ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

ほっと一息!最優秀!!

2008-09-28 23:17:11 | 演劇

 置賜地区高校演劇大会、置農、最優秀!よかった、ほっとした!だってねぇ、全国行ったメンバーだよ、地区は何としても最優秀で上がらなくちゃって思うじゃないの。それに、今回ははっきりと東北大会を意識して作っているからね、地区で負けてたんじゃ話にならない。結果が出てみると、まあ、順当かな、なんて気にもなるけど、出てみるまでは、いつもの事ながらどきどきだったよ。まずは、最初の障碍を乗り越える事が出来た。目出度し、目出度し!!

 さて、今大会の感想なんだけど、まず、生徒創作が2本も出たってことが大きな収穫だろうね。これまで、置賜は書く人がいなくて、既成の作品でばかり勝負していたから、ついに、創作脚本が、置農を含めて3本、過半数を制したってことは、記念すべきことだと思う。

 しかも、うち一本は、『幕末戊辰録』(九里学園)って時代ものだったってこともうれしいじゃないか。高校生ものだって自分で書くってのは大変なのに、よく時代ものを書いたと思う。これは本当に素晴らしいことだ。構成も、時間を自在に飛び越えるもので、見応えがあった。

 もう一本は、オリジナルで勝負し続けている高畠高校。ここは高校生の生と死を扱った、ちょっとつらい内容だった。以前の作品に比べると、とてもわかりやすくなっていて、観客に伝わる舞台作りになっていた。ただ、何故こうも暗いの?っていう疑問は今回も感じたけどね。

 2本の生徒創作のうちどちらかは県大会に行けるかな?って期待していたけれど、残念!県大会出場の2校は、既成台本で勝負した、米沢中央、米沢東の2校になってしまった。と゜ちらの学校の作品も、それほど台本が良くなかっただけに、創作作品2校にはチャンスだったんだけど、本当に惜しいことをした。米沢中央と米沢東は、既成作品ながら持ち前の演技力で上手にまとめて、優秀賞、県大会出場を決めた。どちらも、培った伝統の力って感じだった。

 で、創作が何故負けたかって話しだが、うーん、脚本を書く基本ルールがわかっていない、って事じゃないかな。その典型が、場転=暗転の多さだ。テレビドラマの影響か、アニメや漫画に慣れているせいか、ともかく、簡単に場転を仕込んでいる。これが、芝居をぶちぶちと切ってしまっていた。堪えて、我慢して、極力場をつなぐという気持ちが希薄なんだよね。さらには、読む言葉と聞く言葉との違いなんてことも、十分に意識されていなかった。改めて、脚本創作講習会の必要性を感じたね。

 あと、もう一つ感じたことは、声の出し方だ。相変わらずトーンが高い!どうしてああいうきんきん声で通してしまうんだろう?僕が年寄りってこともあるが、あの甲高い大声は、もうそれ聞いただけで、結構!止めて!!って耳をふさいでしまうもの。今の時代の表現ってことなんだろうけど、あれはどうにかならんのか。

 置農の芝居では、しつこいくらい、低音で話せってダメだししている。たしか昨年の東北大会もそうだった。この夏の全国でもそういう学校があって、それが理由で悔し涙を流したものだ。世の中も、話し言葉の口調が全体に、甲高くせわしないものになっているってことの影響なんだろう。ああいう声でなくては、表現出来ない時代の雰囲気ってのは、なんか、とっても、寂しいものだよね。

 ってところが、今回の大会で気になったところだ。審査員もしっかりと指摘してくれていたことだし、部員はもちろん、顧問がよーっく、理解してじっくり落ち着いた芝居を作りたいものだ。さらに、生徒の創作台本をサポートして完成度を高めて上げる添削力についても、顧問の責任は大きいって思う。まず確実にレベルアップを続ける置賜の高校演劇、さらにこの勢いを保っていきたいものだよね。

 

コメント (3)
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