよ。こんな無理やりパズルは得意技なんだ。余分のピースだってなんなくはめ込んでみせるぜ!思いついたのは、主人公の一人の妹。奉公先の主人から理不尽な扱いを受けて姉のもとに逃げ込んでくるという設定。うん、いいぞ、この時代の貧しい女性の生きざまの一つを切り取れる。主人公の方も肉付け豊かになる。感動の再会シーンにもなった。よかった!これで、他のお二人とともに、ちょい役を超えたやりがいのある役を上げることができた。

 さて、台本の方だ。ラストが思い浮かばない。時代は日中戦争勃発で戦争の暗雲が社会を覆いつつある頃。どうしたって、話しは暗くなる。でも、この先、悲惨な現実しか待ち受けておりません、で終わらせたくはない。なんか明るい光を一筋差し込ませて終わりたい。これが難題だ。襲い来るジュラシック怪獣を目前にして、希望なんてどこにある?

 思い悩むこと、締め切り2日前!たかはたおどり祭りのフラダンスを見ていて、おお、そうじゃ!と思い当たった。どうしてフラ?そりゃ、わからん。新入りさんに与えた妹役。彼女に新しい時代に繋がる息吹を込めよう。若いし、明るいし、暗い時代でも、彼女なら生き抜いてくれそうに感じる。

 東京で暮らし始めた妹が、絵を描く特技を生かして挿絵画家への足掛かりを掴む。姉の勤める『モダン婦人』からも挿絵を依頼されという幸運。働く女たちをシリーズで書きたいと申し出る彼女、その最初に取り上げる女性は、幾多の苦労を乗り越えて雑誌を守り続けている姉の姿!そう、姉を象徴として、真実のために戦った女性記者たちへのオマージュだ。

 感動のあまり、抱き合う姉妹!そこに聞こえてくるのは・・・・・

 見事に作品を完結させることができた。納得の行くラストシーンになった。

 『予兆 女たちの昭和序奏』、いよいよ稽古が始まった。2日かけてようやく最初の本読みが終わった。長い、難しい!でも、間違いなく今の世に問うべき作品だ。

 

 

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