ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

芽が出たっ!!

2021-05-01 09:10:24 | 米つくり

 出たよぉ、イネの芽が。この1週間、気もそぞろ、またまた失敗したらどうしよう?去年のあの罰ゲームを繰り返すのか?

 発芽に失敗と気づいたその日から1週間、ただ黙々と手播き作業に専念したんだ。ポットの一つ一つから腐った種をほじくり出し、新たに種を数粒入れる。1箱終われば水をやり掛け土を撒いて並べる。なんとこの操作をかれこれ120枚!も繰り返したんだ。

 もう嫌だ!灼熱のハウスの中の過酷な労働!今年は何として、正常に発芽させてやる。

 原因は、ボカシの量が多かったことと燻炭が少なかったこと。それなら、思い切って床土の比率を換えよう。ボカシも完熟部分をしっかり篩って、去年の半分以下の割合に落とした。

 用意した土とコシヒカリの種が不足したことを除けば、順調に種まき作業は終わった。これなら上手く行くはずだ。育苗シートを更新するかどうかで、神さんとのいざこざもあったりして、これは意地でも芽を出してもらわにゃ困る。失敗の分析が間違いでなかったことを証明せにゃならん。

 発芽までの1週間、もはや祈りる気持ち。日に何度も苗箱を見て回った。水かけも細心の注意を払い、乾いたポットにはこまめに水をやり、水分あるところはかけ過ぎないように、水撒きまでピンポイントで行った。ここが、ポット育苗の大変なところなんだ。小さなポットが独立していて互いに水も養分もやりとりできない。満遍なく水を撒いたつもりでも、入っていないポットがあったりして、それを見逃したままにすると、乾燥で種が発芽力を失う。だから、1日最低でも4回は散水ホース片手に見回りを続けた。

 敢えて言い張って、これまでの年代物の分厚いシートを使うことにしたので、はぐり忘れで種を焼いてしまわないか、気が気じゃなかった。お日様の照り具合を見ちゃ、はぐったり掛けたり。

 だから、普段なら5日で芽が出始めるのに、その気配さえなかった時は青ざめた。落ち込んだ。終日、暗い気持ちで過ごした。なんだよ、どうして出ないのよ?晴天続き、高温に恵まれてるじゃないか。焼いてはいないはずだろ。

 で、7日目、出たっ!良かった!ほんと良かった!

 むらはある。でも、まず、この程度の発芽不良なら我慢できる。芽出しの時に一晩、水が切れてしまったせいだろう。さらに2日、

 早く芽が出た箱は、緑も上がって、健やかに育っている。ここま来れば、後は心配ない。今日は、中に敷いたワリ布をはぐろう。そして、あと1週間、プールに水を張ってしまえば、あとはイネ任せ、水任せ。

 どうにか、米つくり、難関の1歩を踏み越えることが出来たぜ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする